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私立中高進学通信

2016年4・5月合併号

校長が語る 思春期の伸ばし方

日本学園中学校

子どもの「思い」を基に得意な道で成長させる

灌木を切って除去する林業体験では、自然の雄大さとともに、林業の仕事の大変さ、人と協力することの大切さを五感を使って体感します。

灌木を切って除去する林業体験では、自然の雄大さとともに、
林業の仕事の大変さ、人と協力することの大切さを五感を使って体感します。

五感を使った体験が「徳育」につながる
小岩利夫(こいわ・としお)1975年、東京理科大学理学部卒業後、教職の道に入り、明治大学付属中野中学・高等学校を経て、同中野八王子中学高等学校で教頭職を務める。2013年、日本学園中学校・高等学校の校長に就任。現在に至る。小岩利夫(こいわ・としお)
校長先生

1975年、東京理科大学理学部卒業後、教職の道に入り、明治大学付属中野中学・高等学校を経て、同中野八王子中学高等学校で教頭職を務める。2013年、日本学園中学校・高等学校の校長に就任。現在に至る。

――思春期の子どもの成長にとって重要なことは何でしょうか。

 特に思春期という時期に限定するのではなく、どんな時期においても子どもの教育で大切なことは「徳育」だと考えています。「徳育」というと、「あいさつをしなさい」「善行に努めなさい」と指導しがちですが、本校では、まず五感をしっかりと磨き、育てることから始めます。

――「五感を育てる」ために、具体的にどのようなことをするのですか。

 例えば、中学1年では入学直後の「オリエンテーション合宿」で、山梨県の自然学校に行き、林業体験を行います。森林整備の一環で、植栽木の生長を妨げる灌木を除去するのですが、生徒が実際に斧やのこぎりを手に持ち、灌木を切り倒す体験をします。

 山の斜面に立って木を切るため、体のバランスがとりにくく、使い慣れない道具に手こずりますし、力も必要です。生徒は悪戦苦闘しながらも、森の空気を吸い、木の感触を肌で感じ、香りをかぎ、時々自然の風景を見渡しながら、五感をフル活用させます。こうして、自然の雄大さや、木を1本切ることの大変さなど、日常生活では体験できないような感覚を体感することで、今まで気づかなかった自分の新しい一面が見えてくるようになるのです。それが、「自分とは何か」を知る手がかりになると考えています。

その子らしさを生かし得意を伸ばす

――建学の精神に「自己の得意を伸ばす」を掲げていらっしゃいます。

 校祖の杉浦重剛は、明治維新期にグローバル社会に対応する「個の力」の必要性を説き、「人は得意な道で成長すればよい」という言葉を残しました。生徒を型にはめるのではなく、伸び伸びと自己研鑽に励みながら、自分の得意を見つけられ、伸ばせるように育てるという教えはずっと受け継がれています。

 私も、人を押さえつけ、自主性を無視するような教育では、子どもは伸びないと思います。子ども自身の心の中にある「思い」こそが成長の原動力であり、それを基にして、その子らしさを生かしながら、得意を伸ばしていけるような教育が必要だと言えるでしょう。それには、いろいろな体験を通して自ら自分の得意に気づくことが大切です。

――子どもの「気づき」を促すために、大人ができることは何でしょうか。

 子どもが「自分がやるべきことは何か」を自然と感じられるように導くことが、大人の果たすべき役割だと思います。具体的には、子どもに達成感が得られる経験を積ませることが大切です。その過程で、大人は子どものがんばりを認め、きちんと評価して、本人の自信につなげるようにサポートするのです。

 本校では、教員が日頃から生徒の小さな努力も認めて評価するように努めています。例えば、生徒が毎日提出する家庭学習のノート(「デイリーレッスンノート」)には、担任の先生がポジティブな言葉で生徒をほめて励ますコメントを毎日書き入れます。こうして、日々認められ、評価され続けることで、子どもは自尊感情を育み、自分のアイデンティティを獲得していくのです。

 女子と比べて男子は感情をあまり表に出さないため、ほめても反応がないように見えますが、その言葉は間違いなく心に響いています。私たちは生徒をそのつど評価することで、「あなたのことをいつも見ていますよ」「がんばりをちゃんと認めていますよ」というメッセージを送っているのです。子どもはそうやって身近な大人に見守られていると自覚することで、安心し、いろいろなことにチャレンジしようという意欲をわかせることもできるのだと思います。

一緒に体験することで子どもと心を通わせる
思春期の子どもに大切なこと
  1. 五感を磨く体験の機会を増やす
  2. 小さなことも認めて評価する
  3. 親子で一緒に体験する

――保護者に向けて、子育てのアドバイスがあれば教えてください。

 昔は、「子どもは親の背中を見て育つ」と言われましたが、今は親も子どもも忙しく、親が子どもに仕事や活動をしている姿を見せる時間や場所もないのが現実です。時代も社会も変わってしまった状況で、親が自分の子ども時代と同じやり方で子育てをしようと思っても、うまくいかないでしょう。では、どうしたらいいのでしょうか。

 親御さんには、子どもと一緒に何かを体験する機会を意識的につくってほしいと思います。例えば、ベランダで家庭菜園を作り、野菜などを育てて収穫するのもいいですね。自然と親子の会話が生まれ、心を通わせ合うことができます。子どもは親と一緒に何かしたり、何かを感じた経験を通じて、親の愛情の深さを自然に感じるようになります。そして、親の愛情を温かく受けた子どもは、他者に対しても優しさや思いやりを示せるようになるのです。

「研究論文」で描く15年後の自分
生徒がテーマ決めから発表まで1人で行うことで、思考力、分析力など多様な力が養われます。プレゼンテーション能力も、今後のグローバル社会で必要となる力です。生徒がテーマ決めから発表まで1人で行うことで、思考力、分析力など多様な力が養われます。プレゼンテーション能力も、今後のグローバル社会で必要となる力です。

 中学3年で取り組む「研究論文」では、「15年後の自分」をテーマに、自分の就きたい職業について調査、取材、資料整理・分析、発表を行います。「関係者への取材力、職業に対する深い考察に驚かされます」と話す小岩校長先生。聞く側の生徒も発表者に積極的に質問をし、活発なやり取りも展開されます。発表を聞く中1生・中2生にとっては、「自分もあんなふうに堂々と発表できるようになりたい」という、大きな刺激になります。

(この記事は『私立中高進学通信2016年4・5月合併号』に掲載しました。)

日本学園中学校  

〒156-0043 東京都世田谷区松原2-7-34
TEL:03-3322-6331

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