私立中高進学通信
2015年10月号
10年後のグローバル社会へのミッション
国士舘中学校
日本を、日本人であることを
世界に向けて発信できる生徒を育てたい

武道と書道は必修科目。日本の文化・伝統を生徒に伝えます。
世界の中で日本人としてのアイデンティティを大切に
グローバル化の中で、外国人が知りたいのは、日本はどういう国か、そして日本人とはどういう人間なのかということ。異文化を理解するためにも自国を知ることが不可欠です。
「本校では創立以来、日本の文化や伝統を大切にしてきました。礼儀作法を身につけることもそのひとつです。外国の方をお迎えする際の『おもてなし』という観点からも、このことは大切なのではないでしょうか。そこで中学1年から3年間、武道と書道を必修科目として導入しています」(教頭/神山優子先生)
私たちは、ともすれば日本人が海外に出て行くという視点でグローバル化を捉えがちです。しかし、多くの外国人が訪れることによって、日本国内でもグローバル化は進行します。来訪する外国人に、日本や日本人の姿を伝えることも大切だと言えるでしょう。同校がめざしているのは、外国に向けて日本を、そして日本人であることを発信できる生徒を育てるということなのです。
中1は毎朝、英語でスタート
今後は体験学習への取り組みも
語学力の向上もまた、グローバル化に不可欠な要素です。そこで同校では、本年度から英語の授業を10時間に増やしました。そのうちの5時間、月曜日から金曜日までの毎日、中学1年生の授業は英語から始まります。
「中学1年の段階では、英語に対する感覚を養っていくことを重視しています。そのため、歌やゲームなどを取り入れながら、全身で英語を学び、コミュニケーション能力を上げていくことに取り組んでいます。毎朝、英語からスタートすることで学習習慣を養い、英語に取り組む意欲も高まります。楽しみながら学べる実践的なプログラムなので、毎朝、教室からは元気な声が聞こえてきます」
こうした独自のカリキュラムに加え、英検は原則として全員が受検。準2級、2級合格に向けて取り組んでいます。今後は、国内での英語キャンプ(宿泊行事)、校外学習での英語を使った体験学習など、さまざまなプログラムの導入が計画されています。
「本校の教育の特色は体験を重視することです。東京オリンピック開催まで5年。日本の心でおもてなしができる生徒が育ってくれればと考えています。もちろん、こうした取り組みは、10年後、20年後のグローバル社会に必ず生きてくるはずです」
国士舘の取り組みレポート
武道と書道を通じて礼儀作法を身につける
毎週1時間ずつ、中学校では武道と書道の授業があります。武道は、中学1年で剣道と柔道を体験し、寒稽古、武道大会を経て、中学2年からはいずれかを選択して、本格的に稽古に取り組みます。専用の教室(和室)で行われる書道では正座をして、礼の仕方、筆の持ち方といった基礎、書き方のほか、楷書や草書などの文字の意味、礼節の話など書にまつわる講義も行われます。武道、書道を通じて、「道」を大事にする意味を学びます。いずれも礼儀作法の大切さを、身をもって学ぶ機会です。


古典芸能鑑賞で3年間
一流に触れる体験を
中学1年と中学3年では歌舞伎を、中学2年では能楽を鑑賞します。いずれも事前に鑑賞の仕方などを学習してから臨みます。さまざまな価値観を受け入れられる時期に、継続して一流の古典芸能に触れることは貴重な経験となります。完全に理解できなくても、国立劇場や能楽堂に赴き、日本の伝統文化を体験することが、将来、成人したときに財産となるのです。
週5日間の朝イチ授業で英語の感覚を養う

入学して初めて英語に本格的に取り組む生徒も少なくありません。そこで毎朝、英語に親しみ、好きになってもらうために、歌やゲーム、発音練習など、楽しみながら学べる授業を行っています。レクリエーションをしているようににぎやかな教室で、生徒は英語で表現する力を身につけていきます。
オーストラリア英語研修で話せる力を強化する

希望者が参加して行われる英語研修(中学・高校)。2週間ホームステイをしながら、提携する学校で英語の授業を受けます。学校やホストファミリーによるイベントに参加したり、日本語を学ぶ現地の生徒と交流をしながら、英語力を高めます。中学時代から日本や日本人について学び、身につけてきたことが、オーストラリアでの語学研修にも活かされます。
(この記事は『私立中高進学通信2015年10月号』に掲載しました。)
国士舘中学校
〒154-8553 東京都世田谷区若林4-32-1
TEL:03-5481-3114
進学通信掲載情報

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