“生徒が主人公”をモットーとする大東学園高等学校では、新しいことに挑戦するチャンスを作り、生徒の可能性を広げて伸ばす取り組みを実践しています。それを象徴するのが、生徒から人気を集めている「選択授業」(高2・高3対象)です。その狙いと内容について、入試広報部の葛岡隆先生は次のように話します。
「90年代後半、週5日制導入へと移行した時期のことです。その頃は大学への進学率が上がり始めた時期で、多くの学校で進学のための学びを強化する傾向がありました。本校には学力面において、中学時代に自信を持てなかった生徒が多く在籍しており、そうした生徒たちにもっとプラスになるようなプログラムをつくろうと考えたのです。そして、『生徒たちがイキイキとして、自分をさまざまなカタチで表現できるもの、主体的に学べるようなものとは何だろう』ということから、『進路』『興味』『関心』という3つの柱を立て、カタチにしたのが選択授業です」
「進路」とは、英語・数学・国語・地理・政経・化学など進学に直結する学びで、「興味」「関心」は、音楽やスポーツ、クッキング、保育、さらにはダンス、美術、陶芸、染織、茶道、書道、コンピュータデザインといった多彩な芸術系、実技系の学びです。その中から今回は「染織」と「陶芸」の授業を取材しました。