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勉強だけじゃない私立中高の教育の特色

掲載日:2020年2月14日

中学受験をするご家庭では、中高6年間の教育に期待しているのではないでしょうか。私学の教育には、学習面はもちろん、それ以外にもさまざまな特色があります。実際にどんな教育が行われているのか、先輩ママたちにうかがいました。

今月の先輩ママたち

Tママ

私立女子進学校を卒業した大学1年生の長女、私立男子進学校高2の長男、私立共学進学校中3の次女のママ。フルタイム勤務。

Rママ

私立女子進学校を卒業した大学4年生の長女、私立男子進学校高2の長男のママ。専業主婦。

Aママ

私立女子進学校を卒業した大学4年生の長女、私立男子進学校高2の長男、別の私立男子進学校中2の次男のママ。会社役員。

Mママ

私立女子進学校を卒業し、大学卒業後就職した長女と次女、私立男子進学校高2の長男のママ。パートタイム勤務。

【1】お金をかける価値がある私学教育

卒業してわかるありがたさ
恵まれた私学の教育環境

本日は、お子さん全員が中学受験をされたママたちにお集まりいただきました。まず、お子さんに中学受験をさせた理由をお聞きしたいと思います。

Tママ

たまたま住んでいる地域に、中学受験をする人がとても多かったことがきっかけです。長女は、小学校の友達が塾に行くようになり、「私も行きたい」と言い出して入塾し、そのまま受験という流れになりました。中学受験に関して、初めは夫婦ゲンカもしましたね。主人は賛成していましたが、私は「3人も子どもがいるので経済的に無理ではないか」と思い、反対していたのです。

途中で意見が変わったのですか?

Tママ

はい。「どんなものなのかな」と学校説明会へ行くうちに、「私学っていいな。通わせたいな」と思うようになりました。先生の熱心さや充実した施設にも惹かれましたが、何よりも楽しそうな生徒たちの様子を見て、「こんな環境で思春期を過ごさせることができるのなら、お金を払う価値がある」と思いました。「足りなければ私が働けばいい」と決心したのです。長男は、最初に受けた塾のテストでとてもいい成績を取ったことから、私が「ぜひ受験させたい」と思い、次女は、上の2人が受験していたので当然のように受験態勢に入っていきました。

Rママ

私も夫も私立中高の出身なので、子どもたちに中学受験をさせることは最初から決めていました。公立中学とか高校受験は知らない世界なので、選択肢にはなかったですね。とくに思春期を過ごす場所として、「男子は男子校、女子は女子校がいい」という思いは強かったです。

Aママ

ウチも同じく、夫婦とも私立の中高出身で高校受験の経験がないので、公立中学に行った場合は何のサポートもアドバイスもできないという気持ちがありました。また、中学から電車に乗って学校に通うのは、地元だけではなく世界を広げることになると思い、1人目の受験を決めました。2人目は小学校時代勉強がよくできて、「学校の勉強だけではつまらない」と言うので小2から塾に入れ、その流れで受験することに。そして3人目は、私が中学受験に疲れてしまい、「地元の公立中学校でもいいかな」と思っていました。ところが、その頃高校を卒業したばかりの長女が、「下の弟も受験させてあげて」と言い出しました。自分が「私立中高に行って良かった」と、卒業してさらに実感したようで、「きょうだい全員私立に」と、強く希望するのです。「それじゃあ」ということで、3人目は小5の終わりぐらいから受験勉強を始めました。

お姉さんの希望で、弟さんが受験されたのですね。

Mママ

私たち夫婦は、公立中学出身で高校は私立でした。わが家の子育て観は、「財産は残さず、その代わり教育にお金をかける」というもので、私立は最初から念頭にありました。通わせていた地元の小学校では8割ぐらいの子が中学受験をする学校で、「塾に行くのが当然」という雰囲気だったので、子どもたちも自ずと受験する態勢になっていきましたね。次女の大学受験と長男の中学受験が同じ時期だったので、リビングのテーブルで、2人でよく勉強していました。次女は理系だったので、息子に算数を教えてくれていましたね。娘たちも、やはり「自分たちが行って良かったから弟も私立に進んでほしい」と言っていましたよ。

ごきょうだいが、自身の経験から下のお子さんに私学を勧めるというのは、説得力がありますね。また、勉強を教えたり一緒に勉強する姿からは、家族で目標に向かう姿が浮かびます。

【2】授業の進度と面倒見には学校の個性が

充実した補習・講習と先生のていねいな指導

入学された学校では、学習面に関してどのような印象をお持ちですか?

Tママ

長女の学校では、漢字や英単語の小テストがこまめにありましたね。小テストといっても100題出題され、長女はその勉強をよくしていました。次女の学校でも似たようなテストがあり、成績が張り出されるのでモチベーションを上げるのに役立っているようです。この小テストの勉強をさぼらずきちんとやっておくと、定期テストの際に慌てずに済むので、普段からコツコツ学ぶ大切さも自ずと身についたように思います。

Rママ

娘の学校も小テストが頻繁にありました。基準点をクリアしないと何度でも再テストを受けなければならない、厳しいものでしたね。また授業の進度も速かったです。それに比べると息子の学校はのんびりしていて、進度もそれほど速くありません。

Aママ

入学したばかりの頃、生徒同士でグループを作って一緒に勉強する機会が与えられました。グループで朝早く約束して、テスト勉強することも多かったですね。お互いに教え合うようなこともあったようです。

夏休みなどに講習を行う学校もあるようですね。

Mママ

息子の学校は、夏休みなどに成績優秀な生徒を対象とした講習があります。授業をさらに深めた内容のようです。

Aママ

中学には定期テストで基準の点数に満たなかった生徒を集めて行われる補習があり、面倒見が良いなと思います。

Tママ

息子が中3の時、一時的に成績が悪かったのですが、「心配な生徒」を集めた自習教室のようなものが設置されました。友達同士で教え合って学ぶ場だったようです。息子はその後成績が上がったので、その時の効果はあったと思います。

Rママ

娘の学校では、高校時代、夏休みに予備校のような大学受験対策の講習が開かれていました。これを活用して、塾へ行かずに大学受験をして成功した子もいます。息子の学校も、長期休みの時には必ず講習が開講されます。先生方がとてもていねいに指導されるようで、成績が振るわない生徒もなんとか大学受験レベルまで引き上げようとしてくださっています。

学校によって、講習にも特色があるのですね。勉強したい生徒にはどんどん学ぶ場を提供し、理解不足の場合は生徒の学力に応じてていねいに対応する。先生方の熱意が感じられます。

【3】学習計画の立て方など生徒の自立を促す教育も

自主的に勉強ができるように、自立を促す教育をする学校もあると聞きます。

Aママ

次男の学校では、学校独自の手帳が配布され、そこに学習計画や勉強した内容を書くように指導されています。中学生の間は定期的に先生へ提出し、チェックされます。高校生になると学校も本人に任せる部分が増え、手帳を活用している子はそれほど多くはないようです。ただ、そうした計画を立てて勉強する大切さを、中学時代に学校で教えてくれるのは助かります。

中学でしっかりと計画の立て方などを身につけて、高校では自分のやり方で勉強できるようにしているのですね。

Aママ

娘の学校には、とくに独自の手帳などはなかったのですが、先生から市販の手帳を買うことを勧められたことがあります。中1から中2にかけて、娘は宿題の出し忘れが多く、困っていました。面談の時、先生が「手帳を1冊買って、宿題が出たら提出日を書く習慣をつけなさい」と指導してくださいました。それを実行した娘は、中3以降、宿題を忘れることはなくなりました。それどころか、「宿題を出されたら、その日に全部終わらせる」と決めて取りかかるようになったのです。夏休みの宿題も、最初に集中的に取り組み、数日間で終わらせていました。

手帳を持つことで、宿題に向かう姿勢に大きな変化があったのですね。

Aママ

先生が的確なアドバイスをくださったおかげだと思います。娘の学校は比較的少人数の学校だったので、先生の目が隅々まで行き届いていると感じました。

Mママ

息子の学校では、自立を促されることが多いですね。中学に入った時点で「お母さんは、朝起こさないでください」と言われています。「遅刻してもいいので自分で起きる習慣をつけるように」とのことです。でも、起こしちゃいますけどね(笑)。

Aママ

恐ろしくて、「起こさない」なんてできませんよね(笑)。

Tママ

息子の学校でも、「忘れ物をしても届けないでください」と言われます。子どもの自立と同時に、親も子離れを促されますね。高2の現在、確かに本人は自立したと思っているようです。私がいろいろ聞いても、「自分で考えているから何も言わないで」と言います。でも、朝は起こさないと起きません(笑)。

【4】グローバル教育のプログラムが充実

海外に目を向けた教育で世界に羽ばたく人財に

私学はグローバル教育に力を入れている学校も多いようです。海外交流などのプログラムはありましたか?

Tママ

次女の学校は、グローバル教育プログラムが充実しているほうだと思います。ほぼ全員が中3で海外研修に行きますし、ほかにも希望制の語学研修の機会が豊富です。学校でこうした機会を用意してくださるのは、ありがたいですね。また、海外に行かなくても、来日している留学生と交流するようなプログラムもあります。数日間一緒に過ごして英語でコミュニケーションをとるので、海外の友人ができる機会になるようです。

Mママ

成績の基準をクリアした生徒だけが行ける海外研修の制度はありましたが、ホームステイをした家のお子さんが来日した時、今度はわが家で受け入れるのが条件とのことで、少しハードルが高いものでしたね。

Aママ

親としては、学校に留学などの制度があると安心できますね。上の2人の学校にはあまりそういう機会がなかったので、次男の受験校を選ぶ際には、海外での体験ができるプログラムのある学校を探しました。入学した学校には、中学から希望制で海外研修があり、高校の修学旅行も海外です。上の子たちは「いいなー」と言っていますが、次男はあまり海外に興味がなく、そこまで楽しみにはしていないようです(苦笑)。上の子たちの時にも、中学受験の学校選びの段階で、海外研修のプログラムについてもっと調べておけばよかったなと思いました。

お知り合いに、長期間の留学をされた方はいらっしゃいますか?

Aママ

1年間海外留学をして、帰国後は下の学年に入ったお子さんがいますね。

Tママ

在籍していた学年に戻れる学校もあるみたいですよ。

Rママ

息子の学校は、帰国後に試験を受けて合格すれば、元の学年に戻れるようです。

Aママ

高校で1年間留学して元の学年に戻ると、日本の大学受験は大変なのだそうです。とくに数学は日本のレベルが高いので、差がついてしまうのでしょう。アメリカへ留学したお友達は、留学中、日本の家庭教師にスカイプで数学の指導をしてもらっていたそうです。

【5】教育理念に基づいた私立ならではの学び

芸術や礼法、宗教教育
教養を身につける機会も

お子さんの学校で、「私学らしい教育だな」と思ったものはありますか?

Mママ

娘たちは、学校で華道や和楽器などを学びました。今でもお花をきちんと生けられるので、「若い時にやっておくと身につくものだな」と感心しています。礼法の授業もありました。担当していた外部の講師がとても素敵な女性で、そういう方と接することも楽しかったようです。

Rママ

息子の学校には、教養を深めるような講座があります。普段の勉強とは一切関係なく、1冊の本を研究するとか、大学を訪問して実験に参加するといったもので、これも“私立ならでは”かもしれませんね。

Aママ

先生ご自身が研究された成果を論文にまとめた冊子をいただくことがあります。普段の授業とは違い、ご自身の専門分野を深めた内容で、先生方も常に学んでいらっしゃることがわかります。

教養が身につく機会も多いのですね。芸術鑑賞などはいかがですか?

Tママ

歌舞伎や演劇鑑賞などは、3人ともありますね。学校によって、生徒向けのわかりやすい演目だったり、一般向けの内容だったりと、少し中身は違います。希望制で保護者も参加できるので、「私もこういう機会に行こう」と思い、できるだけ参加しています。帰ってから親子で話題にすることもありますよ。息子が、「歌舞伎に感動した」と言っていたことには驚きました。私にはわからないところがあったので、息子から内容を教えてもらいました。学校で事前に学習していたようですね。

Aママ

3人とも、それぞれ芸術鑑賞などの行事が毎学期あります。息子の学校では、オペラ鑑賞をする学年もあるようです。

Rママ

ウチの子たちの学校は、芸術鑑賞はあまり盛んではありませんでしたね。でも、息子の学校は中学の音楽で全員がバイオリンや和太鼓を習うのが特色のようです。

Aママ

宗教教育も「私学ならでは」ですね。娘の学校はミッション系で、讃美歌や聖書を学びます。合唱大会などでも讃美歌を歌っていました。

Rママ

息子の学校は仏教系。修学旅行では、お寺で写経をしたり、卒業生のお坊さんのお話を聞いたりするのが恒例になっています。それ以外は班ごとの自由行動もあり、生徒発案のユニークなプランも認められているようです。

Tママ

長女も長男も修学旅行は国内で、長女の学校は、先生が決めたコースを全員でついて歩くようなものでしたが、長男のほうは、生徒がグル―プを組み、自分たちで行き先を決める自由行動がメインでした。

それぞれの学校の理念と教育が結びついていると思うことはありますか?

Rママ

息子の学校の生徒は、宗教教育の賜物か、みんなとてもやさしいです(笑)。生徒の気質がガツガツしていませんね。

Aママ

次男の学校は卒業生の先生が多く、生徒たちにも“先生であり先輩”という感覚があるようです。また、長い歴史を持つ男子校なので、自信を持って男子教育をしてくださることに安心感があります。多感な時期ですから、親としては子育てに迷ったり悩んだりすることも多いですが、「大丈夫ですよ。任せてください」と言っていただけるのはうれしいですね。

頼りがいがありますね。卒業したお子さんたちは、私学で教育を受けたことに満足しているようですか?

Mママ

2人の娘はとても満足していて、自分たちも「将来、子どもを私学に入れたい」と言っています。

Aママ

娘も同じことを言いますね。まだ先のことですが、「子どもを私立の学校に通わせられるような経済力のある人と結婚したい」と、はっきり言っています(笑)。

先輩ママたちから、「中学受験をして良かった」という思いがあふれたお話をたくさんうかがうことができました。出身校の教育に満足している卒業生や、現在の学校生活を楽しんでいる在校生の姿は、保護者にとって何よりうれしいものだと思います。受験生のご家庭でも、ぜひ私立中高の教育に思いを馳せてみてください。

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