私立中高進学通信
2015年4・5月合併号
その先に備える キャリア教育
東洋大学京北中学校
自分の哲学を持って生きる
本当の国際人の育成
いよいよ出発の時を迎える2015年の春。建学の精神「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」は次の社会を生き抜く次世代のための原動力となっていきます。

文京区白山の新校舎。
大学との連携を強化、共学校として生まれ変わる東洋大学京北。校長の石坂康倫先生は希望に満ちた明るい口調で、活気づく同校の様子をお話しくださいました。
「私は2012年4月の校長着任以来、生徒にも教職員にも、学校で『できない』という言葉を安易に使わないようにしましょうと言い続けてきました。それから3年の月日が経ち、生徒と教職員が同じベクトルに向かって一致団結しています。『やればできる』を合言葉にしたポジティブな校風が、学校全体に満ちているのです。『あいさつをしっかりする』『人の話をしっかり聞く』『なにごとに対しても一生懸命取り組む』の3つも、学校生活の中で日常的に実践されています。そうした校風の中、教職員も生徒も新入生達との出会いを今か今かと待ちわびているところです」
新たな歴史を開く記念すべき年となる2015年の1月、石坂校長先生は3学期の始業式に際し、出発を意味する “発” と書いた色紙を全校生徒に披露したといいます。
「私はそれを掲げ『魅力ある学校づくりに協力してくれる人は拍手をしてほしい』と呼びかけました。すると生徒と教職員が一丸となって、盛大な拍手で応えてくれたのです。その拍手はなかなか鳴り止みませんでした。私は大きな感動とともに、東洋大学京北がスタートする2015年が、すばらしい出発の年になることを強く確信しました」
出発に向けて同校が特に力を入れているのが、『本当の教養を身につけた国際人の育成』です。
「自分とは異なる文化背景を持つ相手を思いやり、きちんと理解できる心を持った人物こそ、真の教養人・本当の国際人であると私達は考えています。本当の国際人が持っている真の教養とは、学力と心の両面を鍛えて身につけていくものです」
そう話す石坂先生の力強い言葉からは、創立者・井上円了博士が掲げた『諸学の基礎は哲学にあり』の精神が、新たに始まる同校の教育の根幹に脈々と生き続けていることが感じ取れます。同校で過ごす6年間は、ものごとを多角的・論理的にとらえ、自己のあり方や価値観を探究する、生徒一人ひとりが哲学を持つための6年間なのです。それはミスマッチのない大学進学を可能とし、さらにその先の確かなキャリアプランニングへとつながっていきます。
都内唯一の東洋大学附属校でもある同校では、生徒一人ひとりを支える手厚い教育環境を整え、国公立大学をはじめとした他大学への進学指導も充実しています。これからの社会を見据えて、一人ひとりが輝き活躍する将来のために、自己の哲学を備え持つ人物、高い学力と真の教養を兼ね備えた人物の教育に力を注ぐ。次世代の未来を拓く教育が今、希望で活気づく文京区白山の新しいキャンパスで始まろうとしているのです。
Report哲学教育

キャリア形成に欠かせない「生き方」の教育
明治20年に東洋大学の前身となる私立『哲学館』を、その翌年に『京北中学・高校』を創設した哲学者・井上円了博士。以来、「哲学」を生き方教育の基盤として学校生活の中で実践してきました。新しくスタートする学校でも、さまざまな分野で活躍する人物を招いて行われる生き方講演会や、少人数のゼミ形式で行われる「哲学ゼミ」など、自分を見つめる機会が数多く用意されています。
「『木を見て森を見ず』というたとえがあるように、『森を見て木を見ず』というたとえがあっても良いと思います。ものごとを俯瞰的にとらえる観察力と、視野を広く持ち深く考える洞察力を磨く基礎となるのは、まさに哲学です。混迷する時代だからこそ、哲学教育を通してより良い生き方を見つけることが、本校のキャリア教育に欠かせません」(石坂校長先生)
Reportキャリア教育

自己実現をめざす生徒を一生を見据えてサポート
クラス担任が一人ひとりの生徒に寄り添い、より良いキャリアプランを構築する手助けをするのが同校のキャリア教育のスタイル。定期的に実施する進路面談、中学から始まる進路ガイダンスや大学訪問など、心身の成長に合わせて効果的に実施するキャリア教育の随所に、自分の一生を見据え、自己実現をめざす生徒を支える細かな指導が展開されていきます。中学では職業インタビューや職業見学などを通して少しずつ将来に目を向けさせる指導、高校では大学訪問や進路講演会や進路面談を通して目標を明確にしていきます。
Report三位一体の教育
より良く生きるための心を育てることを大切に
教育方針は、『哲学教育』『国際教育』『キャリア教育』が三位一体となったものです。
「東洋大学京北のスタートにあたり、学力向上だけでなく、心を育てることを考えた多彩なカリキュラムを用意しています。6年間かけて、精いっぱい、一生懸命に学ぶ心を育てることが大切です。そうした心が、世の中にとって役に立つ人物であり続けるためには欠かせないものなのです」(石坂校長先生)

(この記事は『私立中高進学通信2015年4・5月合併号』に掲載しました。)
東洋大学京北中学校
〒112-8607 東京都文京区白山2-36-5
TEL:03-3816-6211
進学通信掲載情報

PICK UP!!
紹介する学校
- 茶道 国際社会に貢献できる人材として日本の心と、礼儀を体得する秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校
- 豊かな自然に囲まれた広大な敷地と充実の施設で“新たな自分”を発見する6年間佐野日本大学中等教育学校
- 「自問自答」の力を伸ばす多彩な体験教室『田んぼの教室』『沼の教室』『都市の教室』『雪の教室』二松学舎大学附属柏中学校
- 充実した学びの場に映える活動的なユニフォーム東邦大学付属東邦中学校
- 中学校保護者会 明の星の精神をともに分かち合う浦和明の星女子中学校
- 理科 「好奇心」を「学ぶ意欲」に育てる生徒参加型の授業東洋英和女学院中学部
- 理科 一歩踏み込んだ理科実験が科学への興味や関心を育む芝浦工業大学柏中学校
- 部活動や仏教の学びを通じて感謝の気持ちが身につきました国府台女子学院中学部
- 弓道部芝浦工業大学附属中学校
- 世界標準を肌で感じるシンガポール英語プレゼン大会品川女子学院中等部
- やさしさや協力する心、責任感を身につける クラブ活動を通じた「人間力」の育成千代田国際中学校
- 社会のグローバル化 情報化に適応しながら自らを表現できる女性に和洋九段女子中学校
- 自分を受け入れ失敗を恐れず挑む聖ヨゼフ学園中学校
- 「もっと知りたい!」から始まる学び ICT教育と相互通行型授業の21世紀型教育で活気づく新生校三田国際学園中学校
- アメリカ・ネブラスカ修学旅行も体験した中3生 学校の魅力とこれからのことを語ってもらいました。専修大学松戸中学校
- 勉強面だけでなく行事も活発な佼成学園女子 高3の生徒会役員の皆さんに集まってもらいました佼成学園女子中学校
- この春、ホームステイを体験する中3生 高1生の先輩に質問しました日本大学第二中学校
- 未来へつなぐ21世紀型スキル田園調布学園中等部
- 『みらい科』の授業を通じて主体性のある自立した女性をめざす麴町学園女子(麹町学園女子)中学校
- 自分の哲学を持って生きる本当の国際人の育成東洋大学京北中学校
- 先生はもう一人の親のような存在 大学生活でも活きる自主性を養えました共立女子第二中学校
- 選択を迫られる局面でも臆さず自分の人生を設計できる女性に三輪田学園中学校
- 自己と他者を深く理解し共に国際社会の平和に貢献する力女子聖学院中学校
- 誠実・簡素の精神が息づいた清らかで慎ましい校服普連土学園中学校
- 礼法の教えをまとい立ち居振る舞いを整える伝統服共立女子中学校
- 新春カルタ大会 クラスの絆を強める富士見丘中学校
- クラス単位で学習室を活用 勉強習慣づくり横浜翠陵中学校
- 地域の熱意に応えて誕生した学園の自学自習を実現する学び舎足立学園中学校
- 中学合唱祭共栄学園中学校
- 鉄道研究部日本学園中学校
- 不安や悩みに気づきサポートするチューターとの一対一の絆八雲学園中学校
- 自分で人生を選択できる人間を育てたい これからの生徒達のための一貫教育へ目白研心中学校
- グループワークで得た自信と積極性で未来を拓く富士見中学校
- 歴史ある理数教育の魅力を発見!『夏休み理学部研究室体験』学習院中等科
- 昨年日本一に輝いたマンドリン部 その部での経験、友達や先生との絆が社会人になって気づいた私達の宝物です十文字中学校
- グローバル時代のリーダー育成 多様な活躍の場を与えてくれる新校舎成城中学校
- 理科好きの「原石」を掘り起こす主体的な研究の成果『理科自由研究発表会』城北中学校
- 硬式テニス部/吹奏楽部桜丘中学校
- チームの力が高まることで個々も成長する支え合いの学習環境獨協中学校
- 「共生」の心を学ぶオリエンテーション 自律を支える『今・未来手帳』淑徳中学校


