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私立中高進学通信

2014年10月号

校長が語る 思春期の伸ばし方

東京家政大学附属女子中学校

「自主自律」の精神のもと
自ら学ぶ意欲と力を育てる

高木くみ子 校長先生

高木くみ子 校長先生
プロフィール
千葉県出身。明治学院大学卒業後、公立小学校教員を経て、
川口市立岸川中学校校長、埼玉県教育委員会南部教育事務所主席指導主事、川口市立上青木南小学校校長等を務める。
2009年4月から東京家政大学進路支援センターのキャリア・アドバイザーとなり、
2013年東京家政大学附属女子の校長に就任。

自己理解と自己肯定が人格形成の基盤となる
スタートアップ エクササイズ新入生に配布している『スタートアップ エクササイズ』は、「自主自律」を実現するためのガイドブックです。

――成長過程における思春期をどのような時期と捉えていらっしゃいますか。

 ひとことで言えば、「自分発見」の時期です。思春期になると、自分と他者の違いを客観的に見る目が養われてきて、自分の良さや特性などがよく見えるようになり、自分の存在する意味や意義を考えるようになります。つまり、自己理解と自己肯定が進むということです。そして、自己肯定できることで、他者を理解し、肯定することもできるようになるのです。

 自己理解と自己肯定が人格形成の基盤となり、自分の将来の生き方やあり方を考えることに深くつながっていくと言えます。このことは、本校の生活信条にも反映されています。

――貴校では、生活信条に「愛情・勤勉・聡明」を掲げていらっしゃいます。

 人は愛されているという自覚がなければ、他者を愛することはできません。人から愛され、自分を肯定できるから、他者を受け入れ、人間関係を築くことができるのです。さらに、そうした"愛情"がよりどころとなって、学習に励む"勤勉さ"や、社会を知り、自分を活かそうする"聡明さ"を身につけることができるのだと思います。

 私は本校に入学した生徒に「心に3つの『き』を植えてください」と話しています。3つの「き」とは、「やる気 元気 根気」です。そして、これらの「き」を植えることで、「本気」で学んでほしいと心構えを求めています。何事にも、自ら本気で取り組む気概を持つことが大切だと考えています。それが、本校の建学の精神、「自主自律」につながっているのです。

学び合いによって課題を解決する力をつける
協同学習すべての教科において、生徒がチームで難しい課題に取り組み、
互いの知識や考えを出し合って問題解決を図る『協同学習』に取り組んでいます。

――思春期の生徒の成長を促すために、どのような取り組みをされていますか。

 本校では、一人ひとりの生徒の自己実現のために、全職員が「目をかけ 手をかけ 声をかけ」をモットーに、一丸となって取り組んでいます。なかでも、学校の要と言える授業においては、「全員できる、全員わかる」を目標にした『協同学習』を導入しています。

 これからの時代は、困難な課題に、自ら挑んで解決しようとする意欲と、多種多様な人とコミュニケーションをとり、協働できる力を持つことが求められます。『協同学習』では、教員から一方的に知識を教わる受け身的な授業を見直し、生徒がチームを組んで、仲間とともに知力を出し合って自ら考え、問題を解決する学び合いを重んじています。こうした授業を行うことで、生徒が主体的に学ぶ力や協調的問題解決能力を身につけることができるようになることをめざしています。

学校全体で生徒を一人ひとりサポートする
家庭で始める「自律の一歩」
  1. 朝、自分で起きる
  2. あいさつをする
  3. 勉強にコツコツ取り組む
  4. 家のお手伝いをする

――生徒さんの精神面のサポートで、配慮されていることはありますか。

 クラス担任だけでなく、校内のすべての教職員が一人ひとりの生徒を見守り、サポートする体制を整えています。また、生徒の多様な悩みや相談にきめ細かく対応できるように、生活面・精神面の支えとなってくれる専任のスクールソーシャルワーカーを置いています。そして、週1回、管理職をはじめ、養護教諭やソーシャルワーカーも交えた生活相談ミーティングを行い、気になる生徒の情報を共有したり、必要に応じて個別のケース会議を開いたりしています。

 私自身も、新入生とは全員、校長室で個人面談をしますし、保護者の方とも全員、面談をしています。お互いを理解するには、個と個のコミュニケーションに勝る方法はありません。皆さんと顔を合わせてお話しすることで、信頼の絆も結ばれていくと感じています。

――思春期の子どもを持つ保護者に、メッセージがあればお聞かせください。

 学校に入ってから多方面で活躍したり、学力を伸ばしたりできる生徒には共通項があります。それは、「自律している」ということです。家庭でも、次の4項目のことを自分でできるようにすることがポイントです。朝、自分で起きる、あいさつをする、勉強にコツコツ取り組む、家のお手伝いをする。簡単そうですが、意外と難しいことなのです。

 特に受験生の場合、生活面のことは後回しにして勉強を優先しがちです。しかし、中学生になったとき、自分の生活を自分でコントロールできないようでは、充実した学校生活は送れません。

 本当に子どもを伸ばしたいと考えるのであれば、「人間としての力」を鍛えることが学力の獲得に通ずるということを心得て、子育てをすることが望ましいと思います。

思春期の成長を支えるスクールランチ
担任の先生も一緒に、クラス全員でそろって食べるランチ担任の先生も一緒に、クラス全員でそろって食べるランチ。和気あいあいとした雰囲気のなかで箸も進みます。

 中学3年間、スクールランチ(完全給食)を実施しているのも同校の特徴。専属の栄養教諭による、栄養バランスのよい日替わりメニューが提供されています。昼食は自校直営式の調理施設と一体化されたランチルームでとります。

 ランチルームには食育コーナーがあり、生徒が献立のポイントや使用食材について学べるようになっています。また、栄養教諭の指導のもと『食育教室』も開催し、思春期の心身の成長を支える食の大切さ、今の食生活の問題点などについて、生徒自身がじっくり考える機会となっています。

(この記事は『私立中高進学通信2014年10月号』に掲載しました。)

東京家政大学附属女子中学校  

〒173-8602 東京都板橋区加賀1-18-1
TEL:03-3961-2447

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進学通信2014年11月号
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