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私立中高進学通信

2015年7月号

Teacher's Lounge 先生たちの座談会

日本大学第一中学校

先生と保護者が同じスタンスで接することで
安心できる環境を作る

――中高6年間の教育の大きなテーマである思春期の指導についてお聞かせいただきたいと思います。思春期の生徒を指導するにあたり、どのようなことに注意しているのでしょうか。

熊谷一弘 校長先生 「手は離すが、目を離さない」教育を行い、時にはやさしく、時には厳しく、常に温かく生徒を見守る存在でありたいと言う。同校の卒業生でもある。熊谷一弘 校長先生
「手は離すが、目を離さない」教育を行い、時にはやさしく、時には厳しく、常に温かく生徒を見守る存在でありたいと言う。同校の卒業生でもある。

熊谷先生
思春期というのは、自分が思ったとおりにできず、いら立ちを感じがちです。保護者の方も、子どもの反抗的な言動につい怒ってしまったり、接し方に悩んだりする方が少なくありません。そこで、教師と生徒、親と子のコミュニケーションに力を入れています。

鳩山先生
その一つが、5月の宿泊研修の際に行われるコミュニケーションの研修です。長年大手企業で人事を担当していた外部講師をお招きし、どのような聞き方をすると話しやすいか、2人がチームになって体験してもらいます。今はスマホやSNSなどさまざまなツールがありますが、人と人が会話するときに一番大切なこと、心を通わすことについてわかってもらうのが狙いです。

熊谷先生
1年生を担当する教員はもちろん、保護者会でも同じ講師による講話を実施しています。教員と保護者が同じスタンスで生徒に接することで、生徒が安心できる環境を作ってあげられるからです。講演後、「今までの接し方を振り返ると涙が止まらない」と講師にお礼を言いに来た方もいらっしゃいました。核家族化の中で、悩んでいらっしゃったのだなとジーンときました。

――勉強面ではどのような指導をされていらっしゃいますか。

鳩山高史 教頭先生 高校を主に担当。教科は数学で、「自分がこれから何をやるか、あらかじめ知っておくことが大事」と予習の必要性を生徒に説いている。鳩山高史 教頭先生
高校を主に担当。教科は数学で、「自分がこれから何をやるか、あらかじめ知っておくことが大事」と予習の必要性を生徒に説いている。

熊谷先生
中学は基礎・基本を大切にしています。宿題と確認テストを繰り返し、学力定着につなげます。決して新しい方法ではありませんが、力をつける一番のやり方だと考えて、若い先生も含めて熱心に指導していますね。

鳩山先生
昨年から、中高生向けに開発された手帳『NOLTYスコラシリーズ』(※)の活用を始めました。授業や放課後、家庭学習の予定やその週にやるべきことを書きこみ、週末に1週間を振り返って反省点を記入します。

※旧能率手帳スコラシリーズ

前田先生
生徒の手帳を見ることで、教員が言ったことがどのように伝わっているか、われわれも確認ができます。

鳩山先生
6カ年の終わりに控えている受験でも、また社会に出てからもスケジュールを立てて、それに従って行動することは大切なことです。中学1年から取り組み、定着させていきたいですね。

熊谷先生
定期テスト前の1週間は、プリントを配布して勉強のスケジュールを立てて学習します。計画通りに勉強できたかどうか、その結果として成績が出てきます。手帳を活用して計画を立て、実行するというサイクルを年間を通して行っています。

前田先生
この手帳には、コミュニケーションツールとしての役割もあります。教員は生徒の手帳にコメントを書きますし、保護者にも定期的にコメントを記入するようにお願いしています。保護者とは、この手帳を介して生徒について同じ情報を共有することができます。

熊谷先生
反抗期になると親子の会話も減っていくでしょう。親は学校であったことを知りたいけれど、子どもは話したがらない。そんなときもこの手帳が会話の材料になります。手帳を活用して、自発的に勉強や活動の計画を立て、行動する自立した生徒を育成することが目標ですが、その過程では教師も保護者も、「手は離しても目は離さない」という姿勢を持ち、常に見守っていることを態度で示すことが必要だと考えています。

――「手を離しても目は離さない」という教育スタイルの重要性を感じたエピソードがあったらお聞かせください。

前田 勝 教頭先生 中学を主に担当。長年剣道部を指導。「グローバル社会においても、人として信頼されるのが一番大事」と人間性の教育に力を注ぐ。前田 勝 教頭先生
中学を主に担当。長年剣道部を指導。「グローバル社会においても、人として信頼されるのが一番大事」と人間性の教育に力を注ぐ。

前田先生
私は長年剣道の指導をしていますが、小学生を教えるときはただ注意しても伝わりません。生徒のレベルに合わせて良かったところを褒めると、自分から意欲的に動き始めます。教育の語源と言われる「educe」、つまり、引き出す大切さを強く感じました。
 熱血指導をして練習を重ねても、本番になると本来の力を発揮できない生徒もいます。言われたことをやるだけだと、自分の持っている力を十分に引き出せない。これは勉強も同じです。結果だけを見ずに、普段からコミュニケーションをとって、その生徒に合った指摘ができれば、生徒自身が気づいていないところも引き出すことができるのです。

――最後に、貴校で学ぶことの特徴をお聞かせください。

前田先生
100年以上の歴史を持つ学校ですので、3代にわたって本校で学んだという一家もあります。「安心して通わせることができる」とおっしゃるのを聞くと、大変うれしく思います。長い歴史の中で培ってきた面倒見のよい教育が本校の特徴ではないでしょうか。

鳩山先生
一人ひとりが目標を持ち、それを実現するために努力を続けるよう育てたいというのが、学校全体の考えです。今日お話ししたスケジュール管理もその一つの方法です。また、授業や学校行事、課外活動での刺激や体験を通して、自分の目標を持てるような指導ができる学校であると自負しております。

熊谷先生
私も本校の出身です。教員として本校に奉職したいと思ったのは、先生方の接し方が印象に残っているからです。現在、校長をしていてうれしかったことがあります。今年の中学の合格発表の日、ある親御さんがあいさつにいらっしゃいました。聞くと、入試当日に両国駅から本校に向かって歩いている途中、入試のお手伝いに登校してきた高校生に「がんばってくださいね」と声をかけてもらい、非常に温かい気持ちで試験に臨むことができた、とのお話でした。生徒にとっては何気ない一言だったでしょうが、人に勇気を与える人間に成長してくれたことをとてもうれしく思いました。下町の本校らしく明るく人情味のあふれる生徒に育っているのを感じました。

(この記事は『私立中高進学通信2015年7月号』に掲載しました。)

日本大学第一中学校  

〒130-0015 東京都墨田区横網1-5-2
TEL:03-3625-0026

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