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私立中高進学通信

2014年8月号

その先に備える キャリア教育

東京農業大学第三高等学校附属中学校

教科連動実学キャリア教育
自立した進路選択を可能に

英語の基本からスピーチまで、実践的トレーニングを積み重ねながら世界をめざします。

知識を知恵として体得していく独自の実学キャリア教育を展開。
理科教育を礎に自ら学ぶ姿勢を育てる同校ならではの取り組みが、次代を担う人材をつくります。

 疑問に思ったことを進んで調べてみることで、知識を知恵として体得するよう導く仕組みが『実学』です。
興味を持った職業や大学について、またそれを実現させる方法について、自分で調べ、理解していく「実学キャリア教育」も同様の位置づけにあります。

 大学進学を目前にしても自分の将来像が定まらないということがないよう、早い段階から職業意識を芽生えさせる指導が行われています。

 まず中1・中2の基礎力充実期では、自分史づくりに取り組んだり、自分が住む地域を調べたりしながら、自分自身と社会との関係について考えていきます。職業調べ、職業体験などを通して、自らの仕事観、生き方について深く考察していく2年間です。

 続く中3~高2の応用発展期では、大学研究だけでなく、東京大学の模擬授業にも参加しながら、進路を実現する具体的な方法をイメージできるようにしていきます。高2の最後に自分の人生計画として『ライフプラン』をまとめ、レポートとして提出します。

 そして高3の進路実現期では、さらに大学進学を強く意識できるよう、社会の第一線で活躍している人材を招いての講演会や、興味ある大学の講義を受講できるシステムが用意されています。

「本校の実学教育には二つの柱があり、一つは〝発信力を身につける〟ことを重視した英語教育。もう一つは、〝実際にやってみて学ぶ〟ことを特徴とする理科教育です。
 両者に共通しているのは、生徒が主体的・能動的に進路選択できるよう、実学キャリア教育と教科を関連づけ、学びの部分を重視しているところにあります」(入試広報部長の鯨井孝典先生)

 実学キャリア教育では、自分の手で食物を作ることの難しさ、命を育てる喜びを学ぶため、他校にはない実践・体験型のプログラムが充実。中1のダイズ栽培、中2の稲作体験(田植え、除草、稲刈り、およびバケツ栽培)、中3のジャガイモ掘りや新巻鮭づくり(ともに北海道修学旅行時に実施)などが定着しています。

「今年度からは、ダイズを屋上庭園とワグネルポット(実験用の植木鉢)で栽培したときの品質の違いや、肥料の量を変えて栽培したときの生育の違いを理科の授業で考察するなど、さらなる強化を図っています。また最近はヒラメの養殖も始まり、理科実験室の水槽では、生徒たちが手塩にかけて育てているヒラメの稚魚が元気に泳いでいます。これもまた〝実際にやってみて学ぶ〟ことを追求した新たな試みの一つです」

 理科教育を礎に自ら学ぶ姿勢を育てる実学キャリア教育の楽しさで、生徒の知的好奇心は未来に向かって大きく成長を続けています。

宇宙カボチャ
実学キャリア教育と教科が連動した新たな試み
宇宙カボチャ注目の宇宙カボチャ。夏の日差しを浴びてすくすくと成長しています。

 日本人の数少ない女性宇宙飛行士として知られる山崎直子さん。彼女とともに、国際宇宙ステーションに2週間滞在し、地球に帰還したカボチャの種があります。その種を日本園芸生産研究所が育成し、収穫した種より育てられた苗が、同校で現在もすくすくと成長を続けています。実学キャリア教育と理科が連動した新たな取り組みの一つで、中学生たちがこまめにつけている観察データは、今後のカボチャの品種改良にも一役買うことができるかもしれません。

職場体験&畜産実習
仕事に対する意識を深める学びのフィールドは多彩に

 近隣の企業・店舗の協力により、中2は3日間にわたる「職場体験」に取り組みます。働くことの苦労と同時に、職業意識が芽生えてきます。

 また、同じく中2の生徒が取り組む稲作体験や畜産実習は、理系希望者のみならず、農業・畜産業といった第一次産業への進路を選択する予定の生徒にも人気です。稲作では、田植え、草取り、稲刈り、脱穀など、米作りの一連の作業を体験。畜産実習では、牧場にて、搾乳、バター作り、哺乳、ブラッシング、給餌などを体験しながら、命の大切さ、自然の恵みに対する感謝の心などを学んでいきます。

職場体験はアポイントを取るところから、生徒自身で行っています。
動物達との触れ合いを通して、生命の大切さも学ぶ畜産実習。
進路講演会&国際人育成
能動的進路選択を可能にするための取り組み
昨年度の進路講演会の様子昨年度の進路講演会の様子。

 学外からさまざまな人材を招いて行われている『進路講演会』。都議会議員や薬剤師、農場主などさまざまな職業の人が、仕事について語ってくれます。昨年度は、自分のキャリアについての考え方、消防の仕事をすることの誇り、養殖分野の現状と未来の考察、さらには薬物乱用防止についての基本的な考え方など、多彩なジャンルの講演が合計4回開催されました。

「各界で活躍する第一人者の生の声を直接聴くことで、将来のイメージがより具体的に描けるようになることもあります。無限の可能性の中から、自分だけの夢をどう見つけるかは難しいことですが、まずは自分と社会との関わり方を模索するための土台、能動的進路選択を可能にするきっかけにしてもらいたいと思って実施しています」(鯨井先生)

 一方、『21 世紀を担う国際人』の育成を掲げる同校では、中1で華道、中2で茶道を体験するなど、日本文化に触れさせる機会も充実。あわせて、海外で活躍できる人材を育成するため、中1で英語による自己紹介スピーチ、中2でアメリカンサマーキャンプ(宿泊型語学研修)や英語劇、中3でニュージーランドホームステイや英語での自分史作成に取り組みながら、英語4技能(読む・聴く・話す・書く)+発信力の強化にも努めています。

ダイズ栽培
食品ができるまでの手順を一から学べる味噌づくり
味噌玉味噌玉は学校で半年ほど寝かされた後、中2になってから一人ひとりに渡されます。

 中1が行っているダイズ栽培は現在、屋上菜園のほか、ワグネルポットを使って進行中。秋にみんなで収穫したダイズは、東京農業大学世田谷キャンパスの食品加工技術センターに持ち込まれ、生徒自身の手で味噌玉へと加工されます。約半年間の醸造期間を経て、おいしい味噌のできあがりです。あらゆる食品が加工済みの状態で手に入る便利な世の中にあって、一から食べ物を作る楽しさを味わう機会は貴重です。

(この記事は『私立中高進学通信2014年8月号』に掲載しました。)

東京農業大学第三高等学校附属中学校  

〒355-0005 埼玉県東松山市松山1400-1
TEL:0493-24-4611

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