
私立女子校に通う高1の長女と、小6の次女のママ。

私立男子校に通う中1の長男と、小5の次男、小2の三男のママ。
入試本番が少しずつ近づいてきたこの時期、受験生と保護者はどのように過ごされているでしょうか。無事に入試当日を迎えるために、入試2カ月前から冬休み頃まで保護者はどんなサポートをすればいいのか、先輩ママにお聞きしました。
私立女子校に通う高1の長女と、小6の次女のママ。
私立男子校に通う中1の長男と、小5の次男、小2の三男のママ。
小6の冬休み頃までの期間をどのように過ごしましたか?
Yママ
小6の秋になって娘はようやく算数がわかるようになったらしく、「塾に行くのが楽しい」と言うようになりました。それまではなかなか算数の問題が解けず、つらかったようです。それでも投げ出さず、同じような問題を繰り返すうちに、やっと頭の中で何かが“つながった”のかもしれません。
冬休みまでの時期は、予防接種を済ませ、健康管理に気を配りながら生活していました。娘は学校と塾以外はほとんど外出しませんでしたね。幸い体調を崩すこともなかったので、家では普段どおりに過ごしていました。
Kママ
ウチも普段どおりです。わが家は下に弟が2人いて、以前から家の中がガチャガチャしていてうるさい環境なのです。ですので長男は早く起きるようにして、朝の静かなうちに30分ほど勉強していました。私は仕事をしていてあまり構う時間がなかったのですが、毎朝ホットココアとチョコレートのお菓子を用意していました。
学習面で保護者がサポートしたことは何ですか?
Kママ
過去問のコピーと、宿題や過去問演習の進み具合の管理をしていました。コピーは、解答用紙を原寸大にするためA3サイズで印刷する必要があったので、お店のコピー機を利用していました。
Yママ
私も過去問のコピーが中心でしたね。勉強のことはよくわからないので、内容は塾の先生にお任せしていました。ただ、過去問演習の時には、似た問題を含めてコピーをとり、問題の系統ごとに1問1問切り取ってノートに貼った、オリジナル問題集のようなものを作っていました。
子どもがなかなか勉強しない時、親は焦ってしまいますが、こうしてノート作りなどをしていると、自分自身を落ち着かせる効果があるように思います。また、少しでも子どもがそれを使って勉強していると、ホッとします。
Kママ
私は、親が焦りを感じて本人に声をかけることも、ある程度必要だと思います。本人に任せきりだとどうしてもだらけてしまう時があるので、親に「勉強しなさい」と言われてハッと気づくこともあるのではないでしょうか。ただ、入試直前期になったら、親は焦りを見せず、どんと構えたほうがいいでしょうね。
子どもがなかなか机に向かわない時は、親がそばで何かを一緒にするのもお勧めです。仕事をしたり、家計簿をつけたり、レシピを考えたりなど、静かに座って共に何かに集中していると、子どものやる気を引き出すこともあると思います。
模試の結果が思わしくない時の対応は?
Yママ
間違えた箇所の解き直しを促していましたが、今振り返ると、「間違いノート」を作ってあげればよかったかなと思います。特に正答率の高い問題はしっかり復習させて、それをまとめておいたら、もっと力がついていたかもしれません。でも、なかなかそこまでは手が回りませんでしたね。
Kママ
「模試の点数に一喜一憂しないほうがいい」と夫に言われていたので、点数が悪くても「できないところが、今わかってよかったね」と話すようにしていました。「間違えたところはもう一回やり直しておいたほうがいい」とは伝えましたが、それを実践するかどうかは本人に任せていました。
受験生活で困ったことはありましたか?
Yママ
ウチは、親子げんかをすることが多かったです。娘は受験生時代と反抗期が重なり、真正面から言い返してきて本当に大変でした。途中から、私自身のイライラを娘にぶつけず、少し引くように努力しました。
受験が終わって中学に入学したら、反抗期はパタッと落ち着きました。今は親子関係も良好で、「時間が解決してくれるんだな」と実感しています。
Kママ
私も息子とぶつかることが多く、「もう受験をやめてもいいよ」「いやだ、やめたくない」という応酬を繰り返していました。そこで、小6の11~12月頃からは、息子に勉強の話をしたり、塾の説明会に参加したりすることを、夫に担当してもらうようにしました。夫は中学受験の経験者でもあり、息子の理解者になってくれました。追い込みの時期に、ガミガミ言っていた私が後ろに下がり、夫が関わることで息子はストレスが減ったと思います。
一時期息子は、夫と競争しながら計算問題を解いていたこともあります。父子で楽しそうにタイムを計って点数を競っていました。
Yママ
それはうらやましいです。ウチの夫は、最初のうちは中学受験自体に賛成しておらず、「こんなに勉強させられてかわいそう」などと思っていたようです。ところがある日、夫が会社で若い人たちと食事をしたところ、その場にいた全員が中学受験経験者で、「塾や受験は楽しかった。受験してよかった」と言っていたそうです。それを聞いて、夫はガラッと変わりました。「人生の楽しいポイントになるのなら、娘の中学受験も良い思い出につながるよう乗り越えられたらいいね」と言うようになったのです。志望校を決める際、私は「できるだけ偏差値の高い学校」を希望していましたが、夫は偏差値などには全くこだわらず、「本人のできる範囲でいい」という考えだったので、バランスはとれていたと思います。でも、だからといって受験に関することを手伝ってくれたわけではありませんが……。
Kママ
受験は厳しいものと思われがちですが、本人は塾の勉強や、塾で同じようなレベルの友達と話すことが楽しかったようです。親は子どもの気持ちに寄り添い、子どもを中心にして同じ方向を向くことが大事だと思います。ウチは何か困ったことが起きた際は、「本人の意思を尊重する」という基本方針を決めていたので、解決に当たっては本人の希望を聞くようにしていました。夫を含めて親子3人で意思統一することを常に意識していましたね。
編集部より
受験生家庭では、親子がぶつかったり、夫婦の意見が分かれたりすることも多いようです。先輩ママたちのお話を参考にしながら上手に対処して、中学受験の主役であるお子さんの気持ちを尊重し、入試までの日々を過ごしたいですね。