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私立中高進学通信

2016年特別号

在校生インタビュー

湘南学園中学校

6年間で学んだことを糧に
中学か高校の先生になりたい

「東北部」は「全国高校生マイプロジェクトアワード2015」に出場。「Challenge賞」を受賞しました。地域などの課題解決に取り組んできた高校生たちが一堂に会する大会です。

「東北部」は「全国高校生マイプロジェクトアワード2015」に出場。「Challenge賞」を受賞しました。
地域などの課題解決に取り組んできた高校生たちが一堂に会する大会です。

樋口くんは中学時代、バスケットボール部に所属。高校では同部の審判を務めました。「湘南学園グローバルセミナー」にも積極的に参加。ポーランド・リトアニアやカナダ、オーストラリアを訪問しています。樋口くんは中学時代、バスケットボール部に所属。高校では同部の審判を務めました。「湘南学園グローバルセミナー」にも積極的に参加。ポーランド・リトアニアやカナダ、オーストラリアを訪問しています。

 高校3年生の樋口諒くんは何事にもチャレンジする湘南学園生の一人。
中1から「総務委員」(生徒会執行部)になり、高2では総務委員長を務めました。
現在は、被災地の声を伝える「東北部」のメンバーでもあります。
笑顔も爽やかな樋口くんに、これまでの活動や将来の目標を聞きました。

――総務委員として、どのような取り組みをしてきたのですか?

 本校では、生徒会の執行部を「総務委員」と呼んでいます。僕はその総務委員を5年間務めました。中1で担当したのは、総務委員の「学内部門」です。たとえば、本校には演劇部や写真部、美術部、動画研究部などがあり、こうした文化部が校内で発表する機会を設けたりする部門です。この部門からスタートして、高2では生徒会長にあたる総務委員長に立候補して当選しました。

 本校には新入生歓迎会、体育祭、学園祭などの伝統行事があり、それぞれに実行委員がいます。まず僕は総務委員長として、総務委員と各実行員との従来の関係を改めようと思いました。総務委員の役割は何か。それを考えていくと決してリーダーではないことがわかります。各行事の実行委員長こそ、リーダーなのです。だとすれば、総務委員の役割は生徒全員が行事に向けて真剣になれるような環境づくりが総務委員の本来の役割です。

 これまで各行事では、総務委員があれこれと実行委員に指示を出していました。このやり方を改め、総務委員が口だけでなく手も動かし、実行委員と力を合わせて行事を創り上げることにしたのです。また、僕は、生徒の誰かが「自分がこれをやる」と言い出したら、信頼して任せることにしました。その結果、みんなが楽しめる行事になったと思います。

 この方針は、中2の時から僕の担任だった先生から学びました。その先生は、席替えひとつにしても、みんなで話し合って決めさせていました。時間はかかりますが、このやり方で進めれば、みんなが納得でき、みんなが笑顔になれることを知ったのです。

――「東北部」はどのような経緯で発足したのですか?

 高2の秋に行われた研修旅行がきっかけです。この旅行は国内から好きなコースを選んで参加できます。僕は「東北と震災」をテーマにした東北旅行にしました。事前学習では、あの大川小学校でお子さんを亡くされた佐藤敏郎先生がスカイプを通じて体験を語ってくださいました。これまで僕たちには「せっかくの研修旅行なんだから少しは楽しみたい」という気持ちが正直ありました。そんな中、友だちがこうつぶやいたのです。「こんなつらことを話してくれているのに、自分たちがこんなことでいいのか」と。この事前学習をきっかけに、東北と真剣に向き合あおうという気持ちが芽生えました。

 石巻では津波の被害を受けた大川小学校に行き、佐藤先生のお話を聞きながら被災地を回りました。震災当時小学5年生だった高校生たちの話も聞きました。僕たちとほぼ同年代の高校生たちです。目の前で人が流されていくという壮絶な体験を耳にして「この子たちの言葉を多くの人たちに伝えなければ」と固く誓いました。そして、この研修に参加した20人で「東北部」を立ち上げたのです。

今年は希望者に向けた「ヒストリーツアー」にも参加。リトアニアとポーランドを巡り、杉原千畝記念館やビルケナウ強制収容所を訪れ、平和の尊さをかみしめました。今年は希望者に向けた「ヒストリーツアー」にも参加。リトアニアとポーランドを巡り、杉原千畝記念館やビルケナウ強制収容所を訪れ、平和の尊さをかみしめました。

――「東北部」では、具体的にどのような活動をしているのですか?

 湘南にある本校も海が近いので、大きな地震が起きれば、津波の危険が迫ります。そこでまず、先生方にも加わっていただき、避難訓練の見直しを図ることにしました。続いて3月11日を「学びの日」と位置づけ、特別授業を企画しました。防災には地域の方々との連携が必要です。被災者の方々があの日にどういう気持ちだったのか、復興に向けた原動力は何なのか。近隣の方々を本校に招いて被災地で学んだことを発表しました。その後、小さなグループをつくって近隣の方々と普段からどんな備えが必要かを語り合いました。これからも僕たちは「東北部」の活動を大きく広げるとともに、後輩に引き継がせていきたいと考えています。

――最後に樋口くんの将来の目標を聞かせてください。

 中学か高校の教員になることです。そのために教育系の国公立大学に進学したいと考えています。小学校の教員免許も取得するつもりです。中学に入る前の小学生の発達段階も学んでおけば、難しい言葉を優しい言葉で説明できるからです。どんな教員になりたいか、一言でいうと「近くに感じる先生」です。生徒に「この先生は、いつも僕たち、私たちの近くにいてくれるんだ」と思ってもらえる。そんな存在になりたいと思っています。

(この記事は2016年7月に掲載しました。)

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