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私立中高進学通信

2016年8月号

The Voice 新校長インタビュー

日本大学豊山女子中学校

女性の活躍の場が広がりゆく今こそ
未来を見据えた学校改革を

柳澤 一恵 (やなぎさわ・かずえ)校長先生。日本大学卒業後、静岡県の日本大学三島高等学校に着任。その後、日本大学豊山高等学校中学校に32年間勤務し、2013年から同高校の教頭を務める。本年2016年度より日本大学豊山女子中学高等学校に着任し、同校初の女性校長としてリーダーシップを発揮している。

柳澤 一恵 (やなぎさわ・かずえ)校長先生
日本大学卒業後、静岡県の日本大学三島高等学校に着任。
その後、日本大学豊山高等学校中学校に32年間勤務し、2013年から同高校の教頭を務める。
本年2016年度より日本大学豊山女子中学高等学校に着任し、同校初の女性校長としてリーダーシップを発揮している。

伝統を重んじつつ時代に即した改革を推進

 今年2016年、本校は高校が創設50周年、中学校が創設30周年を迎えます。このような節目の年に、本校初の女性校長として赴任いたしました。光栄に感じるとともに、責任の重さを痛感しています。

 今、社会は変革の時を迎えています。これからの時代、女性が社会で活躍する機会がますます増えていくでしょう。私が教職に就いた頃と比べ女性の考え方、社会における女性の受け入れられ方も大きく変わってきています。そんな中、ただ安穏としていては時代の変化に乗り遅れてしまいます。生徒たちの目を開かせ、社会に貢献できる女性に育てることが我々の使命だと考えています。

 こうした時代の流れを受け、本校も改革の時を迎えようとしています。歴史ある学校ですから、確かに伝統は重んじるべきでしょう。私の娘も本校の卒業生ですが、女子校の安心感、しつけの良さ、落ち着いた環境は、保護者の目から見ても素晴らしいものでした。こうした伝統は今後も大切にしたいと考えています。

 ただその一方で、このままでは新しい時代に取り残されてしまうという危機感も覚えています。学校は、毎年同じことを繰り返し、同じサイクルを回していけば間違いや失敗もありません。学校を運営する我々の負担も、少なくてすむでしょう。特に女子校は、時間の流れがゆっくりしているものです。しかし、それでは時代の変化に対する感覚が薄れ、生徒たちが社会に出た時に困ってしまいます。やみくもに流行を追う必要はありませんが、時代に即した変革は不可欠です。「変わらなきゃ!」と危機感を抱く先生方も多数いるため、今こそスピード感をもって変革を起こすべき時だと考えています。

生徒たちの夢を育てる英語教育とキャリア教育

 その第一歩として、中学では英語教育とキャリア教育を柱に、国際社会で活躍できる人材の育成に努めます。生徒自身が夢や希望を持たなければ、進むべき道も見えてきません。そのためにも、いろいろなことを経験してほしいと願っています。

 英語教育では、英語を好きになってもらうよう、ネイティブの先生と気軽に話せる環境づくりを始めています。中1~2を対象に近隣国で語学研修を実施したり、中3の修学旅行で留学生といっしょに京都の観光名所をまわったりと、さまざまなプランを考えています。日常的に英語を話す場を設けて、生徒の関心を高めていきたいですね。

 キャリア教育では、自分がどのような道をめざし、どのような仕事に就きたいかを、生徒たち一人ひとりに考える機会を与えたいと考えています。そのために、まずは日本大学付属校の強みを活かし、日大の学部訪問を行う予定です。実際に大学を訪れれば、「こういうことを勉強するのだ」と気付くことも多いはず。多岐にわたる学部があるので、複数回の学部訪問を検討しています。

 将来的には職場体験も取り入れる予定です。生徒たちに将来の夢を聞くと、返ってくるのはパン屋、保育士、看護師、教師など、身近な職業ばかり。もちろんこうした職業も素晴らしいのですが、もしかしたら生徒たちは世の中にはもっとたくさんの職業があることを知る機会がないのかもしれません。自分の道を見つけるためにも、さまざまな職業に触れる場を設けていきたいです。

日大の推薦を保持しつつ国公立大をめざす新制度

 第二に、来年度から高校に『特進クラス』を設置します。このクラスでめざすのは、国公立大学への進学です。日本大学には国公立併願推薦があるため、日本大学の推薦をキープしつつ国公立大にチャレンジできます。この制度を最大限に活用し、安心感をもって国公立大学受験に臨んでもらいたいと考えています。

 また、本校には40年以上前から『理数科』があり、平均すると毎年2名程度が医学部に進学しています。この伝統を大切に、これまで以上に理数科の教育に力を入れていきます。また、高校で『特進クラス』や『理数科』に進む生徒を増やすべく、来年の2017年度の中学入試から、『特待生選抜入試』を新たにスタートさせます。

 第三の改革は、学業に専念できる環境づくりです。『ラーニングコモンズ』という約80席の自習室を作り、課外時間に勉強できる場を確保しました。来年度からは『特進クラス』の生徒には1人1席を提供し、彼女たちの学習意欲をバックアップしていきます。ネットインフラも整備し、この部屋ではタブレットやスマートフォンを使った調べ学習もできるようにする予定です。「学校内でしっかり勉強すれば、他大学に進学できる」という意識を生徒たちに持ってもらえるよう、学校側も環境を整えていきます。

変化する日大豊山女子を知ってほしい
現在取り組む改革
  1. 中学の英語教育・キャリア教育を充実化
  2. 高校に特進コースを新設
  3. 勉強に専念できる環境の整備

 10年前と現在を比べても、社会は確実に変化しています。今後の10年は、さらに大きく変わっていくでしょう。今後人工知能が普及すれば、人間が社会で果たすべき役割も、変わってしまうかもしれません。

 こうした時代を生き残るには、自分自身で物事を考え、自分が進むべき道をしっかりと確立することが重要です。自分だけの人生を送るのではなく、世の中に貢献し、生きる意味を確認してほしい。こうした女性を育てるため、赴任からまだ数カ月ですが、これまで述べたようなさまざまな改革を進めています。50周年を迎えた「変革する日本大学豊山女子」を、より多くの方々に知っていただけたらうれしいです。

[沿革]
1966年、日本大学が設置した最初の独立女子高等学校として、日本大学豊山女子高等学校を開校。1971年に東京の女子校で唯一となる理数科を設置する。1986年、日本大学豊山女子中学校を開校。日本大学付属校唯一の女子校として、中高一貫教育を行っている。

進学通信2016年8月号
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