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私立中学受験の理由と志望校の選び方

掲載日:2019年8月21日

私立中学をめざすご家庭では、お子さんが私学で学ぶ意味をどのように捉えているのでしょうか? 今回は、私学に通うお子さんを持つ先輩ママたちに、私立中学受験を決めた理由と、学校選びについてうかがいました。

今月の先輩ママたち

Sママ

私立女子進学校に通う中2のママ。お子さんはひとりっ子。

Mママ

高2の姉と、私立男子進学校に通う中2の弟のママ。

Kママ

私立女子進学校高2の姉と、私立男子付属校に通う中2の弟のママ。

【1】自分で学校を選択できることも魅力

中高の6年間を有意義に過ごしてほしい

中学受験を決めたのは、私学に期待することがあったからだと思います。それは何でしたか?

Mママ

私立の学校は面倒見がいいという印象があったので、それがいちばん期待したところですね。また、地元の公立中学に行った場合は、中学3年間があっという間でせわしないと思いました。中高一貫校であれば、じっくりと勉強や部活動に取り組めるのがいいですよね。

Sママ

私も、中高6年間同じクラブに所属して打ち込んだり、高校受験にわずらわされず、興味を持ったことに挑戦したりできると考えました。また、公立中学に進学すると、高校受験が大変だと聞きました。勉強というよりは、内申書を良くするのが大変らしく、せっかくの多感な時期に、そういうことに神経をすり減らすのはもったいないと思ったのです。それで最初は公立、私立関係なく、中高一貫校を受験させたいと思っていろいろな学校を見に行きました。そうするうちに、娘には女子校が向いていると思い、私立に絞って受験することになりました。

Kママ

上の子が私学で満足感を得られているので、「下の子も私学に」という気持ちが強かったです。中学受験をすれば受験校は選べるので、自分たちで選んだ学校なら、家族で納得できるだろうとも思いました。

皆さんのお子さんが通われている私学は、女子校・男子校ですね。

Sママ

女子校が娘に合っていると思ったのは、小学校時代、男子がとても幼いと感じているのがわかったからです。そういう女の子は、女子校のほうが力を発揮できるのではないかと考えました。

Mママ

ウチは男の子なので、今のお話の逆パターンですね(笑)。上の娘が共学校に通っていて、もちろん共学もいいところはありますが、学校行事で率先していろいろな役職に就くのはたいてい女子なのです。とくに中学時代までの男子は精神的に幼いので、息子の成長のためには男子だけの学校のほうがいいと思いました。

Kママ

上の子が女子校に通っており、居心地が良さそうです。中高時代は成長期の中でも、さなぎがチョウになる前の、ちょっと不格好な時期だと思います。その時代を異性に見せないことで、自己肯定感を得られることもあるのではないかと、上の子の学校の生徒たちを見ていて思いました。人の目を気にすることが、いいほうに働けばいいのですが、悪いほうに働くこともありますよね。私自身が中学時代、共学校に通っていて、女子が男子をバカにする発言をしたために男女の仲が大変悪くなり、楽しくない学校生活を送ったことも影響しているかもしれません。また、これは別の心配ですが、息子はちょっとませていて、早く女の子を好きになりそうなので、母親としては〝共学校に入れるのは心配〟という気持ちもありました(笑)。

モテそうなタイプのお子さんなのですね(笑)。逆に、〝女の子に興味がなさそうだから、モテなくても自信を失わなくて済むように男子校に入れたい〟というお母さんの話もお聞きしたことがあります。息子さんは今、男子校に通われていていかがでしょう。楽しそうですか?

Kママ

はい。「男子校は楽しい!」と言っています。この年代の男子は、友達同士で体をぶつけ合ったりすることが好きみたいで、自然にそういうことができる男子校の環境は、のびのびできていいのでしょうね。

Mママ

本当に男子は濃密な接触をしますね(笑)。息子の学校でも、生徒たちは制服を着たまま廊下で転げまわって遊んでいるようです。

共学校には〝男女が協力し合う〟ことを学べるメリットもありますが、男子校、女子校も大変楽しそうで、それぞれの長所がわかります。

【2】学校選びは家庭の考えに基づいて

進学校か大学付属校かも大きな選択

受験する学校は、どのように選びましたか?

Mママ

重視したのは、やはり校風です。あまり規則で縛らず、生徒のことを信じてくれるような学校がいいなと思いました。もちろん本人が納得しなければ意味がありませんから、息子が「ここだったらいいな」と思う気持ちが強そうなところを選びました。文化祭などで学校に行った時に在校生にやさしくしてもらうと、印象が良くなっているようでしたね。

Sママ

ウチは大学付属校ではなく、進学校であることにこだわりました。大学進学時には、自分で自分の道を切り開いていってほしいというのが、夫と私の一致した考えでした。ただ、夫婦で意見が分かれたのは、偏差値についてです。夫は、娘が泣く顔を見たくないので、「模試の合格判定が80%以上の学校でないと受けさせたくない」と言っていました。私は、本人がめざしたい学校があれば、偏差値が合格圏内に届いていなくてもチャレンジしたほうがいいと思ったのですが、結果的に届く範囲で選ぶことになりましたね(苦笑)。

Kママ

大学付属校にするか進学校にするかは、最後まで迷いました。上の子は進学校に通っているのですが、そこで進学校の厳しさを感じています。中学入学時の偏差値で、同じぐらいのレベルの大学付属校がありましたが、娘の学校の卒業生が全員その大学に合格できるわけではありません。進学校に行っても大きく伸びるとは限らない。大学付属校は、卒業後の進路の選択肢は狭くなるかもしれませんが、将来の振れ幅も小さく、落ち着いて過ごせるのかなという気持ちもありました。それから、主人が私の精神状態を6年間平穏に保つためにも、「息子は大学付属校に行かせたほうがいい」と思ったようです。〝家庭平和〟を願ったのだと思います(笑)。

ご主人の奥様への愛が感じられますね(笑)。

【3】無視できない偏差値と過去問の相性

志望校を考える際に、偏差値は重視されましたか?

Sママ

まずは、偏差値ありきで学校を探したところはありますね。塾から、「お子さんの偏差値の上下10ポイントの範囲の学校を見てください」と言われて、学校見学に行きました。その中から、親子の意見や学校の雰囲気などを考慮して絞っていき、最終的に受験校を決める際には、過去問の内容も参考にしました。「過去問を解いていて楽しい」と本人が思う学校を受験することになりましたね。

Mママ

ウチも、過去問の相性は大事にしました。入試問題は、「こういう問題に合う子どもを求めている」という学校の思いが表れていると考えたので、過去問は志望校決定の決め手になったと言えます。

学校のレベルについては、いかがですか?

Mママ

偏差値や大学合格実績も見ましたよ。レベルの高い学校に行けば必ず選択肢が広がるというわけではありませんが、本人が将来なりたいものを選ぶ時に、いろいろな進路の方向を考えられるようにしておきたいと思いました。

Kママ

やはり偏差値は重視しました。入学後も勉強は続きますし、勉強するために学校に行くわけですから、勉強についていけずに毎日が辛くなったら大変!

背伸びをして入学しないほうがいいというお考えでしょうか。

Kママ

そうですね。背伸びをして入って伸びるお子さんもいるでしょうけど、親から見て、ウチの子は性格的にそうではないと思ったので。ただ本人は、「少しでも偏差値が上の学校がいい」と思い込んでいるふしがあり>ました。偏差値表を見ては、「自分の偏差値より下の学校には行きたくない」というふうに考えていたようです。そこは、親がうまく誘導する必要がありました。ウチの場合は、夫婦で候補になった学校のメリット・デメリットをあげて話し合い、ここがいいのではないかと決めた後、夫が本人にうまく話をしてくれました。説得するのではなく、その学校に連れて行ったり、学校のいいところを効果的に話したりして……。そうするうちに息子自身が「ここに行きたい」と言うようになっていきました。

ご主人が大活躍されたのですね。

【4】学校を知るために情報収集と学校訪問を

実際に学校へ足を運び 校風を自分の目で確かめる

受験校を決めるための情報収集にはどんなものを活用しましたか?

Sママ

インターネットの塾サイトや受験情報誌などは、情報収集に役立ちました。また、学校情報の書き込みがあるインターネットの掲示板もよく見ていました。もちろん、全部が本当のことではないかもしれないので、話半分と思って、信じ込まないようにしていました。

Kママ

私もネットの掲示板は利用していました。学校見学をする前に、どういう学校なのか評判を知るために見ることが多かったです。そうした評判が正しいのかどうかを、学校説明会などで一つひとつ確認していくという感覚でした。

学校説明会や文化祭など学校に足を運んだ時には、何をポイントに見るようにしましたか?

Mママ

校内の雰囲気を自分の目で確かめることをいちばん大切にしました。息子は平和主義者(笑)なので、のんびりした生徒の多い学校がいいなと思いました。授業見学のできる学校もありましたが、進学校の授業は、学校によってそれほど大きく変わらないのではないかという感想を持ちました。また、私がチェックしたのは、図書室が充実しているかどうかです。図書室の蔵書が多い学校は、子どもの個性を大事にしていることが多いと感じたからです。

Kママ

私も学校の雰囲気は重視しました。息子がその学校で過ごしている姿をイメージして、しっくりくるかどうかを考えましたね。

Sママ

文化祭などで娘と一緒に学校訪問した際には、娘の表情を見るようにしました。表情が明るく華やぐ時と、ぼんやりしていた時があったので、娘が楽しそうにしている学校は、「いいなと思っているんだろうな」と、心に留めました。あとは、お話ができる機会があれば、私は先生に声をかけて質問するようにしました。答え方がていねいだったり、きれいな言葉遣いで話したりする先生がいらっしゃる学校は、好感度が高くなりました。

実際に入試を受けてみて、学校の印象が変わったことはありますか?

Mママ

入試当日に、先生から受験生の親に対してねぎらいの言葉があった学校があり、感動しました。長い期間、受験生の親としてがんばってきたことについて「お疲れさまでした」と言ってくださった時に、保護者のことをこれだけ温かく見てくださる学校なら、子どものことも温かく見てくださるだろうと安心できました。その学校を気に入って受験することにしたわけですが、それが確信に変わりましたね。

Sママ

入試当日、在校生が受験生にやさしく接してくれたことが印象的です。空き時間に学校生活の楽しさや授業について話すなど、受験生たちの気持ちを和ませてくれました。

【5】中学受験が家族にもたらしたものは大きい

私学の環境の中でわが子の成長を期待

入学してからの学校に対する感想はいかがでしょうか。

Mママ

入学した学校には息子の居場所がしっかりあることがわかり、学校選びは間違っていなかったとホッとしています。

Sママ

思ったより活発な生徒が多いです。娘は小学校時代、どちらかというと外で遊ぶよりも図書室で本を読んでいるタイプでしたが、今は休み時間に外へ出て友達と追いかけっこをしていると聞いて、うれしく思っています。小学校時代は出せなかった自分のキャラクターを出せる環境の中で、娘は今、学校に行くことが楽しくて仕方がないようです。

中学受験が本人や家庭にもたらしたものは何だとお考えですか?

Mママ

たぶん息子は親のサポートなしでは受験することはできなかっただろうと思います。受験生時代はなかなかやる気を出さず、ヤキモキさせられました。私も必死になっていたのでその時は気づきませんでしたが、振り返ってみると、人生であんなに息子と密接に関わることは、この先もうないかもしれないと感じます。ともに苦しくて大変な時間を過ごしたからこそ、今、お互いを信頼し、平穏な生活を送ることができているのではないかと思います。もし中学受験をしていなければ、今も私は「勉強しなさい」とうるさく息子に言っていたと思います。親子関係をステップアップさせるための貴重な時間だったと言えますね。

Sママ

受験を通して、「努力は裏切らない」ということを娘は学んだと思います。以前は、習い事の練習も私が言わなければなかなかやろうとしなかったのに、今は家でも部活動の練習を積極的に行っています。

Kママ

中学受験をしていなければ、私は仕事を増やして息子のことを見ない生活をしていたと思います。中学受験を通して家族一丸となって息子を応援する気持ちを持てたことは、家族にとって何か大きなものを得たように感じます。

それはご家族の“一体感”とか“絆”といったものかもしれませんね。改めて、お子さんを私学に通わせる意味とは何でしょう。

Mママ

将来、私学出身かどうかが大きな差になるのではなく、本人が中高の6年間をどう過ごすかにつきると思います。6年間続けて一つのことに集中できるとか、友情を深め合うことができるという私学のメリットを、どれだけ活用するかですね。保護者にとって私学には、わが子が立派な大人に成長していくことを期待させてくれるものがあり、楽しみを味わわせてもらっています。

Sママ

価値観の似たお友達と一緒に楽しく過ごして成長していってもらいたいですね。高校生の先輩からも、さまざまなことを吸収していってほしいと願っています。

Kママ

とくに大学付属校では母校愛が育ちやすいと思います。将来社会に出て、会社という組織に属して貢献していくことを想定すると、学校という中で自ずとそういう空気をまとえることもメリットかもしれません。

中学受験によって、お子さんとの豊かな思い出ができたようですね。私学生となり、将来は私学出身者となるお子さんへの大きな期待が伝わってきます。先輩ママの皆さん、ありがとうございました。

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