「Enjoy Classics」と記された小さなホワイトボードを1人が手に持ち、3人の生徒とともに発表しています。「『Enjoy Classics』は『古典を楽しもう』という意味です。新しく、楽しく、堅苦しくない勉強方法で古典を楽しめたらと思います」と、生徒の1人が第一声を発しました。
これは「和洋コース」で学ぶ高1の国語の授業で、生徒たちが取り組んでいるのは「古典QUEST」。「伊勢物語」の「東下り」を題材にして、一人ひとりが「どんな人をターゲットにどんな目的でどんな古典の授業をしたいのか」を考え、そのアイデアを企画書にまとめます。そして最終的にみんなの前でそれぞれが授業をするのです。
取材したこの日は、一人ひとりが考えたアイデアを持ち寄り、グループで話し合って企画の核となるキーワードを導き出しました。まだ、企画書をまとめる途中段階で行われているグループワークです。「Enjoy Classics」のほかには「古典文法のSとVを理解せよ」「心情背景」「短くわかりやすく正確に」などのキーワードが各グループにより出されました。なお、「古典文法のSとVを理解せよ」の「S」は「subject(主語)」、「V」は「verb(動詞)」。英語を使ってキーワードを発表したグループは「古文もSとVがわかれば、興味がない人でも古文がスラスラと読めるようになります」と発表していました。教室には自由な発想と笑顔があふれています。