栄光ゼミナール 藤田利通先生 志望校選択編
わが子に最適な志望校の選び方は?
直に学校と触れ合う機会が減少。どうする?
小6の夏は受験する学校を絞り込む期間でもあります。例年の場合、夏休みを利用して公開行事に参加、夏休み明けには塾と受験生・保護者との面談で受験校を検討、秋に併願作戦へとつなげていました。しかしコロナ禍によって、学校説明会や体験授業、文化祭などの受験生が学校を訪問するチャンスが軒並み中止となっています。
志望校選択を行ううえで、これがマイナス要素になることは言うまでもありません。受験生の志望度が高い学校はもちろん、興味を持った学校などにも実際に足を運び、学校関係者や在校生と直接触れ合うことで、感じ取ることができる学校の雰囲気や校風などを比較・検討する貴重な機会が失われたからです。
しかし、多くの学校はその替わりに自校のHPを例年以上に充実させ、「コロナ禍でも質の高い学びを提供できる学校」「緊急時にも生徒の健康や生命を守る学校」とアピールしていることが見てとれます。その内容を吟味し、学校の校風、先生と生徒、生徒同士の雰囲気などを把握しましょう。また多くの学校がオンラインで学校説明会・合同説明会・入試相談会を実施しているので、これらもフルに活用しましょう。保護者が感じた学校の魅力についてわが子と話し、モチベーションアップにつなげてください。
夏休みを利用し、志望校の情報収集を
「隣の芝生は青い」という言葉があるように、夏のこの時期は他の受験生や他の塾が良く見えてしまう時期かもしれません。古くから「夏を制するものは受験を制する」と言われますが、慌てたり焦ったりする必要はありません。わが子のつまずきポイントを冷静に考え、判断するようにしましょう。また、受験生が夏の学習計画を立てる際には、保護者は志望校に関連する情報収集の計画を立てましょう。オンライン学校説明会はもちろん、実施するのであれば体験授業などの公開行事の予定についても検討しましょう。自宅学習の時間が長くなる今回の入試では、一緒に過ごす家族との良好な関係が必要不可欠です。各家庭で協力して受験に臨んで欲しいですね。
過去問を活用し、志望校を絞り込むのも手
志望校選択におけるもう一つの手は、「過去問演習を通して志望校を絞り込む」ことがあげられます。これは過去問を解くなかで「得点が取りやすい」「自分好みの問題が多い」など、相性が良いと感じた学校を受験校に組み込み、併願作戦につなげるというやり方です。
学校は基本的に自校の教育方針や入学して欲しい生徒像を掲げ、それに合った入試問題を作成しています。つまり、過去問演習で高得点を取れた場合は、その学校の教育方針や指導の方向性が受験生に適していると言えるでしょう。
秋以降には、公開行事の実施は増えてくることが考えられますが、現状でははっきりしたことはわかりません。学校に直接触れる以外の方法での情報収集が重要になるでしょう。そのため、志望校選択にあたって過去問を解いた結果をもとに、塾の先生とよく相談して決めていくことが重要です。
志望校選択の最優先アクション
- 1. 例年より充実した各校のHPをよく吟味
- 2. オンラインの学校説明会や入試相談会に積極的に参加
- 3. 過去問を解き、受験生に合っているかで志望校を絞り込む