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伝統ある論語教育に最新の教育手法を盛り込み
活気あふれる楽しい授業を展開

二松学舎大学附属柏高等学校

〒277-0902
千葉県柏市大井2590

TEL:04-7191-5242

学校情報 学校HP

論語授業の目的は「人間力の向上」

 高校3年間にわたり週1時間『論語』を学ぶ。これは学園の母体が夏目漱石や嘉納治五郎、渋沢栄一など、多くの偉人を輩出した漢学塾・二松学舎であることと無縁ではないはずです。

 論語とは、古代中国に生きた賢人・孔子の言行や、その弟子・当時の人々との問答を収録した書物です。『人の道』を学ぶことができるということで、多くの人から長きにわたり支持されてきた古典です。

「論語の授業は開校当初から継続してきました。本校は今年で創立51年ですから、もう半世紀以上も続いています」と解説するのは、入試広報室長の平田先生です。この授業を長年、継続してきた理由は何でしょうか。

「本校の教育の2本柱は『人間力の向上』と『学力の向上』ですが、その前者を実現するために行っているのが、この論語授業なのです。近現代のビジネスマンの中にも仕事や人生の指針としている人が多く、現代社会にも通用する非常に有用なことが書かれています。つまり、これは国語の漢文を学ぶ授業ではなく、『心の教育』のための授業だったわけです。

 教材は、章句の英訳も盛り込まれたオリジナルテキストの『論語100選』。授業内容は担当教員の裁量に任されており、「言葉の意味や文法の指導に重きを置く」「章句の内容を深く掘り下げる」など、担当教員によって内容はさまざま。しかし、現代に生きる十代が、果たして漢語で書かれた古代中国の書物に興味を抱くのでしょうか。

「もしかしたら生徒たちは授業中、教員の話を聞いているだけかもしれませんが、そのときに聞いた話が記憶に残り、人生の役に立てばいいと私は考えています」(平田先生)

 百聞は一見にしかず。宮下先生(国語科)が担当する高1の論語授業を参観してみることにしましょう。

ペアワーク&グループワークも導入!
討論と笑いが満載の元気な授業

 事前に配布されたプリントを見て、この日に学ぶのが「子曰、『不患人之不己知。患不知人也』」という章句であることがわかりました。これは宮下先生お手製のプリントです。

「ハイ、黄色で書いたところは助詞ですから――、ここは歴史的仮名遣いなので――」

 教室に足を踏み入れると、その章句の書き下し文が板書されており、宮下先生がフレンドリーな口調で文法の解説を行っているところでした。生徒たちは静粛な態度でそれを聞いていましたが、解説が終わり、「では、いつものように近くの人とペアになって暗誦を」と先生が指示を出すと、急に教室内がザワつきます。生徒たちが隣や前後のクラスメートと暗誦のトレーニングを始めたのです。数分後、先生の指名に応じた3名の生徒が起立し、トレーニングの成果を発表。3名とも見事に暗誦を成し遂げ、先生とクラス全員から拍手をもらいました。

「続いて、今日のプリントに移ります。章句の前半部『不患人之不己知』は『人が自分を認めてくれないことを気にかけるな』という意味ですが、皆さんは他人に自分の努力や行動を見てほしいと思ったことはありますか? 考えてみてください。思ったことがないという人は、もはや“聖人”ですよ(笑)」

 先生は生徒たちにこのような指示を出し、生徒たちが考えやすいように自らの興味深い経験談を披露しました。そしてしばらくすると、「では、グループになって話し合い、それぞれの意見を共有しましょう」という指示を発しました。すると生徒たちが机を移動させ、数名ずつのグループを形成。その後、すぐにグループ内で討論がスタート。教室内は生徒たちの話し合う声で満たされました。

 これはグループワークで、暗誦の際はペアワーク。宮下先生は古代中国の言葉を学ぶ授業に、現代の新たな教育手法であるアクティブラーニングにカテゴライズされる手法を導入しているのです。

 しばらく討論が続いた後、グループの代表者が自身やグループのメンバーの体験談を発表。「学級委員と部活動を両立させた」「受験のときに12時間勉強した」……など、次々に出てくる体験談を先生は、「なるほど」とうなずきながら板書していきます。そして、ある生徒の「努力は他人に見せるものではない」という発言に対して宮下先生は、「これは名言ですね」と賛辞を笑顔とともに届けました。その後も先生と生徒間のキャッチボールは続き、活気あふれる論語授業は終了しました。

先生にインタビュー

学んだ章句はきっと将来
人生の岐路に立ったときに役立つはず 

宮下 先生(国語科) 宮下 先生(国語科)

この授業で生徒たちに伝えたいことは、どんなことでしょうか。

宮下先生古代中国の言葉をまとめた論語には、すごくステキな章句がたくさん入っています。それらを生徒たちにきちんと伝え、それぞれの意味の重要性を考えさせていきたい。難解な語句も多いですが、生徒たちの日常生活に落とし込むことで、理解しやすくしようと努力しています。もちろん語句や文法の解説もしっかり行っていますよ。

ペアワーク、グループワークを導入した時期と意図について聞かせてください。

宮下先生最初に担当したときから盛り込んでいます。意図は、各章句について生徒たちに深く、また多角的に考えてほしいからです。

論語授業における生徒たちの反応はいかがでしょうか?

宮下先生非常に前向きに取り組んでくれています。生徒たちの反応を見ても、感情や欲といった人間の本質は何千年経っても変わらないということを実感します。

生徒たちにメッセージをお願いします。

宮下先生授業を受けた段階では内容を完全に理解できないかもしれませんが、触れた章句はぜひ覚えてほしい。その思いから私は暗誦に力を入れているのです。覚えていてくれれば、きっと将来、人生の岐路に立ったときに、その章句が生きる指針を与えてくれるはずですから。 

古代中国の言葉をまとめた論語には難解な語句も多いですが、宮下先生は理解しやすい工夫をして授業に臨みます。 古代中国の言葉をまとめた論語には難解な語句も多いですが、宮下先生は理解しやすい工夫をして授業に臨みます。
事前に配布されたプリントから、生徒たちは言葉の意味や章句の内容を理解していきます。 事前に配布されたプリントから、生徒たちは言葉の意味や章句の内容を理解していきます。
先生の解説のあとは、ペアになって暗唱のトレーニングを行います。 先生の解説のあとは、ペアになって暗唱のトレーニングを行います。
授業ではグループワークを積極的に導入。お互いの意見や考えを共有します。 授業ではグループワークを積極的に導入。お互いの意見や考えを共有します。
先生に指名された生徒がトレーニングの成果を披露。 先生に指名された生徒がトレーニングの成果を披露。

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