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私立中高進学通信

2014年10月号

その先に備える キャリア教育

女子美術大学付属中学校

日常のすべてが“キャリア”につながる

“智の美・芸の美・心の美”を柱に美術を通した教育を行っている同校では
その教育すべてが将来へつながる道となっています。
併設大学教授による出張授業は、中学から実施。

併設大学教授による出張授業は、中学から実施。

 2015年で創立100周年を迎える同校は「我が国の文化に貢献する有能な女性を育てる」という建学の精神の下、美術を通した教育活動を行ってきました。「美術を志す」という明確な意志を持つ生徒が集まる同校では、日々の学校生活すべてがキャリア教育につながっています。

 約8割の生徒が併設の大学・短大へ進みます。併設大学の特色のひとつに、画家や作家になることを目標とする学生ばかりではなく、企業への就職率が高いことがあげられます。大手広告代理店のデザイナーをはじめ、テレビ局の美術担当、企業の広報部など、卒業生はさまざまな分野で“美術”を生かし、活躍しています。

「本校を巣立った卒業生からは、『今、会社でしていることは学校でやっていたことと同じだ』という話をよく聞きます。中高の6年間は美術に関する知識と技能の基礎を固める時期で、この時の経験が大人になっても役立っていると話す卒業生も少なくありません。本校では、中・高ともに生徒達が年に数回はこうした卒業生の生の声を聞く機会を設けています」 (主幹教諭・広報部主任/小島礼備先生)

 中学入学後、生徒達はデッサン、陶芸、彫刻など、幅広い分野の美術に触れます。中学の3年間をかけて美術の基礎と全体像を学び、高校に進んだ後は各分野の技術に磨きをかけていくような形で、6年間のカリキュラムが組まれています。

 また、社会に出てから求められるプレゼンテーション能力も、授業や行事などを通じて日常の積み重ねの中で体得していきます。

「作品講評会などの小さな場はもちろん、運動会や女子美祭など、大きな場での発表もあります。行事では、生徒が企画から制作、発表、撤収に至るまでのすべてを指揮します。たとえば、最初の企画書づくりでは、作業や撤収計画をはじめ、解体後のゴミの分別にまで細かく盛り込みます。そして、行事後は必ず反省会を行い、企画書どおりにできた点とできなかった点を洗い出し、次年度へつなげます。こうした作業の多くは、社会人となった後に会社などで行われる段取りと同じだと思います。

 この流れを6年間にわたって積み重ねていきますから、社会に出た時にすぐに役立つ人材になれるのだと思います」

 また、美術力を高めるのは、美術の授業だけではないと、小島先生は話します。

「美術にはその人の思想が大きく関わります。洞察力を深め思考力を高めるためには、一般教科の学習も大切です。海外の優れた芸術家の図録などは、英語をはじめとする外国語で書かれていますので、『この解説を読みたい』という意欲が生まれ、語学を勉強するようになるのです」

運動会・女子美祭
企画力で決まる厳しい世界を経験

 同校の2大イベントといえる運動会と女子美祭。運動会では応援合戦の振付、衣装製作などの総合的な企画力が問われます。また、女子美祭ではポスター制作やクラス・クラブ企画など、数多くの場面で生徒達がプレゼンを行い、優れたものが選ばれる方式を採用しています。プレゼンで選ばれるポイントは4点。まずは安全性、次に実現が可能であること、そして独創性と女子美生らしさがあることです。

 女子美祭の中で、生徒達の思い入れが最も強いのはクラス企画です。中高全27クラスが応募しますが、審査を通って実際に展示ができるのは13クラスという狭き門です。審査に、「高3は最後だから」などという感情的な要素は持ち込まれません。行事は生徒達にとって、時に社会の厳しさを知る機会にもなっています。

運動会の応援合戦は振付と衣装の企画力が勝負
女子美祭の展示は、プレゼンをくぐり抜けた企画だけが発表されます。

運動会の応援合戦は振付と衣装の企画力が勝負。女子美祭の展示は、プレゼンをくぐり抜けた企画だけが発表されます。

作品講評会
他者に評価される経験を積む
旅行先でも行われる講評会。旅行先でも行われる講評会。

 日常的に行われている作品講評会では、他者から自分の作品を評価されるという経験を重ねます。どうしてこの作品を作ったのか、どこに工夫を凝らしたのかなど、自分の作品を言葉で説明する場面も多く、他者に自分の意見を伝えるプレゼン能力が必要です。このため、作品の制作に入る前には、必ず作文を書くといいます。頭の中で描いているイメージを言葉に起こし、それを作品へと落とし込んでいく作業の繰り返しが、美術の授業では展開されているのです。また、他の生徒の意見を聴き、多様な視点を知ることは、制作力の向上にもつながります。

校外での研修
卒業時には進むべき道が見えている

「併設大学と連携して、キャンパス見学やアトリエ訪問なども早い段階から行っています。また、高校では希望者を対象に、フランスやイタリアなどへの美術研修旅行も実施しています。こうして早い段階から“本物”に触れることで、自分の将来を見据えることができます。卒業時には、自分の進みたい道が決まっている生徒がほとんどです。なかには他大学や芸術系以外の学部へ進む生徒もいますが、社会に出た時には、何かしら美術に関わっていることが多いようです」(小島先生)

併設大学のアトリエを訪問。併設大学のアトリエを訪問。
海外研修では、現地で活躍する卒業生が案内をしてくれることもあります。海外研修では、現地で活躍する卒業生が案内をしてくれることもあります。

(この記事は『私立中高進学通信2014年10月号』に掲載しました。)

女子美術大学付属中学校  

〒166-8538 東京都杉並区和田1-49-8
TEL:03-5340-4541

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