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私立中高進学通信

2016年特別号

校長インタビュー

昭和学院秀英中学校

校長先生が語る思春期の伸ばし方

21世紀を支えリードする人材の育成に欠かせない
確かな教育力のあるところに進学校としての価値がある
山崎 一男 校長先生

山崎 一男 校長先生

「質の高い授業」を核に心豊かに成長する進学校

――貴校が標榜する「3つの実践目標」について教えてください。

 一つめが、もっと学びたくなる、受けたくなる「質の高い授業」。二つめが、一人ひとりの夢の実現に導く「きめ細やかな進路指導」。三つめが、明るく伸び伸びした人格を育む「豊かな心の育成」というものです。本校の難関大学現役合格率は県内トップレベルにありますが、そのような進学校でありながら、いわゆる大学進学に特化した“特進コース”や“習熟度別クラス”を設置しなくても、この3つの柱を日々実践していくことで、未来を拓くことができるのです。したがって、強いて言うなら「全員が特進クラスの生徒」なのです。

――「授業の質」とともに、「きめ細やかな進路指導」に着目する保護者も多いようです。

 保護者の皆さんにお伝えしているのは、授業で習ったことの「わからない」「できない」は認めないという点です。だからといって突き放すのではなく、中学では、希望制と指名制による補習で基礎固めを徹底して行っています。また、年2回実施する本校独自の「基礎学力テスト」では、合格点である70点をクリアできなければ、指名補習や再試験、あるいは講習などの対象になります。このようなきめ細やかな指導は、それこそ生徒一人ひとりの生き方に関わる大切な進路とリンクする部分ですので、絶対に手を抜くことはありません。

――一方、確かな学力を育むことと同様に重視しているのが、21世紀のグローバル社会を生きる人材に必要な「豊かな心の育成」なのですね。

 そうです。本校が掲げているスローガンが、『21世紀を支えリードする人間づくり』で、保護者の皆さんには、「本校に入学したら勉強するのは当たり前ですが、人間的にも成長してもらわなくては困る」とお伝えしています。『福祉講演会』で福祉を学び、『文化講演会』や『芸術鑑賞教室』を通して豊かな心の育成に力を注いでいるのもそのためです。成績が良いに越したことはありませんが、これからの時代は競争の中で人間性を高め合い、助け合うことも必要です。周囲の方々からはよく、「進学校の割に生徒がのびのびしている」などという評価をいただきますが、確かに、生徒同士で勉強を教え合い、学び合うといった微笑ましい生徒たちの存在は私たちの自慢です。卒業生同士も本当に仲が良く、未来に向かって力強く共に歩みを進める姿こそ、本校らしさではないかと思っています。

「楽しい」と感じる学校には教師との真の人間関係がある

――ところで、難関大学の合格を勝ち取った多くの卒業生の声からも、貴校の優れた指導力が背景にあったことが明快に伝わってきます。先生方の人間力の向上といった点についても、マネジメントの指揮を執る山崎校長先生のお考えがあるのではないでしょうか。

 私がいつも先生方にいっているのは、例えば、教師と生徒は友達関係ではないということです。そもそも両者は“教える” “教えられる”という関係なので、その線引きはしっかりしないといけません。かといって生徒を突き放す必要はまったくありませんが、両者の関係が親密になればなるほど、馴れ馴れしい言葉遣いをする生徒が出てくる可能性もあるからです。でもそれは“いわせる教師が悪い”のですから、「そこはわきまえてください」と、特に若い先生方には伝えるようにしています。それからもう一つ、「生徒の学力を高めるために、教員が常に進化していかなければならない」ということもよく言っていることです。要は「わからないことは必ず聞きなさい」ということと、「知らないことを恥じるな」ということです。そのような教師力向上につながるきっかけを用意することも校長の大事な仕事ですから、研究授業をはじめ、教科間の勉強会、外部の教員研修への参加機会も盛んに設けるようにしています。

――人としても優れた先生方が集う学び舎は、受験生の安心感につながる部分ですね。

 私が思うに、教育は「氷山」と一緒です。海上に出ている部分はわずかですが、海中には巨大な氷山を支えるさらに巨大な氷の塊がなければ安定しません。つまり、生徒一人ひとりの可能性を高めるために、外からは見えないところの強化に取り組むのが先生たちであり、学校なのです。学校行事一つにも明確な目的があります。部活動についても、しっかり取り組んでもらうことによって、学習との相乗効果も図ることができるのです。それをしっかり理解できる先生がいるからこそ、友達関係ではない、真の人間関係が育まれていくのです。学校評価のアンケートなどを見ると、『学校が好き』と回答する生徒が非常に多いです。私たち教員が今、取り組んでいることの一つひとつが正しいことの証明ではないかと思っています。

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