5月のゴールデンウィーク明けには学校再開が期待されていましたが、全国的に休校が続きました。生徒たちの自粛生活も長くなり、心配されたのは心身の健康とストレスの状況です。そこで4月に引き続いて、担任がこまめに連絡を取っていまきした。
5月の授業では、各学年の時間割が本格的に作成されました。オンライン授業は30分を基本に1日4コマ(2時間)程度とし、そのほかの学習で課題や演習問題に取り組みました。
「オンデマンド授業は繰り返し見ることができるので、自学・自習の習慣が身についた生徒は積極的に学習を進めていました。自学・自習が苦手な生徒には、担任がなるべく声をかけるようにして、学習到達度を確認しました。
高2はロングホームルームの時間でアイスブレイクの時間を持ち、緊張をほぐしたり、少人数のグループディスカッションを実施したりと、クラス単位の結びつきやコミュニケーションを深める取り組みを行いました。
受験を控えた高3はすでに教科書を終えている教科もあり、演習もオンデマンドの学習も、自分に合った学習方法を選択できたと思います」(芝辻󠄀先生)
探究学習やディスカッションなどの協働学習は、Jamboardのホワイトボード機能やスクールタクト(学習管理システム)などを利用して効果的に行われました。
2020年度はすべての海外留学制度がストップしましたが、海外大学説明会はオンラインで実施され、イギリスの大学とはZoomでつないだ説明会を行っています。また、外務省の方に参加していただく出張授業や、芝浦工業大学の理系の研究室とつながる探究活動はリモートで行うなど、今までの行事や進路教育が形を変えて実施されています。
休校中のオンライン授業で、生徒たちは教科書やノートといった今までの学習ツールに加え、ICTを道具として使いこなすスキルをアップさせました。生徒は自分なりの学習法を発見し、先生は授業の進め方や採点の仕方に効率的な方法を見いだすなど、新たな段階を迎えています。
「再び休校になっても、学校と生徒がつながる手段は構築済みで、そこでのノウハウも得ることができました。この経験は今後、対面とリモート両方の学習に活用できると思います」(芝辻󠄀先生)
5月の取り組み(抜粋)
英会話の少人数ディスカッションは、Zoomのブレイクアウトルームを活用して行いました。
小テストはGoogle Formを活用しました。すぐに採点できるので、自分が間違えたところや苦手なところを即座に把握できました。
JamboardとZoomを組み合わせて協働作業もできました。Jamboardのホワイトボード機能を効果的に使いました。
グループワークはschoolTakt(スクールタクト)を使って進めました。今まで大判の紙に書き込んでいた作業を、画面を使って行います。