高校受験をした高2の長男と、中学受験をした私立女子校に通う中2の長女のママ。
私立女子校を卒業した大学1年生の長女と、私立男子校に通う中2の長男のママ。
「わが子に合った受験勉強や学校選びを」とよく言われますが、〝わが子に合う〞とはどういうことなのでしょう。また、わが子のタイプを知るにはどうすればいいのでしょうか。先輩ママに聞いてみました。
高校受験をした高2の長男と、中学受験をした私立女子校に通う中2の長女のママ。
私立女子校を卒業した大学1年生の長女と、私立男子校に通う中2の長男のママ。
お子さんはどんなタイプですか?
Sママ
息子は、小学校の先生からは「特に問題ない」と言われていました。合唱コンクールの指揮者や運動会の応援団長などを積極的に引き受け、友達が困っているとすぐに手を差し伸べるような子らしいのですが、家ではボーッとしています(笑)。私から見た小学校時代の彼は、“根拠のない自信”をもっている子でしたね。
Mママ
娘も対外的にはしっかりした子で、小学校の面談で先生から「成績は問題ないし、お友達ともめることもありません」と言われていました。でも、家ではダラダラすることもありますし、片づけも不得意。甘えん坊でもあります。家にいる時の娘も本当の姿なのだから、対外的な評価は鵜呑みにしないようにしました。
ただ、中学受験で学校を選ぶ時には、小学校や塾の先生のお話を参考にしました。娘はあまり集団で騒ぐタイプではないようなので、「例えば、キャピキャピした生徒が多い学校は合わないだろうな」と考えました。また、塾の先生からは、娘のような手がかからないタイプは目が届きにくいので、「生徒全員に対して面倒見の良い学校がいいのでは」とアドバイスされました。
Sママ
私は、生徒を自立させる方針の学校が息子に合うかなと思っていました。また、学校行事が盛んで、生徒も楽しむ雰囲気があると、彼の長所を活かせるのではないかと思いました。ほかに学校選びでは、本人が入りたい運動部があることと、音楽が好きなので、音楽の授業に力を入れていたらいいなという希望もありました。
志望校決定の決め手は何でしたか?
Mママ
娘のことをよくご存知の個別指導の先生が勧めてくださった学校に親子で見学に行き、2人とも気に入ったので、そこを第1志望校に決めました。小4の時です。オープンキャンパスで対応してくれたのは、とても優しくて可愛い在校生。その人が娘の憧れの対象になりました。学校の雰囲気はのんびりしていて、いろいろな生徒がいるので、私も「ここなら娘が自分自身を保てそうだな」と感じました。
Sママ
ウチは私が先に1人で見て、気に入った学校に息子を連れて行きました。第1志望校に決めたのは、小5で行った文化祭で本人が「楽しかった」と言った学校です。その学校にお子さんを通わせている近所の方から「ウチの子、楽しそうに通っているよ」と聞いたことや、塾の先生に「雰囲気も学力的にも◯◯くんに合っています。この学校なら、彼のようなタイプは大学受験に向けてさらに勉強を頑張っていくと思いますよ」と言われたことも後押しになりました。
どのように受験勉強を進めましたか?
Sママ
小4から塾に通い、勉強の内容は塾と本人に任せていました。塾はちょうどできたばかりの教室で生徒の人数が少なかったこともあり、先生が上手に盛り上げてくれて、競争を楽しませながら生徒たちを伸ばしてくれました。息子は負けず嫌いな性格でもあったので、こうした指導方法が向いていたのかもしれません。
Mママ
ウチは小4で定めた第1志望校に目標を絞って受験勉強をすることに決め、習い事を続けながら効率よく学べる個別指導を中心にしました。ただ、小学校には中学受験をする人が少なかったので、受験生が多くいる環境も大事だと思い、算数1教科だけ集団授業をとりました。自分の生活をあまり崩さずに過不足なく学べるこのスタイルは、娘に適していたと思います。
ご自身の対応で良かったと思う部分は?
Sママ
模試の結果が芳しくない時は、私はすぐ塾の先生に電話して「大丈夫でしょうか」と聞いていました。先生は本人と話をして、息子が帰宅する前に電話で私に様子を知らせてくれました。おかげで親子がぶつかることなく、受験生活を送ることができました。
Mママ
私も、塾の先生を“利用”させていただきました。ウチの場合は塾へ迎えに行った時、先生に「今日はどうでしたか?」と娘の前で聞くのです。先生が「〇〇ちゃん、頑張っていましたよ」と言ってくださると、娘はニコニコ顔。これでモチベーションが上がったと思います。
娘は自分が認められたと感じると次に進める子なので、私は基本的に娘を褒めるようにしていました。例えば、その日の課題を予定通りこなすことができた時には、「もう終わったんだ。早いね」などと褒めていました。
また、時々「ご褒美の先渡し」もしました。塾の帰りに、娘の好きな飲み物を買ってあげるのです。娘は「この後勉強しなければ、次のご褒美はない」とわかっているので(笑)、帰宅後は課題に取り組みます。勉強しなかった時は、「課題をやると約束したよね。約束を守らないとお母さんも守らないよ」と伝えました。この方法で、親子げんかにはなりませんでした。
Sママ
ウチは「後ご褒美」方式でした。「次のテストで◯位以内に入ったら親子でおいしいものを食べに行く」などの約束をするのです。その“ご褒美制度”は、中学生になった今も続いています。最近、私はこの方式は不公平だと気づき、「目標から著しくかけ離れた場合はペナルティを設けるべきでは?」と、息子と交渉中です(笑)。
“わが子を知る”ためにはどうすればいいのでしょう。
Mママ
ほかの子と比べたりせずに、子どもとたくさん話してみるのが近道ではないでしょうか。受験や勉強のことだけではなく、何気ない普段の会話から、子どもの反応や表現の仕方を観察すると、性格やタイプが見えてくると思います。
Sママ
自分の子どもは極端に悪いところが気になったり、逆に良く見え過ぎたりしがちですから、客観的に見てくれる小学校の先生や塾の先生のお話を参考にするのもお勧めです。
編集部より
お子さんの性格に合わせた受験勉強のスタイルや保護者の対応、そして学校選びが、スムーズな受験生活につながるようです。お子さんのタイプを見極めて、上手にサポートしてあげたいですね。