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私立中高進学通信

2016年2・3月合併号

The Voice 新校長インタビュー

明治大学付属明治中学校

“競争しない教育”は直系付属校ならではの環境
英語と数学で生きる力を鍛える

安藏 伸治  (あんぞう・しんじ)

安藏 伸治  (あんぞう・しんじ)
明治大学政治経済学部教授、Ph.D(社会学)。
1953年東京出身。1978年明治大学大学院修士課程修了、1985年南カリフォルニア大学大学院博士課程修了、
1995年明治大学政治経済学部教授、2014年より明治大学付属明治の校長を兼任。
専門は人口学。少子化問題や応用人口学が研究テーマ。日本人口学会前会長。

空を見上げて行こう
[学校沿革]1912年に旧制明治中学校として開校。2008年調布に移転、男女共学となり、2012年には創立100周年を迎えた。広い校地と充実した施設、ゆとりのある空間を活用し、伸びやかな教育を行っている。[学校沿革]1912年に旧制明治中学校として開校。2008年調布に移転、男女共学となり、2012年には創立100周年を迎えた。広い校地と充実した施設、ゆとりのある空間を活用し、伸びやかな教育を行っている。

 生徒によく「空を見なさい」と話します。地面ばかり向いていると小さなことしか見なくなります。

 人間の「知」のありようも、地面と空の関係に似たところがあります。自分の身の回りの「経験世界」という地面を観察し、そこから得られた事象から因果関係を検討し、一般化したものが理論です。理論は空のように広がりを持つ「抽象世界」です。そして理論から仮説を導き出し、地面で起きている事象を明らかにする。この循環が理想的な知性のあり方だと私は考えています。

 本校が位置する調布の空は広い。生徒たちにはぜひ、空を見上げて生きてほしい。友人関係や勉強で悩んでいても、大きな空を見れば、その先が見えてきます。

学校生活そのものが
建学の精神を体得する場

 校訓として『質実剛健』『独立自治』を掲げています。本校は明治大学の構内に旧制中学としてスタートしました。当時の旧制中学は国や地方のリーダー養成の意味合いが強くあり、『質実剛健』には、社会のリーダーとして「第一級の人物」になるための資質を持ち、健やかに育ってほしいという願いが込められています。『独立自治』は明治大学建学の精神の一つです。私学としての独立を保つこと、そして生徒一人ひとりが協力して問題解決をしようという精神を表しています。

 現代の生徒たちに、そんな堅苦しいことを期待できるのかと考える方もいらっしゃるでしょう。意外や意外、しっかり育っています。運動会や文化祭、修学旅行などの行事は生徒が自主的に企画・運営を手掛けます。文化祭や部活動、班活動で活躍する生徒は、成績優秀者が多いです。その姿に下級生たちは刺激を受け「第一級の人物」たらんと努力する。それがこの学校の雰囲気なのです。

大学のその先に何が必要か

 本校の生徒は、明治大学の学部にほぼ全員が第一志望で進学できますが、現在は8〜9割が明治大学に進学しています。明治大学以外の大学を希望する場合、国公立大学と大学校に限り、明治大学の推薦資格を保持したまま併願受験ができます。また、来年度から明治大学にない医歯薬系の学部などに進学を希望する場合には、私立大学であっても明治大学の推薦を持ちながら併願受験ができるようになります。明治大学への進路に加え、幅広い進路選択が可能になったのです。

 とはいえ、本校を進学校にするつもりはありません。本校では高3まで文理の振り分けをせず、バランスよく全教科を学びます。これからは中高6年間で、大学に入るためだけではなく、社会に出てから役立つ力を育てなければいけないからです。 

 今は理系でも、英語の電子論文を読み、書き、プレゼンテーションをする能力が求められます。また文系でも、理系のデータ処理ができれば、ビッグデータを扱うIT企業に就職できます。私の大学のゼミで銀行に内定した学生によると、入社までにTOEIC730点を求められているそうです。そうでないと海外勤務ができず、配属先が国内に限定されてしまうので必死に勉強しています。

 こうした努力は大学に入ってからでは遅いのです。本校は数学は数ⅡBや数Ⅲまで履修しますし、明治大学に進むには英検2級かつTOEIC450点以上が推薦基準で、ほぼ達成しています。

「どの学部に進むにしても数学と英語は勉強しておこう。鍛えておけばどこに行っても生きていけるよ」

 この話に最も納得してくださるのは保護者です。企業の最前線にいるから実感があるのでしょう。

高大連携教育で開ける
プロフェッショナルへの道

 明治大学直系の付属校ならではの特徴として、高大連携教育があります。

 公認会計士試験に明治大学から毎年多数の合格者を出していて、彼らの多くは本校の卒業生です。集中講座などを利用して意欲的に勉強する生徒は、明治大学の経理研究所・公認会計士養成プログラムで大学生とともに学べる仕組みがあり、早くから試験の準備ができるため、学部在学中に毎年7〜8名が合格しています。大学生のうちに公認会計士試験に合格すると、企業からヘッドハンティングがきて就職には困りません。本校の生徒は英語ができますから、外資系金融機関からも声がかかります。

 現在、法曹資格についてもOB組織である総明会が中心に、高校在学中から勉強を指導する計画を立てています。明治高校出身の若手の弁護士たちが、後輩の育成にあたります。自分の将来のキャリアデザインを早いうちから考えて準備すれば、プロフェッショナルへの道が開けてきます。

競争しない教育
明治大学の直系付属校としての
誇りと高い教育レベル
  1. 競争しない・仲間と伸ばし合う環境
  2. 文系でも理系でも「英語と数学」の力をつける
  3. 世界に貢献する「第一級」の人材育成

 私がもう一つ、本校で大事にしていることがあります。それは「競争しない」ことです。仲間がわからないところがあれば「わからないところがあるの?」「一緒に聞きに行こう」と声をかけてあげる、そんな生徒になってほしいのです。

 生徒たちは中学受験という「競争」を経て入学するため、放っておくと競争モードが抜けなくなってしまいます。それは保護者も同じです。バブル期に学生時代を過ごし、就職も良かった世代ですから「勝ち」志向が強すぎる。子どもに対して負けるとダメという叱り方になってしまいますが、それはいけません。子どもはすぐには伸びないものです。失敗を認めてこそ育つのです。自分なりの道を選べば自分の道は開ける。親も子も「空を見上げる」ように視野を広く持ってほしいですね。

 そして何より、大人になって出身校を聞かれたら胸を張って「明治高校です」と言えるように、ここで育ったことが自分の誇りになるような学校にしていきたいと考えています。

(この記事は『私立中高進学通信2016年2・3月合併号』に掲載しました。)

明治大学付属明治中学校  

〒182-0033 東京都調布市富士見町4-23-25
TEL:042-444-9100

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