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芝浦工業大学附属高等学校

〒135-8139
東京都江東区豊洲6-2-7

TEL:03-3520-8501

学校情報 学校HP

弓道の敵は自分自身
その心のありようが結果に出るスポーツ

 芝浦工業大学の附属校として理系人材の育成を担う芝浦工業大学附属高等学校。文化系クラブには、東京鐵道中学として創立された学校ならではの鉄道研究部をはじめ、電子技術研究部や工作技術研究部といったものづくりに熱中するクラブなど、特徴のある部活動が名を連ねています。

 運動部は人工芝のグラウンドや屋上運動場、バスケットボールやバレーボールの公式試合ができる3階分の吹き抜け構造のメインアリーナなど、恵まれた環境で練習しています。ゴルフ部、剣道部、バドミントン部、卓球部などの運動部には、2017年度から受け入れを開始した女子の姿もあります。今回、部活動を語ってくれたのは、袴姿が凛々しい弓道部の2年生たちです。

静かで所作が美しい弓道は
高校から始めても活躍できます

 創部から50年以上という弓道部は、5人が並んで立つことのできる本格的な弓道場で練習しています。部員は高校生約40人。中学の弓道部にも40人が所属する大所帯ですが、中高は別々の練習日なので十分な練習量を確保することができます。

「弓道は生涯スポーツ。野球やサッカーは子どもの頃からの経験者でなければ大きな大会で活躍することは難しいと思いますが、弓道は高校生から始めても、十分に上達できます」と顧問の杉山賢児先。

 2年生の女子には、「中学ではテニス部でしたが、高校生に入ったら別のスポーツに挑戦しようと思って入部しました」という部員がいました。

 弓道の良さを聞いてみると「テニスはボールを右側に打とうとか、ロングボールを打とうとか、相手の様子を見ながらいろいろ考えて打ちますが、弓道では対戦する相手は自分自身、狙う的はたった一つです。そんなスポーツはほかにないと思います」「自分の気持ちがそのまま影響するのが弓道の面白さです。いろいろな感情を抱えて弓を引くとすぐに影響が出てしまうので、精神的に鍛えられました」「弓道は静かなスポーツです。今年の東京オリンピックではアーチェリーが気になりましたが、弓道のほうが所作がきれいだと思いました」と答えてくれました。

 高校弓道部の練習日は週3回。黙想の後に準備運動を行って、的に向かって弓を放ちます。

「的を射る」ことが目的となる弓道。ホームページ上には2016年に部員が作成した「弓道部射撃管理統合ソフトウエア」が公開されており、年間の射撃データや部活動の出欠表が管理されていました。

「ソフトウエアを作ったのは、今は芝浦工業大学システム理工学部に進学した先輩です。僕も将来はコンピュータシステムを作るような仕事をしたいと思っているので、弓道部の新しい射撃的中率ソフトを作ることに興味があります」と答えてくれた部員もいます。

 奥深い弓道の世界に触れてさまざまなことを感じ、一人ひとりが心を成長させていく部活動です。

部長に聞きました!

運動神経に自信がなくても
一発逆転ができるのが弓道です

湯崎 渓大さん(高2) 湯崎 渓大さん(高2)

 弓道部は、いろいろな人とかかわりをもちつつ、的に1対1で集中して向き合うスポーツです。弓道の経験を通して勉強でも集中できるようになりました。大会で賞を取れば達成感や充実感もあります。

 父と父の兄が弓道をやっている姿を見て、「袴姿が格好いいな」という憧れから始めた弓道ですが、だんだんとその奥深さがわかってきて、どんどん楽しくなりました。

 部活動が終日できる日には、80回くらい弓を引きます。手にマメができますし、一回ごとに緊張・集中するのでけっこう大変です。でも弓道を通して精神的な落ちつきを得て、自分なりの成長を感じています。

 部は自由な雰囲気ですが、一人ひとりが目標をもって的に向かっています。球技が苦手でも、走るのが遅くても、まったく泳げなくても、体を動かすことで一発逆転を狙えるのが弓道です。僕の直近の目標は大会優勝、将来は土木技術を学んで、橋や道路など大きなインフラを整備するような仕事にかかわりたいという夢があります。

 高2になって部長を任されることになり、さらに緊張していますが、みんなの意見を聞きながら、自分も学ぶ姿勢をもってリーダーシップを取りたいと思います。

顧問の先生に聞きました!

出会い、離れる弓と矢は
人との出会いの大切さを教えてくれます

杉山 賢児 先生(英語科) 杉山 賢児 先生(英語科)

 弓道部は高校から始める初心者が多い部活動です。試合は別々ですが、男子と女子が対等に戦うこともできます。私自身、もともとは水泳部でしたが、顧問を務めるようになって弓道を始めました。

 弓道は的を狙って弓を引くスポーツです。的は絶対に動くことはなく、誰もじゃまをする人はいないのに、的に命中させることがとても難しい。なぜかと言えば、命中を阻むものは自分の心だからです。

 弓道の敵は自分自身、言い訳はいっさいできません。自分から28メートル先にある的を射抜くこと自体は、単なる結果でしかありません。正しく弓を引けば当たりますし、心が揺れていれば当たりません。その心のありようが結果となって出ます。そして自分自身を鍛えて磨いたら、必ず結果が出てきます。弓道は努力が実るスポーツなのです。

 部のモットーは「正しく引けば、必ず当たる」です。弓道の世界には「会者定離えしゃじょうり」という言葉があります。弓に矢をつがえた状態を「会」、弓から矢を放つときが「離」です。矢を放つためには、正しく矢と弓が出会わなければなりません。

「会う」と「離れる」は人間関係でも繰り返されますし、生きることと死ぬことにも例えられます。たとえば生まれてくると親に出会う、そしてその先には必ず別れがある。だからこそ、弓道を通して人との出会いの大切さを感じてほしいと思います。

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