LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏学校情報検索サイト

ツイッター フェイスブック

私立中高進学通信

2015年4・5月合併号

授業発見伝

秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校

茶道
国際社会に貢献できる人材として
日本の心と、礼儀を体得する

日本の歴史や風土から生まれた茶道を学ぶことで、日本人ならではの繊細な心遣いを養います。

日本の歴史や風土から生まれた茶道を学ぶことで、
日本人ならではの繊細な心遣いを養います。

「こんにちは!」
茶室の入口で生徒達は頭を下げ、裏千家の柳沢宗敏先生に大きな声であいさつ。脱いだ靴をきれいにそろえた後、茶室に入ります。

 同校では、高1生の全員が正課として茶道の授業を受けています。茶道という伝統文化で日本の心を学ぶとともに、日本人としてのマナーを身につけることが、その目的です。

 同校には4部屋の茶室があり、それぞれの部室は「和」「敬」「清」「寂」といった茶道の心得を示す一文字で名付けられています。茶道の授業は、1クラスを男子2グループ、女子2グループに分けた少人数で行われます。

 生徒は茶室に正座し、お茶でお客様をおもてなしする “お点前てまえ” を学ぶのです。いつもは元気な生徒達も、端然と作法に集中します。

「茶道の授業が始まったのは、今から約20年前です。

 本校では創立以来、感謝や思いやりの心、いたわりの心を育むための『心の学習』を実践してきました。教員と生徒が共に学ぶため、『心の教育』ではなく、『心の学習』と呼んでいます。本校には瞑想のひとときもあり、学校生活の中で心を磨くようにしています。茶道もその一環です。茶道の授業は高1で修了しますが、さらに奥深く学びたい生徒は、高2から茶道部に入ります」(入試室長/村上政隆先生)

 今春、名称を『秀明八千代』から現校名に変更した同校。秀明大学学校教師学部との連携による発展学習を行うほか、独自の『PGTプログラム』を展開し、未来を生きる力を育みます。 『P』は『Practical(実践力)』、『G』は『Global(国際力)』、『T』は『Traditional(伝統力)』。これらは校訓である “知・技・心” に基づく教育を体系化したプログラムです。

「茶道の授業は、次代に向けた本校の教育のなかで、『G(国際力)』と『T(伝統力)』の育成を担います。これからの国際化社会では、異文化を理解することがますます求められてくるでしょう。そして、他国の文化を理解するためには、まず自国の文化を熟知することが必要なのです。

 本校では、中2で2週間、高1で4週間、全生徒がイギリスに行き、ケント州にある秀明学園の研修施設での寮生活やイギリス人家庭でのホームステイを体験します。生徒達はそこでの生活を通して、日本人が考える当たり前が海外では通じないことを知ります。文化や慣習の違いを認め合うことの必要性を実感するのです。

 日本の文化を知り、海外での経験値を高めることで、国際社会で活躍できる人材を育成します」(村上先生)

授業レポート
心を落ち着かせて自分と向き合い、人間性を磨いていく
茶道の様子(1)

 同校の教育の基本方針は、創立者である川島寛士先生の言葉である「心を開いてあいさつをしよう」「いたわりは人にも物にも草木にも」「感謝の心を持って生活しよう」などに基づいています。茶道の授業は、こうした豊かな人間性を養うための時間です。

 取材した日は2月上旬。茶道を1年近く学んできた生徒は、茶道の所作や道具の使い方などがすっかり堂に入っていました。

茶道の様子(2)

 この日の授業では、お茶の出し方からいただき方まで、一通りを復習。まず、 “半頭はんとう” と呼ばれるお手伝い役の生徒が、茶室の隅にある “水屋” から茶室にお茶を運んできます。 “半頭” を務める生徒は、並んで正座している “お客様” の生徒に「お茶をどうぞ」とすすめます。生徒は隣の生徒に「お先に」と断ってから「お点前てまえちょうだいいたします」とあいさつをしてお辞儀。茶碗を頭の上にして感謝の気持ちを表したうえで、お茶をいただきます。

茶道の様子(3)

 飲み終わった後、人差し指と親指で飲み口を清め、その指先をさらに懐紙で清めます。こういった一つひとつの所作に込められた意味まで1年近くかけて学んできました。

 その後、生徒は全員で茶道の教科書にある『利休七則』を読み上げました。「茶は服のよきように て……」から始まる千利休の教えです。「服のよき」とは、お客様が飲みやすいように適度な湯加減と茶の分量でもてなすことを意味しています。

 授業が終わりにさしかかる頃、柳沢先生は「この1年間、皆さんは茶道を通して、たくさんの良い体験や思い出ができたと思います。これらは宝物であり、持てば持つほど、人の心は豊かになっていくのです」と、生徒達に向けて穏やかに語りかけました。生徒達も真剣に先生の話に耳を傾けます。

茶道の様子(4)

「茶道を学ぶことが自分を見つめることにつながり、生徒達の人格形成に少しでも役立てればと思って指導しています。どんなに成績が優秀でも、あいさつができなければ、社会に出てから通用しません。あいさつがしっかりとでき、そしていつも思いやりを持って行動できる人になってほしいですね。たとえば、電車の中でさりげなく『どうぞ』と笑顔で他人に席を譲れるような、豊かな心を育んでいきたいと思っています」(柳沢先生)

(この記事は『私立中高進学通信2015年4・5月合併号』に掲載しました。)

秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校  

〒276-0007 千葉県八千代市桑橋803
TEL:047-450-7001

進学通信掲載情報

【私学だからできるオリジナル教育】大学連携授業で数学的思考を体験
【SCHOOL UPDATE】大学連携と独自のプログラムで21世紀型スキルを育成
【制服物語】21世紀に活躍する真の国際人を育むデザインと機能性を兼備した制服
【私学だからできるオリジナル教育】大学教授から学ぶ発展的な体験授業
【グローバル時代の学び方】全員参加の海外研修や英検取得をバックアップ
【The Voice 校長インタビュー】大学連携と独自のプログラムにより探求心と自ら学ぶ力を育む
【6年間の指導メソッド】英語教育を異文化理解力につなげる
【アクティブラーニングで伸ばす新しい学力】附属大学との連携が学びの力を引き出す特別授業
【未来を生き抜く学力のつけかた】教科連携や体験学習で今後の社会で必要とされる表現力や思考力を磨く
【学校生活ハイライト】2015年度より校名変更 生徒のやる気を支え伸ばす「夢をかなえる」6年間
【The Voice 新校長インタビュー】秀明大学学校教師学部の指導力を活かし未来を強く、たくましく生きる力を育む
【授業発見伝】茶道 国際社会に貢献できる人材として日本の心と、礼儀を体得する
【私学の光輝】文化と歴史を体感 イギリス英語研修
【母校にエール!OGOB interview】落ち着いた雰囲気の中で礼節を学び、語学力を高めた6年間
進学通信2015年4・5月合併号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ