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私立中高進学通信

2016年2・3月合併号

目標にLock On!! 私の成長Story

女子美術大学付属中学校

美術を通じて自分を知り
やりたいことがみつかった

OG 矢崎順子さん

OG 矢崎順子さん
ワークショップ企画運営 書籍企画編集

学校生活の中にいつでも美術がある環境
学校説明会では、思い出とともに母校への感謝の思いを語りました。学校説明会では、思い出とともに母校への感謝の思いを語りました。

 女子美術大学付属の学校説明会で、参加者に語りかける卒業生の矢崎順子さん。現在は「手仕事の魅力を伝える」をテーマに執筆活動やワークショップの企画運営をされています。

「ワークショップは、女子美時代の美術の時間を自分なりに再現しているのだなと感じる時があります」

 同校は、普通科の学校でありながら、美術系大学の付属校として、美術教育に重点を置いているのが特徴です。

 美術の内容が充実しているのはもちろん、各科目にも美術や表現の手法を学ぶカリキュラムが組み込まれています。国語の漢文の授業では、故事成語にイラストを添えてカルタを作ります。数学では、正多面体の特徴を学び、それを折り紙で立体的に作り上げる課題が与えられます。

「物理や英語の授業も創造的な内容でした」

 と矢崎さんも懐かしそうに振り返ります。 

 同校では課題を提出すると、先生による採点終了後、校内に作品が展示されます。

「これらを見るのも本当に楽しい時間でした。普段一緒に過ごしている友人がどのような考えを持っているのかということを、作品を鑑賞し、またそれを作り上げる姿を通じて感じ取ることができるのです」

 校内はその言葉通り、美術館さながらに、生徒の作品が展示されています。その場で先生から講評を受ける生徒の姿も見られました。

美術から離れてみて見えてきた世界
課題で作ったパッチワーク。思い出深い作品の一つです。課題で作ったパッチワーク。思い出深い作品の一つです。

 現在でも、同校卒業生の7割が併設の女子美術大学や同短期大学部へ進学し、他大学への進学を含めると、9割が芸術系の大学を進路に選びます。矢崎さんが在校生だった当時は、今よりも併設大学へ進む同級生が多かったそうです。

「私は美術だけではなく、幅広く学びを深めたいと慶應義塾大学の環境情報学部への進学を決めました。この進路によって、美術に対する新しい発見が生まれました。例えば、美術に興味がない人も世の中にはたくさんいるということです」

 矢崎さんはそう笑って話してくれました。そして、気が付いたことはほかにもあります。

「今までは作品を見て、その友人の人となりや考え方を知り、言葉で伝えなくても相手の気持ちを想像し、その考えを尊重することが当たり前でした。でも作品を作ることがない環境では、多くの言葉を使い、自分の考えや思いを伝えなければならないのだと思いました。
 また女子美では、『人と違うこと』のほうが『みんなと同じであること』よりも、コミュニケーションを円滑に取れていたように思います。これは、みんなが同じ絵を描くよりも、みんなが違う作品を作ったほうが良いという、美術の学校ならではの特徴かもしれません」

 美術の世界から一度離れたからこそ気付いたその魅力。それが現在の仕事での「世の中に美術の魅力を広めたい」という思いにつながっていくのです。

もう一度、女子美に戻って学び直したい
将来の夢の話をしながら歩いた帰り道。将来の夢の話をしながら歩いた帰り道。

 同校を卒業してから約20年が経った矢崎さん。

「放課後の他愛のないおしゃべりで『こうなりたい』と話していた夢を叶えている同級生がとても多いのです。『職人になる』と言っていた友人は、弟子入りし、今では織物職人として活躍しています。家庭科でのバッグを作る課題で、いつも素敵なアイデアを披露していた同級生は、バッグデザイナーになりました。女子美は自分がやりたいことに、自然と気が付ける環境なのだと思います」

 矢崎さんは同級生とよく「もう一度、女子美に戻って学びたい」と話すそうです。

「女子美には自分より絵が上手な人がたくさんいました。だから私は、絵を描くよりも物事を考えるほうが自分は得意なのではないかなと思い、大学では美術以外の進路を選びました。女子美は『美術』の枠にとらわれず、自分の好きなことや得意なことを見つけ出せる学校だと思います。この環境で学んでいた学生時代の自分がうらやましくなります。
 今の自分があるのは、女子美で過ごした6年間があったから。先生や友人、そしてこの学校に入れてくれた親に感謝したい」

 と、矢崎さんは笑顔で話してくれました。

自分とは何かを問い続ける6年間
高2・高3の担任小島先生と。高2・高3の担任小島先生と。

「矢崎さんのように、文系・理系の大学に進む生徒も約1割程度はいます。美術以外で自分を表現する手段を見つけたいという生徒には、他の生徒が美術室で絵を描いている時間に、専任教諭が受験指導をするなどのフォローを行っています。本校の生徒は偏差値にとらわれない大学選びをする傾向があります。作品を作るということは、自分の内面にあるものを常に意識するということ。つまり本校で学ぶことは『自分とは何か』を6年間、問い続けて学校生活を送ることです。そのような環境だからこそ、自分の得意なことや、やりたいことを見つけることができ、その結果が進路選択に表れているのだと思います」(小島礼備先生)

(この記事は『私立中高進学通信2016年2・3月合併号』に掲載しました。)

女子美術大学付属中学校  

〒166-8538 東京都杉並区和田1-49-8
TEL:03-5340-4541

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