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6年後が気になる 私立中高の進路教育

掲載日:2020年4月03日

お子さんの将来をどのようにお考えですか? 中学受験生がめざすのは、まず合格ですね。そして晴れて入学したら、6年後にはどんな世界が待っているのでしょう。お子さんの未来のために、私立中高ではどのような進路教育が行われているのか、先輩ママたちに聞きました。

今月の先輩ママたち

Tママ

私立女子進学校を卒業した大学1年生の長女、私立男子進学校高2の長男、私立共学進学校中3の次女のママ。フルタイム勤務。

Rママ

私立女子進学校を卒業した大学4年生の長女、私立男子進学校高2の長男のママ。専業主婦。

Aママ

私立女子進学校を卒業した大学4年生の長女、私立男子進学校高2の長男、別の私立男子進学校中2の次男のママ。会社役員。

Mママ

私立女子進学校を卒業し、大学卒業後就職した長女と次女、私立男子進学校高2の長男のママ。パートタイム勤務。

【1】OBやOGの職業講演会が盛ん

充実したキャリア教育 職業について学ぶ機会も

お子さんたちの学校の進路教育について、印象に残っているものはありますか?

Mママ

長女と次女の学校では、第一線で働いている卒業生を呼んで、話を聞くようなイベントがありました。事前に資料をもらい、経歴などを見て、自分が興味のある人のブースに行き、直接質問したりできたようです。

Tママ

息子の学校にも、卒業生が話をしてくれる機会があります。優秀な卒業生だけではなくて、中高時代は成績が振るわなかったけれど、現在立派に活躍している先輩も来てくださるそうです。
長女と次女の学校では、企業訪問がありました。訪問したい企業に自分で予約をして訪ね、社員の説明を聞くようなものでした。ちょっとした体験もさせてもらえたりして、職業理解の一助になったようです。長女は高3の時に行きましたが、次女の学校では中3で同じようなことをしているので、ずいぶん早いなと思いましたね。

Rママ

息子の学校では、登録された100名以上のOBリストの中から数名の方を選び、連絡を取って会いに行くという課題がありました。大学や仕事のことなど、いろいろ聞いたそうです。連絡はメールで行うので、メールの書き方なども学校で習ったようです。

協力してくれる大勢の卒業生がいるからこそ、できることですね。

Aママ

娘は中学時代に、アンケートを埋めて、どんな職業が向いているかを判定してくれるワークシートをやっていました。そこにはいろいろな職業が書いてあり、初めて知る仕事もあって、進路を考えるきっかけになったようです。

それぞれの学校で、いろいろなキャリア教育が行われているのですね。

Aママ

ただ、私はキャリア教育って早くから言われすぎているんじゃないかなと感じています。いちばん下の子は中1の時から、授業で興味のある仕事について聞かれています。私自身は中高時代に何の仕事に就きたいか聞かれた記憶もないですし、決めるように迫られたこともありませんでした。もっと子どもの自由な発想で、この仕事は素敵だな、カッコいいなというレベルで考えればいいのではないかと思うんですよね。

Rママ

確かに、希望する職業を早くから決めさせようとする傾向はありますね。娘の学校では、一生働けるようにという思いからか、専門職を推奨する雰囲気があり、話をしに来てくれるOGも立派な職業の人ばかり。「あれでは参考にならないわ」とひそかに思っていました。
息子はこれから大学受験ですが、将来の仕事は大学に入ってから決めればいいと私は思っています。進路を間違えたと思ったら、やり直せばいいことですし。でも学校からは、「何がやりたいのかを決めなさい」と言われてしまいます。すでに方向性が決まっている子はいいですが、決められない子もたくさんいるのが実情だと思います。無理に早くから決めさせるのではなく、もっと大らかに指導してほしいですね。

キャリア教育の中で、現実とのギャップが感じられるのも率直な感想のようですね。では、もう一つの進路教育である“大学進学”についてのお話もうかがいたいと思います。

【2】早くから大学受験を意識する雰囲気

中学受験の学校選びで注目した大学合格実績

中学受験の学校選びでは、志望校の大学合格実績は気になりましたか?

Tママ

そこは重視しました。トップ校ではなく、中堅校で意外と大学合格実績がいい学校もあり、入学してから伸ばしてくれるんだなと思いました。また、大学進学については“推薦入試”についても調べましたね。

Mママ

「このあたりの大学に行かせたいから、この中学を受験させよう」という視点で学校を探しました。大学合格実績を見て、「中学に入って平均の成績をとっていれば入れそうな大学」を確認しましたね。入学しやすくて、卒業時にはいい大学に入る生徒が多い“お得校”には注目しました。

中学入学後、お子さんはいつ頃から大学受験について意識し始めたようですか?

Rママ

娘の学校には、中学に入学した時から大学受験をめざして塾に通い始める生徒がけっこういました。先生も中1から、「この成績ならこの辺の大学に入れる」などと話されていたので、生徒たちも意識していたと思います。

Aママ

ウチの娘の学校も、「中学受験で第1志望校が残念な結果だったので、大学受験は失敗しないぞ」と、中1から気合の入った生徒が多かったですね。

Tママ

次女の学校では、中1の個人面談で先生からいきなり、「どこの大学に行かせたいですか?」と聞かれて驚きました。

Rママ

息子はこれまでのんびり過ごしていましたが、高2の11月に部活動を引退し、受験態勢になっていきました。周りの生徒も勉強していることを隠さず、朝早く学校に来て勉強している子がたくさんいるそうです。

勉強することを肯定的に捉える雰囲気の中、生徒同士が刺激を与え合っているのですね。最初の進路選択は、やはり文系、理系の選択でしたか?

Aママ

はい。高1の最後に選択し、高2から文理に分かれた授業になりました。娘は音大志望だったので、一応文系クラスに所属しました。娘の学校は非常に面倒見が良くて、高3の選択授業は、一人でも希望する生徒がいれば開講してくれるのです。娘は一人で音楽の授業を受けていましたね。先生も施設も独り占め状態で、とても恵まれていました。

Mママ

次女は医療系に進むため、理系クラスでした。高3になると、単位を組み立てて自分で時間割を作っていました。

受験する大学や学部は、どのように選んだのでしょうか。

Tママ

学校で開催された学部説明会で決めたようです。

Mママ

学校や塾の先生と相談したのだと思います。

自分のやりたいことがあって、それを実現させるために大学や学部を選ぶという形だったのでしょうか?

Mママ

それが理想なのでしょうけれど、とくに方向が決まってない場合は成績と偏差値を見て、自分が入れそうな中で、いちばんいい大学から順に選んで受験する感じでしたね。

Rママ

娘は大学受験の結果、第2志望の学部に進むことになり、それによって将来の職業選択も変わることになりました。でも、予想に反して娘は今の自分の進路が“天職”というほど気に入ったようです。けっきょく中高のキャリア教育はほとんど関係なく、受かった学部に行って、「結果的に良かった」ということです(笑)。ただ、理系を選んだのは周りの友達の影響であり、それは中高の環境が大きかったのだと思います。

【3】子ども自身で進路を選ぶ環境が大切

進路選択は子ども自身で 保護者は見守る立場に

進路を選択する際に、保護者はどのような立場でしたか?

Aママ

保護者会で先生が、「お子さん自身に行きたい大学を選ばせてあげてください」とおっしゃっていたのが印象的です。保護者の中には、自分が行きたかった大学に子どもでリベンジしようとする人もいるそうで、「そういうことにお子さんを利用しないでください」というお話がありました。私はちょっと思いあたるところがあったので、ドキっとしました(笑)。

Rママ

子どもたちはそれぞれ自分で進路を決めましたね。娘の時は文系に進んでほしかったのですが、なるべくそれは言わないように我慢しました。

Tママ

息子が自分の希望進路を話した際、主人に昔の価値観で否定されてしまい、「お父さんには二度と相談しない!」と、何も話さなくなりました。私はとくに否定も誘導もせず、自分で考えさせようと思っています。

保護者が進路をある程度誘導できるのは、中学受験までということでしょうか?

Tママ

そうですね。中学生以上になると、なかなか思う通りにはいきません。だからこそ、私立という環境に入れて良かったと思っています。安心して学校にお任せできますからね。

Aママ

娘は歌が大好きで、中3の時に音楽の先生から、「本格的に勉強してみたら」と声をかけていただいたのがきっかけとなり、音大をめざすようになりました。中高でこの先生と出会ったことが、進路決定につながったと思います。高校受験がないので、中学時代から音大受験に向けて準備を始めることもできました。
ただ、進路を決めたものの、娘に迷いが生じたことがありました。その時私は、「自分の得意なものを伸ばして、強みができればそれが自信になるのだから、やりたいことを極めたほうがいい」と、背中を押しました。

お母様に応援してもらえて、お子さんは心強かったでしょうね。

Aママ

私は私立中高の出身で、「社会に出て役立つ人間になりなさい。自分自身がどう生きるかをしっかりと考えなさい」という教育を受けました。ですから子どもには、自分が得意なことで社会に還元できる方法を考えてほしいと思い、進みたい道を応援しようと思ったのです。

お母様自身が受けた私学の教育が、わが子の将来についての考え方にもつながっているのですね。ところで、多くの私学では大学受験のための指導も充実しているようですが、いかがでしたか?

Rママ

娘の学校には大学受験用の講習などもありましたが、娘はあまり活用しませんでしたね。息子の学校にも講習があるようなので、ぜひ受講してほしいと思っています。

Aママ

学校はいろいろ用意してくれるのに、子どもが参加を希望しないケースも多いですよね。

お子さんの大学進学については、どんな希望をお持ちですか?

Tママ

自分のやりたいことを見つけてほしいですね。とくに息子は中学入学後、私の出番はあまりなく、何も言わずに見守ることしかできません。息子は今、学校生活を楽しんでおり、「青春しているな」と感じます。これから大学受験に向けて気持ちを切り替えてがんばってほしいと願っています。

【4】生き方の基礎を身につける時期

私立中高の教育は人格形成に深く関わる

中高の教育は、卒業後にどんな影響があると思われますか?

Mママ

中高の教えは6年間でしっかりと身についており、本人の生き方とか考え方の基礎になっていると感じます。娘たちは今も、「私学に行って良かった」とよく言っています。「教育って大事なんだな」と、つくづく思いますね。

Aママ

卒業後、中高の教育が大学で役立った面があるようです。勉強の仕方が身についているためか、大学で新しく習う語学などで、娘はトップの成績をとってきていました。大学の友達から「どうやって勉強するの?」と聞かれたそうですが、逆に「どうして勉強方法がわからないの?」と思ったそうです。勉強の内容だけではなく、学ぶための土台を、中高時代に作ってもらったと言えるでしょうね。若い時に土壌をしっかり作っておけば、そこに種をまいた時、芽が出てすくすく育つのではないでしょうか。

良い土壌を作るために耕すのが、中高時代なのですね。

Aママ

また、若い時に覚えたことは一生残りますから、中高時代に学ぶことは本当に大切です。息子たちにも「嫌なことでも一生懸命に取り組む姿勢が大事だよ」と伝えています。

私学の良さとは、どんなところでしょう。

Tママ

友達に恵まれることがいちばんではないでしょうか。生徒同士お互いが認め合っていて、いい関係を築いているなと思います。私自身は公立の中学、高校の出身で、3年間でガラッとメンバーが変わりました。中高一貫校出身の人が、中高時代の友達とずっと仲良くしている姿を見て、うらやましかったですね。そういう意味でも子どもたちに、友達という一生の財産を与えられたと満足しています。

Mママ

子どもたちに長く続く友達ができると同時に、私にも友達ができました。上の子の部活動の応援でご一緒していたお母様たちとは、もう10年以上のお付き合いをしています。また、息子の学校の良さは“いじめ”がないことですね。

Rママ

私学は、学習環境も良いですね。根が真面目な子が多く、コツコツ勉強している印象でした。

Aママ

子どもたちは中学受験で懸命に勉強した時期を経験しているので、中2から中3で一時的に中だるみをしたとしても、大学受験になると、また勉強のスイッチが入るように思います。「この学校の生徒だ」という自覚やプライドも、大学受験に向かう姿勢につながるようです。

Mママ

私学に行くとほとんどの場合、「大学受験が当たり前」という雰囲気になりますから、進路選択の幅も広がるのではないでしょうか。公立に行った友達と比較すると、中高を卒業した後の生き方が違うなと思うことも多いです。就職の際も、大学だけではなく中高の学歴を見られるようですよ。

Aママ

私立中高を卒業していることを良しとする企業も多いようですね。

中学受験を控えたご家庭に、アドバイスをいただけますか?

Aママ

子どもに合った学校を選ぶことが大切だと実感しています。男女別学や共学、伝統校、宗教教育のある学校など、私学には選択肢がたくさんあるので、お子さんや保護者の考えに合う学校を選んであげてください。偏差値の幅を持って志望校を何校か決めてお子さんを連れて行き、「いい学校だね」と言っておくことも大切です。そうすれば、どの学校に入学することになったとしても多分、お子さんの心は折れないと思うのです。また、志望順位をつけず、全部第1志望のつもりで受験させてあげてはいかがでしょう。「どの学校になっても、お母さんはうれしいよ」という気持ちで受験に臨むことをお勧めします。

Tママ

本当にそうですね。息子の時に第1志望校の不合格を経験し、第2志望校の発表を見るまでは本当につらい思いをしました。“押さえ校”には合格していたものの、息子に「ここしか受かってないじゃない」と言ってしまったことを、とても後悔しています。あんな思いは二度としたくなくて、3人目の受験の時には、「全部が第1志望校だよ」と言いましたね。

それぞれの学校の進路教育のお話から、私学の良さが伝わってきました。進路教育だけではなく、私学での6年間の教育そのものが本人の人格形成につながり、卒業後の生き方にも反映されていくのですね。先輩ママの皆さん、貴重なお話をありがとうございました。

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