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私立中高進学通信

2016年8月号

Teacher's Lounge 先生たちの座談会

学習院中等科

学年の先生が協力して生徒を指導
先生たちをいつも身近に感じられる
もう一つの教員室「主管室」

学習院中等科では、クラス担任を「主管」と呼んでいます。主管が過ごす「主管室」には、休み時間、多くの生徒が訪れます。

学習院中等科では、クラス担任を「主管」と呼んでいます。
主管が過ごす「主管室」には、休み時間、多くの生徒が訪れます。

――貴校には伝統的に、通常の教員室とは別に、各学年の教室の近くに「主管室」と呼ばれる小教員室があるとうかがっています。他校ではあまり見かけない部屋かと思いますが、どのような部屋なのでしょうか?

土屋良太 先生土屋良太 先生
物理担当。中1主任。物理・化学部、バレーボール部顧問。「生徒とよく話をして、生徒自身が納得したうえで行動できるように指導することを心がけています」

田中舘たなかだて先生
各学年の教室の近くに、各クラスの担任である主管が過ごす主管室を設置し、生徒の指導にあたっています。主管室があるおかげで、日頃から生徒の様子をしっかりと把握して細やかな指導をすることができていると思います。

土屋先生
主管室を中心に、学年の主管がチームとなって生徒の指導をしていくのが、学習院の伝統です。平成10年に校舎を建て替えた時、当初のプランでは主管室がなかったので設計に加えてもらった経緯があります。

平賀先生
担任の先生は自分のクラスの面倒を見るというイメージがあるかと思いますが、本校の場合、5人の主管で学年全体の200人を担当する方針です。生徒たちにとって、他のクラスの先生も非常に身近な存在です。ロッカーが開かない、落とし物をしたなどの日常的なことから、生徒間で起きたちょっとしたトラブルなど、中学生活ではさまざまなことが起こります。そんなときに、生徒たちのすぐ近くに教員がいることで問題に対処しやすくなりますし、ほかの先生方と相談して、対策も立てやすくなります。

土屋先生
廊下に出ると、5クラスすべてが見渡せるので、生徒たちが騒いでいたりした場合には、「静かにしなさい」と注意をすることもあります。教員室が別のフロアだったり、離れていたりすると、用事や相談したい生徒がいたとしても、必ずしも教員がつかまらなくて、何日も先延ばしになってしまうこともありますよね。そういうことがないので、生徒たちにとっても良い仕組みではないでしょうか。また、自分のクラスを担当する主管がいなくても、同じ学年の主管なら誰でも相談できる雰囲気なので、安心して過ごせるかと思います。

田中舘宏橘 先生田中舘宏橘 先生
地学担当。地学部、ラグビー部顧問。「生徒との信頼関係を大切にし、生徒が話しかけやすい雰囲気づくりを心がけています」

田中舘先生
特別な用がなくても、話をするためだけに、わざわざ訪れる生徒もいます。主管室に保管してある落とし物や忘れ物を取りに、しょっちゅう出入りしている生徒もいますね(笑)。そういう生徒が来ると、先生たちも声をかけたりして、和気あいあいとやり取りを楽しんでいます。

土屋先生
逆に落ち着いて話さなくてはいけない場面では、主管室の一角にもう一つの小部屋があるので、そこでじっくりと話を聞きます。

平賀先生
休み時間ごとにいろいろな理由でたくさんの生徒が訪れて、本当に活気のある部屋だと思います。

――主管の先生方は、原則的に中学3年間持ち上がりでその学年を担当しているとうかがいました。

平賀 潤 先生平賀 潤 先生
数学担当。囲碁将棋部、ラグビー部顧問。「生徒が自身の長所や伸び伸びとしたところを発揮できるように、生徒を信頼する姿勢を大切にしたいと思っています」

平賀先生
一つの学年を3年間続けて担当することは、生徒を見るうえで大きな意味があると思います。入学から卒業まで責任を持って生徒の成長を見守ることができるので、問題があってもそれを把握して、長期的な指導に活かしやすいメリットがあります。

田中舘先生
保護者との信頼関係もより深まります。学年が上がると、必ずクラス替えを行うので、よく知っている先生がどんどん増えることになるかと思います。何か困ったことがあれば、クラスを越えて相談することも可能です。

平賀先生
数学、国語、英語の教員は、主管になると、自分の担当する学年を中心に教えることになるので、教科指導の計画を作りやすいというメリットもあります。私は数学を教えています。3年間でどのような力をつけさせたいかなどのビジョンの中で、指導を組み立てています。能力だけではなく、一人ひとりの性格や気質を理解したうえで指導をするのにも役立っていると感じます。

土屋先生
教科のバランスを取るために、一つの学年にほぼ必ず、英語、国語、数学の教員が入ります。ただし、高等科になると、より自主性を重んじた指導に移行しますので、3年間続けて同じ教員が主管を担当するとは限りません。

――長期間、共に同じ学年を担当すると、先生方の連携も深まりそうですね。

田中舘先生
1学年に、主管が5人いるので、それぞれが情報共有をしながら、指導ができるのは、とてもありがたいことだと感じます。クラス内で何か問題があれば、それを他の主管の先生方と相談して全体の問題として対処するなど、主管室の中では、しょっちゅう話し合いが行われています。

平賀先生
主管同士でこれまでの経験を交換して、その知恵を持ち寄って新しい学年をつくっていくという面白さもあります。成功体験、失敗体験も情報を共有して知恵を蓄積していくことができますよね。

田中舘先生
1つの部屋に同学年の主管がいることで、若い先生がベテランの先輩のやり方から学んだり、先輩から声をかけてもらったりするなど、フォローをし合えるのも良いところです。

土屋先生
主管同士のチームワークは大切です。私は、今回、学年主任をさせていただいています。お互いによく知りあって、それぞれの教員の長所が活かせるような生徒指導を、協力して行っていきたいと思っています。

主管室は教室の近くにあり、休み時間などのちょっとした時間に、すぐに質問に行くことができます。主管室は教室の近くにあり、休み時間などのちょっとした時間に、すぐに質問に行くことができます。
入室の前には、クラスと名前を言うルールがあります。入室の前には、クラスと名前を言うルールがあります。
進学通信2016年8月号
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