私立中高進学通信
2016年1月号
未来を生き抜く学力のつけかた
佐野日本大学中等教育学校
世界に向けてネットワークを構築し
問題を解決できるタフな人材を育成

「佐野市英語スピーチコンテスト」には、中学生5名が出場。
最優秀賞3名を始め全員が各賞を受賞しました。
『デジタルキャンパス』を開設しタブレット端末を導入
「10年後には多くの仕事がコンピュータに取って代わられる。オックスフォード大学で人工知能を研究しているオズボーン博士がそう述べているように、多くの研究者が不確実で不透明な時代が来ることを予想しています。知識とともにコミュニケーション能力を発揮して国内外に人脈を広げられる力、そして答えがひとつでない問題を解決に導く力。これらが未来を生き抜く必須条件になるはずです」(渡邊明男校長先生)
その一環として同校は「ライフスキル教育」を取り入れています。ライフスキルとは、見通しをもって物事に取り組んだり、相手の気持ちを理解して円滑な関係を築いたりするための能力です。2015年8月には、この教育プログラムの全国大会が同校で開催されました。
また、ネットワークづくりのツールとしてタブレット端末を導入。同校独自のサイト『デジタルキャンパス』を開設し、授業を始めとする学校生活全般に活用して成果をあげています。
「原子の構造がプラスとマイナスで成り立つように、私はすべてが陰陽一体で構成されていると考えています。たとえば、体力が落ちれば気力が落ちて学力が伸びにくいものです。そこで、部活動や行事に力を入れています。バランスのとれたタフな子どもたちをグローバル社会に送り出すことが目標です」
部活動の入部率は、4年(高1学年)でほぼ100%。運動部と文化部を兼部する生徒も多いそうです。
また、2年の『国内短期研修』、3年の『英語研修』、4年(高1学年)の『イギリス研修旅行』、5年(高2学年)の『古典芸能研修会』など体験型の行事が用意されています。
「私は本校の教壇に立っていた頃から、生徒たちに『ナイストライ!』と呼びかけています。『何でも見てやろう』『何でもやってみよう』の精神で、貴重な6年間にあらゆることにトライしてほしいと思います」
文武両道で東京大学に主席で合格して東大大学院を修了した卒業生、オックスフォード大学大学院を出て人気のチョコレートショップを経営する卒業生など、「ナイストライ」によってタフな人材が未来へと羽ばたいています。
ディベート部が誕生!
未来を生き抜くディベート力

2014年「佐野市中学生親善ディベート大会」に生徒が出場。これをきっかけにして、高1の生徒を中心にディベート部が発足しました。2015年の「関東甲信越地区ディベート大会」では決勝トーナメントに進出。奨励賞を受賞しています。
「部員たちは、さまざまな情報を蓄積するために図書館に通い、法律の本などを読んで猛勉強していました。ディベートを通して、学ぶことの本当の面白さに気づいたようです」(渡邊)
英語のスピーチでも、多くの生徒たちが数々の賞に輝いています。2015年は「高円宮杯全日本中学校英語弁論大会」の栃木県大会で中3の女子が最優秀賞を受賞。「チャーチル杯争奪全日本高等学校生英語弁論大会」では、高2の女子が全国で3位に入賞しました。同校の未来を見据えた教育の成果といえます。
オーストラリア名門校の生徒と対面式で英会話を

オーストラリアのケアンズにあるセント・スティーブン・カソリック・カレッジと新たに姉妹校提携しました。同国でベスト17に入る私立中高一貫校です。
「日本とオーストラリアは、時差があまりありません。ホームステイなどで親しくなった生徒同士が帰国後、タブレット端末を使い、リアルタイムで英会話を楽しめるよう、この国を選びました。今後いっそうの発展が期待されるオセアニアを生徒に意識してもらうという狙いもあります」
タブレット端末を駆使
「Nコン」準優勝!

現在、同校では高1から高3までの生徒全員が自分専用のタブレット端末を持っています。また、中1から中3までの生徒は学校が用意したものを使用。将来的には全学年1人1台にするそうです。
「デジタル放映部が2015年に『Nコン(NHK杯 全国高等学校放送コンテスト)』の創作テレビ部門で準優勝しました。部員たちは放課後、タブレット端末を駆使し、アイデアを出し合って脚本などを練り上げていました。ディベート部員たちも、このツールで情報交換を重ねて切磋琢磨していました」
(この記事は『私立中高進学通信2016年1月号』に掲載しました。)
佐野日本大学中等教育学校
〒327-0192 栃木県佐野市石塚町2555
TEL:0283-25-0111
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