「常に真理を追究し 友情を培い 広く社会に貢献する人間形成を目的とする」。この建学の精神のもと、秀明高等学校は全寮制の中高一貫校として1978年に開校しました。以来、医学部に多くの生徒を送り出すという輝かしい伝統を築いてきたのです。 2014年には高校募集を、2017年には通学制を開始。少人数ではありますが、自宅から通学している生徒もいます。
高校からは進路に合わせて東京大学や京都大学への合格に向けた「難関国立大学進学コース」、私立大学の医学部合格に向けた「医学部進学コース」、文系の大学合格に向けた「総合進学コース」を用意。週刊誌の2019年の医学部合格率で同校は12位にランキングされました。医学部だけでなく、毎年、難関大学の理系や文系にも生徒が現役合格を果たしています。
2020年春には卒業生90名のうち、医学部に29名、歯学部に23名、薬学部に13名が合格。早慶上智にも多くの生徒が合格。また、すでに2020年秋には推薦入試によって埼玉医科大学、東京女子医科大学、獨協医科大学に合格しています。同校の進学指導について、高校教頭・高3主任の青木俊郎先生にお話を伺いました。青木先生は3コースの成績上位者を集めた選抜クラスで数学を教えています。
「まず、医学部合格への対策として、英語・数学・理科といった主要教科の教員が各大学の医学部入試問題の傾向と対策を日々分析しています。とくに夏休みには長い時間をかけて研究に打ち込んでいます。このように医学部の問題に熟知した教員が、高1から授業や定期考査の中で医学部の入試問題を取り入れているのです。私も高1生に数学を教える際は授業の中で、『これは私立の◯◯大学医学部の入試で出された問題です』といって生徒に解かせ、早期から医学部の問題に触れさせています。
とくに私大の医学部入試は英語の配点が高く、医療に関する時事問題も長文読解として数多く出題されます。そこで『医学部進学コース』では、医学部入試専用の英語の授業を設けています。
国公立大学をめざす生徒に向けては、医学部の問題と同じように授業や定期考査にセンター試験の問題を取り入れていました。ご存知のように2021年からセンター試験は大学入学共通テストに変わります。国公立大学の医学部だけでなく、文系を含むほかの学部でも大学入学共通テストで高得点を取ることが合格につながります。
私立大学の入試でも大学入学共通テストの成績を利用できるため、大学入学共通テストの徹底対策は欠かせません。そこで高3生には、何月の段階で第一志望の大学に合格できる点数に達することができるか目標を立てさせた上で、校内で何度も模試を行い、その点数を早くクリアできるようにしています」