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私立中高進学通信

2016年7月号

こどもの自立を促す教育

国士舘中学校

「有意義な失敗」「欲張りな文武両道」
人としての在り方を学ぶ

中2は校外学習で狂言と能を鑑賞。日本の芸術・文化への造詣を深める校外学習です。

中2は校外学習で狂言と能を鑑賞。日本の芸術・文化への造詣を深める校外学習です。

 文武両道の精神で、主体性のある人材を育成する同校。多彩な校外学習を核に、失敗を恐れることなく社会と向き合うことができる生徒の自立を促しています。自らも「失敗という言葉は好きではない」と語る神山優子教頭先生にお話をうかがいました。

社会との接点を持つ多彩な校外学習で
未来の自立に向けた世の中のルールを学ぶ
神山優子教頭先生神山優子 教頭先生

国士舘中学校社会科(公民)教諭として、これまで10年以上にわたり、校外学習の企画・実施に従事。2年前より同校初の女性教頭として生徒と接している。

 今から99年前の大正6年に誕生した私塾『國士舘』。その理念を継承しながら発展する同校の建学の精神の中には「世の中の人のためになる人間の育成」が謳われています。校名にある「国士」とは「国のために尽くす人物」を意味しており、同校が育成する模範の人物像となっています。

「本校で過ごす学校生活は、まさに“人としての在り方を学ぶ”6年間と言っても過言ではありません。いずれ自立した一人前の人間として社会に出て、世の中のために働くことができる人物になるためにも、低学年のうちから“有意義な失敗”をたくさん経験することも大切な教育と捉えています」

 人間力を高め、知識の幅を広げていくための教育の一つが、中学3年間で実施している多種多彩な校外学習です。それらはすべて単に「見学」のためにあるのではなく、社会生活で欠かせないマナーやルールを学ぶ絶好の機会として位置づけられています。

「例えば、毎年6月に、中1と中3は『歌舞伎鑑賞教室』、中2は『狂言・能鑑賞教室』に出かけます。どちらの観劇も校外学習の一環ですが、特に日本人として知っておきたい文化・知識を習得する場として貴重な存在です。鑑賞施設には厳格な“劇場のマナーやルール”がありますから、大きな声を出したり、走ったりすることは許されません。もっと厳しく言えば、鑑賞に訪れた他のお客様の大切なひと時を奪う権利もないことを理解しなくてはなりません。生徒によっては居心地の良い空間ではないかもしれませんが、その空気に触れることで、将来必ずその経験が役立つことを私たちは期待しています」

日本人としての立ち位置を認識して
グローバル社会で自立を果たそう

 日本人としてのアイデンティティを大切にする校外学習を展開する一方、いわゆる「外に向けた」グローバル化への対応も強化されています。その一つが語学力の向上です。月曜日から金曜日までの毎日、中1の授業は英語から始まるリズムが浸透し、この春に中2に進級した生徒の誰もが、中1の段階で、英検4級ないしは5級の保持者となっています。

「英語を嫌いにさせないということと同時に、他国の文化と積極的に触れ合う機会を設けることもまた、自立への大切な第一歩と考えています。そこで今年度から、英語を使うことの楽しさを感じ始めた中2の生徒たちに、ブリティッシュヒルズ(福島県)での2泊3日の異文化体験に参加してもらいます。もちろん海外留学という手法もありますが、まずは私たち教員が身近にいる安心できる環境の中で、世界につながる扉を開けてもらいたいと思っています」

 日に日に成長するたくましい生徒たちを力強くサポートするため、隣接する国士舘大学との連携プログラムもスタートしています。

「その一つが、21世紀アジア学部と協力して実施する『英語村』構想です。同学部で学ぶ留学生らとの異文化交流を通して、グローバル社会の中での自分の立ち位置、未来に打って出るための自分の“足場”、もっと言うなら、日本人としての自分の役割といったものを、しっかりと確認しながら成長していってもらいたいと願っています」

 同校の人間教育を表す重要なキーワードが「文武両道」です。確かな学力の上に、日本の文化・伝統を身につけた人材となるために、中学校では武道(剣道・柔道)と書道が必修科目にもなっています。

「私がいつも生徒たちに強調しているのは、“欲張りな文武両道”で行こうということです。勉強だけがんばるとか、自分は柔道だけでいいとかではなく、“二兎を追って二兎とも取る”くらいの勢いでかまいません(笑)。何に対しても遠慮していてはもったいない。学校生活の中で上手くいかなかった経験があるのは当たり前で、それをどうやって次につなげるかを考え、勇気を持って行動することが大切だからです。それが何よりも自立に向かう近道と確信しています」

中1と中3は校外学習で歌舞伎を鑑賞。日本の伝統文化に触れるとともに、観劇マナーなど社会のルールも学びます。
中1と中3は校外学習で歌舞伎を鑑賞。日本の伝統文化に触れるとともに、観劇マナーなど社会のルールも学びます。

中1と中3は校外学習で歌舞伎を鑑賞。日本の伝統文化に触れるとともに、観劇マナーなど社会のルールも学びます。

食品サンプルの製造体験では、日本の高い技術力を肌で感じました。食品サンプルの製造体験では、日本の高い技術力を肌で感じました。
雷おこしの製造を通して職人のこだわりや自負を学ぶことも校外学習の一つです。雷おこしの製造を通して職人のこだわりや自負を学ぶことも校外学習の一つです。

(この記事は『私立中高進学通信2016年7月号』に掲載しました。)

国士舘中学校  

〒154-8553 東京都世田谷区若林4-32-1
TEL:03-5481-3114

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