僕が訪れたのは、留学生を数多く受け入れているジョンポール・カレッジです。敷地はとても広大で、工学院大学と附属高校を合わせたよりも広かったと思います。
英語が飛び交う環境に身をおいたことで、英語学習への価値観が変わりました。以前の自分は、英語のフレーズを暗記するような学習が主軸でしたが、それだけでは現地で通用しませんでした。英検などの対策で学ぶ難しい英単語ではなく、中学で学ぶ程度の語彙力でも普通に通じるのですが、難しい単語は発音が難しくてなかなか通じませんでした。コミュニケーションにとってリスニングは英語学習の基礎だと痛感しました。
3カ月間は、一人でじっくりと考えることができた時間でもあります。日本では部活動を終えて帰宅するのは夜ですが、オーストラリアでは16時頃に帰宅して、公園を散歩したりサイクリングをしたりすることもありました。そこで考えたのは、日本で当たり前のようにしていた生活習慣や行動の意味についてです。一つひとつの答えは出なかったけれど、もっとまっすぐに考えて行動すれば、また違った毎日になるのではないかとも思いました。
また、新しく得た知識や経験を基にオーストラリアと日本を比較してみると、日本は世界から見てもかなり優れていることに気づきました。交通の便利さや、コンビニなどが充実していて治安が良いところはどこの国よりも優れていると思います。いろいろな人に日本のアニメについて聞かれたのですが、あまり詳しくない僕は、インターネットで調べて答えるほど興味をもたれていました。
もともと工学院大学附属高等学校を選んだのは、留学制度が充実しているからです。父の職場での話を聞いていると、最近は海外の人とコミュニケーションをとる機会が多く、英語力は必須だと感じます。もしも英語ができたら、将来の活躍の場も広がるのではないかと思います。
高2で経験する留学は、反応が大きいセンシティブな時期だからこそ意味があったと思います。僕にとっては自分の人生観に革命が起きたと言えるほどの経験になりました。留学前には英語が話せないから海外には行けないと思っていました。でも、帰国した今ならそこで悩む意味はないと断言できます。人は壁にぶつかればそれを超えようとするものだと知った3カ月留学でした。
公園の散歩やサイクリングを楽しんだ小池さん撮影の写真。
3カ月留学は、さまざまなことを考えさせられる機会となりました。