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私立中高進学通信

2015年12月号

中1の始め方

武蔵野大学中学校

仏教主義の人間教育が育む
豊かな心と未来を切り拓く力

「三帰依文」を唱え、黙とうしてから宗教の授業が始まります。

人としての在り方や考え方を学ぶ

 仏教学者として文化勲章を受章した高楠順次郎博士によって1924年に創立された同校。建学の精神に「仏教主義による人格向上の教育」を掲げ、週1時間、「宗教の授業」が行われています。

「本校は、浄土真宗本願寺派の学校です。入学したばかりの生徒がイメージする仏教は、お盆やお彼岸などの年中行事から、死後の世界のための宗教だとの印象が強いようです。しかし本来は、自分がいまここにいるということは、さまざまな命のおかげによって生かされ、存在している。そのことを理解し、何をすべきかを考え、より良く生きることに寄り添うというもの。中1の授業では、仏教の始まりや親鸞聖人、お釈迦様の人生訓を学習する前に、人としての在り方や考え方を学びます」と、宗教科主任の艸香くさか秀昭先生は言います。

 中1では、あいさつや所作など身の回りのことから見つめ直し、仏教のみならずさまざまな宗教の考え方を通して、現実に自分たちが生きる社会とその問題を考えます。社会に対して視野を広く持ち、毎日のニュースや世界情勢などから、「臓器移植」「少年犯罪」などの現代社会の諸問題にまで話題を広げて行われる授業は、自分を磨く貴重な時間となっています。

美しい作法が日々の生活を正しく導く

「中1生には基本の作法を定着させます。宗教の授業で最初に話をするのは『合掌』の意味です。食事前に手を合わせて感謝するその行動は、大切な命をいただいて、生きていくということ。身近な動作にも意味があることを知り、清らかに生活することの意味、生きることの大切さを感じ取ります」(艸香先生)

 宗教の授業の始まりには、念珠と礼讃抄を持ち、「三帰依文」を唱えて黙念をします。一つひとつの動作に深い意味があると知った生徒たちは、この数分間の儀式をとても大切な時間と考えています。自然と姿勢が伸び、所作も変化していくのです。

 また、心を落ち着けて1日をスタートするために、朝のホームルームの前にある「朝拝」でも、合掌と礼拝の後に三帰依文を唱えます。

人と人との関わりの中で育つコミュニケーション能力

 入学後、学校生活に慣れない生徒たちのために、同校では4月末に1泊2日のオリエンテーションキャンプを設けています。これも中1生にとって欠かせない行事だと学年主任の小松智子先生は話します。

「あいさつや感謝を伝える姿勢、相手を思いやる心、そして朝拝の所作など6年間続く学校生活で欠かせない土台を、このオリエンテーションキャンプの1泊2日でなぞります。仲間づくりや学校行事を知る目的もあり、生徒たちの緊張をほぐし、互いの関係性を深めていく基礎づくりにもなっています」

 同校では今年から新コースを設置。目標をより明確にすることで、幅広い進路の選択ができるように、中学では「総合進学コース」「選抜進学コース」を設けました。また、今年度の中1生が受験する2020年以降の大学入試改革では現行のセンター試験が廃止され、思考力や応用力、表現力が重視される新テストになります。それを踏まえて、6年間を通したコミュニケーション能力の向上にも力が入ります。

「総合学習では新聞作成を行います。自分を客観的に見つめる『自分新聞』や自分が住む町を紹介する『町新聞』を作り、発表します。自分の考えや思いをアピールする力を身につけるだけでなく、相手の意見を聞いたり、伝えたりできる能力を伸ばします。本校では中2の語学学習を経て、中3では海外研修もありますから、コミュニケーション能力の向上は、積極的に意思疎通のできる国際人としての意識を高めることにもつながります。
 他者と関わり合いながら豊かな情操を育み、宗教の授業や総合学習、学校行事を通して、同校がめざす『聡明にして実行力のある近代的な女性』へと一歩ずつ近づいていくのです」(小松先生)

自分に深く問いかける
密度の濃い宗教の授業
入学時に配られる念珠と赤い表紙の礼讃抄。礼讃抄には宗教行事で歌う歌などが載っています。入学時に配られる念珠と赤い表紙の礼讃抄。礼讃抄には宗教行事で歌う歌などが載っています。

 中1の宗教の授業をのぞいてみると、この日は仏教における「お彼岸」の話。太陽が真東から昇り、真西に沈む日に行う、日本独自の仏教行事だと説明する艸香先生の話に、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。

 6年間を通して、週1時間受ける宗教の授業は、卒業生の中でも印象に残っている授業として最も人気があります。それは、授業の内容が宗教的な教えにとどまらず、日常生活と結びついているからだと言います。

「食事の大切さを話す時にはファストフードの話題、善悪について考える時は優先席や携帯電話のマナーなど、生徒の身近なことに結び付けて話します。一方的な授業ではなく、常に生徒が自分で考え、自らに問いかけることを重視しています。中学では基本思想を学び、最後の高3生になると『悪人正機』といって、逆説的な深い問いかけもあります。相手の嫌なところや悪いところは目につきますが、自分はどうだろうと、常に自らに問いかけられる生徒になってほしいと思っています」(艸香先生)

時事ネタを取り入れた、中1生でもわかりやすい授業です。

時事ネタを取り入れた、中1生でもわかりやすい授業です。

(この記事は『私立中高進学通信2015年12月号』に掲載しました。)

武蔵野大学中学校  

〒202-8585 東京都西東京市新町1-1-20
TEL:042-468-3256

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