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私立中高進学通信

2016年8月号

アクティブラーニングで伸ばす新しい学力

大妻中野中学校

全教員でICTを徹底活用!
大妻中野の授業改革

学校全体で手を取り合い、新しい学びを実現
生徒がタブレットで答えや解き方を書いて先生に送信すれば、電子黒板に表示される仕組み。電子黒板に多数の生徒の解答、計算式を表示して全員で見ることができるので、新たな発見や問題点が見つかります。

生徒がタブレットで答えや解き方を書いて先生に送信すれば、電子黒板に表示される仕組み。
電子黒板に多数の生徒の解答、計算式を表示して全員で見ることができるので、新たな発見や問題点が見つかります。

教員同士のチームワークが生むスピーディーな授業改革

 文部科学省よりSGH(スーパーグローバルハイスクール)アソシエイト校に認定されている同校。アソシエイト校として企業や地域と連携したプログラムや、アクティブラーニング型の授業を、ICTツールを積極的かつ効果的に活用しながら実践しています。

「これからの中等教育は、2020年以降の変化を見据えたものであるべきです。従来型の“習う”を1とすれば、“学ぶ”を9として人間力を高め、自ら発信・発表できるスタイルが求められるでしょう。そこで本校では、生徒は授業前に課題に取り組むなど、必要な知識を確実に予習した上で、授業中はグループディスカッションやプレゼンテーションに時間をとるようにしています。
 2016年度から、中1から高1まで全校生徒全員がタブレットを所有し、全教室に電子黒板を導入しました。学習環境の整備により、学びの流れをよりスピーディーに、より深くたどれるようになりました」

 と宮澤雅子校長先生は話します。同校では中1~中2は『すらら』、中3~高1は『サプリ』といったインターネット学習教材を導入し、予習や宿題に役立てています。また、教員による手作りのデジタルファイルも活発に利用されています。

 保護者の協力を得て、中1~高1までの全生徒がタブレットを所持し、教員たちがスムーズに授業をデジタル化できた背景には、宮澤校長先生自らが陣頭指揮を執る『企画室』の存在があります。企画室は宮澤校長先生が有志の教員とともに授業改革を推進するために設置した組織です。ここからの発案で『アクティブラーニング委員会』や『ICT委員会』が設置され、同校の先進的な取り組みを支えています。教員と生徒の距離の近さは同校の特徴の一つですが、これは教員同士も同様です。教員全体が同じ方向を向いて、意識変革とスキルアップを図ってきたチームワークの成果です。

授業データの共有化で教員同士もスキルアップ
宮澤雅子校長先生宮澤雅子校長先生

 アクティブラーニング型授業は、教員の指導レベルやIT機器への慣れなどによって、授業の質やスピード感にばらつきが出る傾向があります。同校では、個々の教師の指導レベル差をなくすために、各自が授業で使用した授業資料のデジタルデータを、全教科、全教員で共有できるシステムを構築しました。

「教員のITスキル差に影響されず、簡単に情報や授業のノウハウを共有するのが狙いです。電子黒板用の授業資料の作成アプリを『ロイロノート』に絞って、すべての資料ファイルを共有フォルダに蓄え、教員なら誰でも閲覧できるようにしてあります。アレンジして授業に使うこともできます。また、2013年から数学の授業を撮影し、その映像を蓄積しています。既に千本を超えたこの映像を見ながら、指導方法の勉強会を開くこともあります。今後も、多くのモデル授業を撮影して資料化して残し、有効活用していきます」(宮澤校長先生)

 グローバルな人材育成とリベラルアーツを融合した教育をより強化するために、同校では2017年から『新思考力入試』をスタートさせる予定です。アクティブな学習環境を充実させることにより、思考力と発信力を養う同校の取り組みは、より高いステージへと生徒たちを導いていくのです。

高めたいのは思考力と発信力!
教科を超えた変革が進行中
同校では、WindowsタブレットのDynabookProを使用。パソコンと同レベルの高度な機能が特徴で、手描き入力できるほか、キーボードも装備しています。なお、受験勉強を控えた高2~高3には希望者にタブレットを貸し出すシステムも設けられています。同校では、WindowsタブレットのDynabookProを使用。パソコンと同レベルの高度な機能が特徴で、手描き入力できるほか、キーボードも装備しています。なお、受験勉強を控えた高2~高3には希望者にタブレットを貸し出すシステムも設けられています。

 今回は、2016年に新設された『グローバルリーダーズコース』の中1の数学を取材しました。このコースは、先進的な学びをいち早く取り入れるなど、校内で先導的な取り組みを行っています。英語力を強化するために、英語以外の授業でも英語のテキストを使うなどの工夫もなされています。

「数学ではタブレットをアクティブラーニングに活用しています。授業では課題を解く個人学習とグループで考えるディスカッション、生徒による解き方のプレゼンテーションを並行して行っています。思考のプロセスを、生徒自身がしっかりと説明できるまで深く理解できる授業を心掛けています」
(中1学年主任・数学科/髙村亮先生)

 思考力の発展・発想力の強化をめざして『グローバルリーダーズコース』はもちろん、それ以外のクラスでも、タブレットを活用したアクティブな学びが積極的に進められています。

「社会科ではタブレットを語句調べの予習や世界各国の地図を閲覧して世界の横のつながりを知る学びに役立てています。手軽に広範囲の情報が得られるので、調べ物で授業の流れを止めることがありません。また、グループ学習では生徒同士が教え合う時間を十分に取るなど、生徒の頭をアクティブにする授業を実践しています」
(企画室長・社会科/光村剛先生)

「国語ではタブレットで調べ物や辞書アプリを活用した小テストを行っています。ディベートの際にも活用しています。参加型授業を展開し、意識的に創作発表の機会を増やして、プレゼンテーション力の向上に努めています」
(入試広報部・国語科/小田亜有美先生)

グローバルリーダーズコース・中1の数学演習の授業

 プラスとマイナスの数字が混在する掛け算の問題から、ルールを導き出すのが授業のテーマです。髙村先生が送信する問題文はすべて英文なので、数学用語の英語解説も行われます。

Global Leaders Course Step 1
前回授業の復習

 プラス・マイナスの2数の掛け算の問題を生徒のタブレットに送信し、生徒が解答を返信。電子黒板に答えを表示して理解度を確認。

新たな計算問題を送信し、個人で思考
Global Leaders Course Step 2
新たな計算問題を送信し、個人で思考

 本日のテーマ、プラスとマイナスが混在する3数の掛け算問題を、解説なしに生徒のタブレットに送信。個人で解法を考えさせます。

Global Leaders Course Step 3
グループで話し合い、解答を送信

 生徒同士が自由にグループを組み、疑問を出し合い、教え合いながら解法と解答を話し合います。

電子黒板を使い、解法の違いを気づかせる
Global Leaders Course Step 4
電子黒板を使い、解法の違いを気づかせる

 各自の解答を電子黒板に表示すると、「掛ける数字の順番が違う!」と気づきの声が上がります。各解法を生徒自身に説明させ、髙村先生が効率的な途中式の考え方をアドバイス。

解答の“プラス/マイナスのルール”をグループで考え、解答を送信し解説
Global Leaders Course Step 5
解答の“プラス/マイナスのルール”をグループで考え、解答を送信し解説

 髙村先生から「答えがプラス/マイナスになるルールはあるか?」を提示し、グループで話し合って答えを送信。まとめを髙村先生が板書してノートに記入させ、記憶の定着を図ります。

ココも注目!
英語の授業ではセブ島とのオンライン英会話を活用

 タブレットを有効活用した授業例には、オンライン英会話もあります。全クラスで月に数回、英語授業中にセブ島のネイティブ講師とインターネット回線をつなぎ、『Skype』などのテレビ電話で25分間、マンツーマンで生きた英会話レッスンを行います。

(この記事は『私立中高進学通信2016年8月号』に掲載しました。)

大妻中野中学校  

〒164-0002 東京都中野区上高田2-3-7
TEL:03-3389-7211

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