
高校受験をした高2の長男と、中学受験をした私立女子校に通う中2の長女のママ。

私立女子校を卒業した大学1年生の長女と、私立男子校に通う中2の長男のママ。
私立中高に通う生徒の保護者は、どのように学校の活動に参加したり協力したりしているのでしょうか。また、保護者同士の交流はどのようなものなのでしょう。今回は私学の保護者に、学校との関わりについてお聞きしました。
高校受験をした高2の長男と、中学受験をした私立女子校に通う中2の長女のママ。
私立女子校を卒業した大学1年生の長女と、私立男子校に通う中2の長男のママ。
保護者が学校に行く頻度はどれぐらいですか?
Mママ
基本的には1学期に1回の保護者会と、個人面談が1回あるので、年間4回です。学校に行くと、学校生活の様子がわかったり、子どもが仲良くしているお子さんの保護者と話せたりするのがいいですね。
Sママ
保護者会は1学期に1回で、個人面談も定期的なものはありません。男子は家で学校の話をあまりしないため、皆さん学校の様子を知りたいらしく、保護者会の出席率は大変高いです。ウチの子が卒業した小学校は保護者会の出席人数が少なかったので、違いを感じます。公立小学校は近所ですから周りの人から情報が入ってくることも多いですが、私学は皆さん家が離れていて、保護者が道でバッタリ会うこともないですからね。
Mママ
保護者会は、保護者同士が交流する機会にもなっていますよね。
Sママ
そうですね。息子の中学校では、クラスの役員の方が声をかけてくださって、保護者会の前後にランチ会やお茶会などが行われることもあります。中1の時のランチ会は、学校の近くにあるホテルのレストランで行われました。お茶会は、学校そばのカフェでケーキを食べながら話します。
話題は、ほぼ子どもに関する悩み。今は、「スマホを見る時間が長くて困っている。本人にどう自覚をもたせるか」について話すことが多いですね。皆さんも似たような悩みを抱えていることがわかり、少し安心します。
Mママ
ウチも、話題は情報交換と、反抗期の娘の悩みですね。最近は、「朝起きない」とか「娘と父親の接し方」などがよく話題に上っています。
先生と保護者の関係はどのようなものですか?
Sママ
学校からのお便りに不明点があったので、先生にお電話したことがあります。先生はきちんと対応してくださいましたが、「ここでの説明はなかったことにして、改めて息子さんから直接聞いてください」と言われてしまいました。〝主体は生徒〞ということなのでしょう。学校は、保護者会などで学校の現状は知らせてくださいますが、保護者に何かを求めているわけではないようです。例えば「クラスでテストの平均点が下がっている」とお話があっても、「家で勉強するように言ってください」と言われることはありません。学校は「生徒を自発的に勉強に取り組ませる」方針なんですね。ただ、なかには親の助力が必要な生徒もいて、その場合は個別にお話をされているようです。
Mママ
個人面談で先生とお話ししたところ、娘のことをよく見てくださっているという印象を受けました。学校でのわが子の様子や、仲が良いお子さんを具体的に教えていただき、「お友達とのトラブルなどがあれば、お電話ください」とも言ってもらいました。公立小学校では、テストで点数がとれていて生活態度に問題がなければ「何も言うことはないです」で終わってしまいがちでしたが、私学では「一人ひとりの生徒を気にかけてくれている」ということを強く感じます。
PTAの役員を経験したことはありますか?
Mママ
娘が中2になった今年、役員を引き受けました。年度の初めに役員についてのアンケートが配られて、「今年できます」「ほかにいなければ引き受けます」「今年はできません」から選ぶのですが、「今年できます」を選択したところ、「ぜひお願いします」というお手紙が来ました。私の担当は、文化祭のバザーに向けた企画や当日の手伝いです。そのため、年間で6回程度は学校に行きそうです。
役員は各クラス3名ずつ選出されるため、「6年間で1回は引き受けることになるなら、早めにやっておこう」と思いました。高3ぐらいになると大学受験で慌ただしくなるので、あまり引き受けたくないと考える人も多いようです。「学年が上がると役員を経験していない人に声がかかるらしい」という話も聞きましたし、下のほうの学年で引き受けると、先輩の保護者からいろいろなお話を聞けるメリットもあるようです。
Sママ
上の子の時は、中1の時に引き受けました。1人目の子どもということもありますし、娘は繊細なタイプで心配だったのです。役員になり、同じ役員の方と仲良くなれたので、学校のことを知る機会が増えて安心感をもてました。娘が卒業した今も、その方とのおつき合いは続いています。
息子のほうは、「大丈夫かな」と思っています(笑)。息子の学校では、各クラス2名ずつ役員が選ばれます。Мさんの学校と同じように3択のアンケートが来て、昨年も今年も、私は「できません」に○をつけました(笑)。役員を希望される方が多いので、6年間回ってこないかもしれません。でも、役員になる、ならないは別として、皆さん学校に対して協力的なので、何かあった時に助け合う雰囲気はありますね。
お子さんの部活動に協力することはありますか?
Mママ
娘は運動部なので、可能な限り試合の応援に行っています。人手が足りなさそうな時は、自主的に試合の準備などもお手伝いします。
Sママ
ウチも運動部で、試合の時は私か夫のどちらかが応援に行きます。手伝いや差し入れなどを求められたことはありません。小学生の時に参加していた地域のチームは保護者の役割が多くて大変でしたが、今は楽ですね。
同じ部活動で仲良くなった保護者の方とは、連絡を取り合っています。部活動で準備するものなど、子どもの話だけでは要領を得ないことも多いので、情報交換できて助かっています。
Mママ
保護者同士で話すと、たいてい同じような悩みをもっているので安心できますし、子どもとの接し方について参考になるお話も聞けます。中学受験の時は、特に直前になるとあまり保護者同士話さなくなるので、孤独感がありました。でも今は、保護者同士の交流が楽しいと実感しています。
編集部より
同じ私学の保護者同士は、教育観や学校選びの感覚が似ていることが多く、交流しやすいのかもしれません。保護者同士の出会いも、お子さんが私学に進学する楽しみの一つですね。