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創造力や思考力を広げる
「和洋コース」の言語の学び

和洋国府台女子高等学校

〒272-8533
千葉県市川市国府台2-3-1

TEL:047-371-1120

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「古典QUEST」でグループ発表

「Enjoy Classics」と記された小さなホワイトボードを1人が手に持ち、3人の生徒とともに発表しています。「『Enjoy Classics』は『古典を楽しもう』という意味です。新しく、楽しく、堅苦しくない勉強方法で古典を楽しめたらと思います」と、生徒の1人が第一声を発しました。

 これは「和洋コース」で学ぶ高1の国語の授業で、生徒たちが取り組んでいるのは「古典QUEST」。「伊勢物語」の「東下り」を題材にして、一人ひとりが「どんな人をターゲットにどんな目的でどんな古典の授業をしたいのか」を考え、そのアイデアを企画書にまとめます。そして最終的にみんなの前でそれぞれが授業をするのです。

 取材したこの日は、一人ひとりが考えたアイデアを持ち寄り、グループで話し合って企画の核となるキーワードを導き出しました。まだ、企画書をまとめる途中段階で行われているグループワークです。「Enjoy Classics」のほかには「古典文法のSとVを理解せよ」「心情背景」「短くわかりやすく正確に」などのキーワードが各グループにより出されました。なお、「古典文法のSとVを理解せよ」の「S」は「subject(主語)」、「V」は「verb(動詞)」。英語を使ってキーワードを発表したグループは「古文もSとVがわかれば、興味がない人でも古文がスラスラと読めるようになります」と発表していました。教室には自由な発想と笑顔があふれています。

個人の喜びが周囲の学びにつながる

国語科の明石東子先生 国語科の明石東子先生

 123年の歴史を誇る和洋学園の教育目標は「凜として生きる」。これは、揺るぎない軸を持ち、行動できる生き方を意味します。同校では長い準備期間を経て2020年度より「探究」の授業をスタートさせました。「探究科」では「WIQ」という独自の学習スタイルを掲げ、創造力と想像力、そして思考力の幅を広げていきます。

 さらに同年に開設された「和洋コース」では、全教科で探究型の授業を実践。今回取材した国語の授業もその一つです。「和洋コース」は併設の和洋女子大学への進学を前提とし、推薦入試によって同大学の各学部に進学できます。そのため、大学入試の勉強に時間を取られることなく、全教科で探究活動に取り組むことができるのです。授業を担当した国語科の明石東子先生に話を聞きました。

「国語の授業では言語の学びを通して、しなやかな姿勢を養い、凜として生きることをめざします。そもそも国語という教科は探究型の学びであり、なかでも読解は究極の探究と言えます。読解は、筆者の人生や考え方を探ることを通して自分と対話する作業だからです。『国語はどう勉強したらよいのかわからない』という生徒がいますが、読解に関して言えば、登場人物に注目して読む、自然の描写に注目して読むなど、自分が最も読みやすい型を見つけることが有効だと思います。『こういうふうに読めば、筆者の言いたいことがわかる』『こういうふうに読めば面白い』という『自分なりの読解の型』を早い段階で身につけることができれば、安心して文章を読むことができます。厚い書物を前にしても『これくらいの時間があれば、これくらいのボリュームの文章も読める』と自信が持てるようになるのです」

 この日の授業では、4人1組でチームを組んで探究活動が行われていました。こうしたグループワークによって「個人の喜びが周囲の学びにつながる」と明石先生は話します。

「あることを探究していて、ほかの書物をあたってみたら“新しい発見”があるなど、今まで気付けなかったことに気付くことがたくさんあります。これが“学ぶ喜び”です。国語のグループワークでは、この喜びを周囲の生徒と共有することで、学びや知識も自然と広がっていくのです」

自分だけのワクワクが必ずあると伝えたい

 授業では、グループワークの中で企画案を見せ合っていました。こうして「この案、面白い!」「使ってみたい」というように、ほかの人の考え方を知って、自分の案に反映させていきます。

「生徒たちは週2時間の『探究』の授業で、企画書の書き方を学んでいます。ご覧いただいた国語の授業は、今週に企画書を仕上げ、来週には授業づくりに入ります。『東下り』の紙芝居を作品にしようとしている生徒もいれば、『東下り』を方言で翻訳する授業を企画している生徒もいます。そして再来週には完成させた授業をクラス全員がやります。同じ作品をさまざまな視点から何度も学び直し、いわば作品を味わい尽くします」

 これまでも明石先生は授業にドラマ(演劇)やパネルディスカッションなどを取り入れてきました。どちらも個人の学びの喜びを周囲の学びにつなげることを目的としています。

「ドラマでは、かつて環境汚染によって熊本県で発生した水俣病に関する評論文を題材にした演劇を生徒が披露しました。その評論文を読んで、作者の強い思いを伝えられるように生徒がシナリオを考え、ドラマ仕立てにすることで主題への理解がさらに深まり、読解が完成されたのです。

 パネルディスカッションでは、太平洋戦争に関する詩と随筆を題材にしました。詩は、茨木のり子さんの『私が一番きれいだったとき』、随筆は梯久美子さんの『薔薇のボタン』と五木寛之さんの『私が哀号と呟くとき』です。この3作品について、主題を読み解くチームと、レトリックを読み解くチームに分かれてディスカッションしました。自分たちが何を受け止めなければならない作品なのかを多角的に提示しあうことで、活発な意見交換が可能になりました」

 今後、和洋コースの国語の授業では、こうした探究活動をさらに発展させていく予定です。また、言語の習得によって論理的思考力や構成力、速読力、整理する力を育み、他教科の学びにこれまで以上に還元させていきます。

 明石先生は、国語の授業を通して生徒に伝えたいことを次のように話します。

「どの作品にも、自分が好奇心を持てるポイントが必ずあるはずです。それを見つけて心を弾ませながら読解すること。そのおもしろみや喜びを伝えたいと思います。これは、他教科の勉強や行事、部活動にも共通することです。自分の軸を大切にしながら、いろいろな物事に、自分ならではの好奇心を見出して取り組んでほしいと思っています」

4人1組でチームを組んで、それぞれが考えた企画案を共有。互いに批評し合い、企画書に磨きをかけます。 4人1組でチームを組んで、それぞれが考えた企画案を共有。互いに批評し合い、企画書に磨きをかけます。
グループで話し合って導き出したキーワードを発表。 グループで話し合って導き出したキーワードを発表。提示の仕方もグループごとに工夫があります。
「Enjoy Classics」と記されたホワイトボードを手に、「新しく、楽しく、堅苦しくない勉強方法で古典を楽しめたらと思います」とクラスメートに語りかけます。 「Enjoy Classics」と記されたホワイトボードを手に、「新しく、楽しく、堅苦しくない勉強方法で古典を楽しめたらと思います」とクラスメートに語りかけます。
生徒たちの取り組み姿勢から、探究活動が学習意欲に刺激を与えているのがわかります。 生徒たちの取り組み姿勢から、探究活動が学習意欲に刺激を与えているのがわかります。

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