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私立中高進学通信

2014年10月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

横浜創英中学校

日々の鍛練と段階的な体験で
心と頭を磨く

下山田伸一郎 校長先生

下山田伸一郎 校長先生
プロフィール
1951年生まれ。東京都出身。
1976年早稲田大学第一文学部卒業。神奈川県立舞岡高校および川崎高校で教諭として勤務。
2001年神奈川県立汲沢高校校長、2003年横浜桜陽高校校長。
2004年神奈川県教育委員会高校教育課長、2007年学校教育担当部長、2010年神奈川県立総合教育センター所長などを歴任。
2013年より同校校長を務める。

建学の精神は"考えて行動できる人"
「思春期の育て方」保護者の心得
  1. 日常の中に自分で考え行動できることを
    取り入れる
  2. 保護者はわが子の力を信じましょう

――中高の6年間は何を大切に伸ばせば良いとお考えですか。

 現代は社会の変化も激しく、見通しの立ちにくい世の中になりました。今、安定している会社が10年後も安定しているとは限らないというのが現状ではないでしょうか。そんな時代に生きる子ども達だからこそ、自分の頭で考え、行動に移せる人間へと成長させることが大切だと考えています。

 これはまさに本校の建学の精神"考えて行動できる人"にも通じるものですが、"大切なことは何か"を読み取り、考え、行動する力が今後ますます必要になると思います。人生の岐路に直面した時も、こうした行動ができる人とできない人とでは、将来が大きく変わるのではないでしょうか。しかし、「考え」て「行動」することは、誰でもすぐにできることではありません。日常の積み重ねの中で習得していくものなのです。

――具体的にはどのようにしてその力をつけたら良いのでしょうか。

 学校行事や部活動も大切ですが、第一に重要なのは日々の授業だと思います。一つひとつの授業を大切にすることで、基礎が養われると思います。そのため、本校では生徒が受け身で終わる講義型の授業ではなく、生徒達が考え、行動できる内容の授業にするよう教員を指導しています。たとえば国語の授業なら、1つの解説文やストーリーの場面展開の中で、筆者はどのような考えでこの文章を入れたのかなどを生徒達に考えさせます。

 社会科では、司法の仕組みを知るために、模擬裁判を教室で行うクラスもあります。代表者が検察、弁護士、裁判官などの役になり、教師があらかじめ用意した事件について裁判を進めていきます。ロールプレイを通じて検察や弁護士、裁判官の役割を学ぶ授業です。こうした取り組みを各教科で行うことで、自ら考え行動できる基礎を養成しています。日頃から生徒達にこうした体験をさせるには、準備する教員側にも努力が必要です。十分すぎるくらいの準備があってこそ、生徒達は自由に討論できるのです。

――毎日の積み重ねが大切なのですね。

 そうなんです。授業でコツコツと考える力を育成し、部活動や行事で行動力を発揮する。このパターンが大切です。部活動だけ頑張るとか、授業だけ頑張るというスタンスではなく、私は日頃から生徒達に「二兎を追う者となれ!」と話しています。勉学にいそしむのは、学校生活において当たり前のことです。そのうえに好きなこと、得意なことを加え、伸ばしていく。これこそが本校のめざす教育です。高校のサッカー部やバトン部、吹奏楽部などは全国大会に出場する実力を持っています。"考えて行動できる人"というのは、勉強、部活動、行事すべてにつながる道だと思います。部活動の好成績は、部員一人ひとりが"考えて行動できる人"であることが大きな要因だと思います。

多くの体験を経てたくましく育つ生徒達
現地の生徒の名前を漢字にあてて習字をプレゼント現地の生徒の名前を漢字にあてて習字をプレゼント。とても喜ばれます。

――中3では全員がカナダにホームステイをするとうかがいました。

 本校では、中学1年は生徒達の手だけで雨露をしのぐテント作りも行う『アドベンチャースクール』を、中学2年では京都大学の留学生と共に京都を巡る歴史研修を行うなど、一風変わった体験行事を実施しています。そしてこれらの行事や授業、部活動を通して鍛錬した人間力を十分に発揮して、中学3年生全員がカナダでホームステイすることになっています。

 10日間という長い時間を過ごしますから、壁にもぶつかります。そうした場面で、これまで培った力を生かし、さらに成長を促すのが、この行事の狙いの一つです。語学習得や海外経験も大切ですが、人間としての成長も実感できるのがこの語学研修です。長い日数をホストファミリーと過ごすので、心配される保護者もおられます。しかし、ぜひ生徒の力を信じてほしいと思います。

 中高6カ年一貫教育の良いところは、高校受験に向けた勉強がないため、中学の3年間で基礎学力の定着と人間としての成長を促すことができる点です。多くの達成感や感動、仲間づくりを経験することが、この時期の糧となるのではないでしょうか。生徒は本校での生活を通して、保護者の方々が思う以上にたくましくなっていきます。

インターハイや全国大会をめざす部活動の多い同校。練習中も部員達は自分のやるべきことを常に考えて行動しています。

サッカー部サッカー部
バトン部バトン部
1家庭に生徒1人が基本のホームステイ
ナイアガラの滝カナダの名所、壮大なナイアガラの滝も見学します。文化や暮らしを丸ごと体験してきます。

 カナダのホームステイは、1つの家庭に生徒1人が基本です。ほかの生徒達と離れ、自分だけでホストファミリーと生活します。初めは不安げな生徒もいますが、帰る頃にはすっかり打ち解け、毎年、ホストファミリーとの"涙の別れ"が待っているそうです。

(この記事は『私立中高進学通信2014年10月号』に掲載しました。)

横浜創英中学校  

〒221-0004 神奈川県横浜市神奈川区西大口28
TEL:045-421-3121

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