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私立中高進学通信

2015年8月号

授業見聞録

東京農業大学第三高等学校附属中学校

英語
英語をツールとして自己表現できる生徒を育てる

中学1年の英語の授業。スライドを使ったわかりやすい授業に生徒の手が積極的に挙がります。

中学1年の英語の授業。スライドを使ったわかりやすい授業に生徒の手が積極的に挙がります。

「実学教育」をモットーとする同校。実学とは、なぜそうなったかを疑問に思い、調べてみる、といったプロセスを経ることで「知識」を「知恵」として体得する仕組みを指します。英語の勉強に当てはめると、英語を「道具」として捉え、実際に話したり、書いたりしながら運用能力を高めることになります。それこそが、同校の実践する英語教育です。

「楽しく、感性に訴えかけながら基礎的な文法事項を身につけ、習ったことを実際に使い、体で覚える授業を意識しています」と、英語科の徳永友里先生は話します。

 中学では英語の授業時間を週6時間とし、公立の1・5倍を確保しています。中1では6時間のうち2時間を、ネイティブスピーカーの先生と日本人の英語科の先生によるティーム・ティーチング(TT)のスタイルで授業展開しています。

 TTでは、校外で植物観察を行い英語で観察日記を書いたり、料理のレシピを英語でプレゼンテーションしたりする活動も取り入れています。

 例えば、日本人の先生が教える授業で「未来形」を習ったとしたら、ネイティブの先生がいるTTの時間は、未来形を取り入れた会話やライティングの学習を行うようにします。レシピの発表の授業では「混ぜる(mix)」や「フライパンで焼く(fry)」「オーブンで焼く(bake)」など教科書には出てこないプラスアルファの単語や表現に触れることもできます。数学の問題を英語で読み上げて、聞き取りをしながら解くなど新たな試みも始めています。将来的には他教科とのコラボレーション授業も構想しているそうです。

 授業のほかに学校行事として、2泊3日の間、英語だけを使う『アメリカンサマーキャンプ』やニュージーランドでのホームステイ、英語スピーチコンテストなど、英語で自己表現するチャンスが盛りだくさんです。

 ユニークな授業や行事の構想ができるのは、2009年開校というフレッシュな学校であり、さまざまな経験を持った若い先生方が集まっているからでもあります。異文化の人と触れ合い、生活や仕事に活かすための「英語力」の重要性を肌で感じているのです。

 徳永先生も高校時代にカナダに留学していた経験を持っています。「海外のクリスマスの様子を話したところ、生徒たちは目を輝かせていました。“私も海外に行ってみたい”。そんな気持ちにさせるのが私達の仕事だと思っています」

授業レポート間違えても大丈夫!
チャレンジ精神を褒める授業

 中1のこの日の授業は、「What」「Who」などの疑問詞の使い方を理解すること。「What+be動詞+主語」の文法的な構造を正しくおさえることも、使える英語への第一歩です。徳永先生はスライドを多用して授業を進めます。赤や緑で品詞が色分けされているので直感的な理解ができて、生徒の集中力も高まります。

 代名詞の使い方の練習問題「あの箱は小さいです」。いきなり生徒を指したりしません。「10秒間、心の中で考えて」。それから手を挙げた生徒を指名します。

『That box is samll. 』

 正解だと「OK ! 拍手~!!」とクラス全員で認め合います。心の中で「やった。私が思ったのと合ってた!」と感じた生徒も多かったのではないでしょうか。英語を思い切って話すこと、勇気を出して発言することを褒めることで生徒のやる気もアップしていきます。「じゃあ、これはできるかな?」と徐々に練習のレベルを上げていきます。だんだんと手を挙げる人数が多くなっていきました。

 ノートを取るときはしっかり時間を確保し「ながら書き」を避けます。手を動かして自分がわかったことを書きこむことで内容が定着します。そのうえで「使う」場面を経験することが大切なのです。この日は定期テストの直前の授業ということもあってか、ていねいなブロック体でノートをとっている姿が目立ちました。

アイデア満載「使える英語」のためのレッスン

 中2では、料理のレシピを調べて英語で紹介するアクティビティがあります。生徒たちは段ボールや紙粘土で本物そっくりに作った「たこ焼き」まで作成し、紙芝居形式で作り方を英語で発表しました。意欲が持てる楽しい工夫があると、生徒たちも進んで「表現しよう」という気持ちになれるのです。

 写真の4コマ漫画は「授業で学んだこと」をイラストと英語で振り返る「TIMELINE(タイムライン)」というアクティビティ。授業の流れを楽しく復習できるだけでなく、先生方も「どこまで理解できているか」「つまずいているのはどこか」と、生徒一人ひとりの学習状況を把握することができます。

(この記事は『私立中高進学通信2015年8月号』に掲載しました。)

東京農業大学第三高等学校附属中学校  

〒355-0005 埼玉県東松山市松山1400-1
TEL:0493-24-4611

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