
(進学コース2年/生徒会副会長・ライフセービング部)

(体育コース2年/生徒会総務・マルチメディアサークル)

藤井くん一連のコロナ禍の中で、他校が文化祭を中止にするという話を多く聞くようになり、僕らは、「どうにかして文化祭を開催することはできないだろうか」との思いを募らせていました。そんなとき、生徒会主任の田中先生から「オンラインで文化祭を開催してみてはどうだろう」との提案があったからです。
田中先生実はコロナ禍による自粛期間中、本校でも文化祭を「開催するか」「中止にするか」の決断を迫られたときがありました。その際、私たち教員の頭をよぎったのが、昨年、台風の影響で『荏原祭(文化祭)』が2日間のうち1日しか開催できなかったことでした。そこで、オンライン文化祭の開催の有無を生徒会役員に投げかけてみたのです。すると生徒会はすぐに反応してくれ、ZoomやLINEを介したミーティングを積極的に開催してくれました。
池田くんオンラインミーティングはそれほど経験がなかったので、最初はとても緊張しましたが、慣れてくるにつれてどんどん意見交換ができるようになりました。僕は自宅から参加していました。
藤井くん生徒会では、常日頃から言いたいことはどんどん発信するような雰囲気づくりを心がけているので、そのあたりが功を奏したのではないかと思います。部活動で多忙な人も多いので、最初は「なるべく参加してください」という呼びかけで行っていましたが、とくにLINEを使ったミーティングでは徐々に参加者が増えて、田中先生にもその内容を随時報告することができるようになりました。
田中先生一昨年から本校では、生徒一人ひとりがiPadを活用しています。オンライン文化祭に関する連絡も、iPadにインストールしている『ロイロノート・スクール』というアプリをフル活用することで、極めてスムーズに行うことができました。とはいっても、生徒会役員にはとても大きな負担になったとは思いますが、オンラインミーティングの積極的な開催により、文化祭の継続という希望をつないでくれたことがうれしいですね。なおかつそれは、彼ら自身の成長につながることでもありますので、とても素晴らしいことだと思って高く評価しています。
藤井くん『希望・感謝・笑顔』です。
池田くん僕のクラスでは「笑顔」をテーマにしたモザイクアートを制作中です。一人ひとりが思い入れのある写真を持ち寄って、「SMILE UP」という文字を作るのです。学年ごと、全クラスがそれぞれ「笑顔」「感謝」「希望」の中から好きなテーマを選び、共同作業で行っています。各クラスの個性を表現したモザイクアートをぜひ、オンライン上で楽しんでください。日体大荏原で学ぶ生徒たちの雰囲気がよくわかると思います。
藤井くんモザイクアートもおススメですが、文化祭恒例のクラスTシャツやポスター発表もオンライン上で楽しむことができます。これまでの『荏原祭』の来場者は、どうしても周辺地域からの人たちに限られていましたが、地球上どこでもつながるオンラインなら話は別です。僕はいつも、全国各地から、いや世界各地から注目される日体大荏原になるといいなと思っているので、今回のオンライン文化祭の開催を機に、『荏原祭』の新たな歴史を刻みたいと思っています。
田中先生今まで続いてきた伝統の荏原祭(文化祭)を見直し、より良いものへと変える大きなチャンスになることを願っています。具体的には、単なるお祭り要素を盛り込んだ従来型の文化祭から、もっと文化的で、より高尚な内容に向かうよう進めていけたらと考えています。今はコロナの影響下で時間的な制限を受けることも多いですが、学校行事全体の在り方についても強いインパクトを与えるような、記念すべきオンライン文化祭になることを期待しています。
藤井くん2020年10月2日(金)から10月31日(土)までの約1カ月が開催期間です。スマホやPCを使って、見たい時間に好きなだけ楽しんでください。
田中先生オンライン文化祭の開催期間中は、本校のHP上の「特設サイト」でいつでもご覧いただくことができます。さらに、開催期間が過ぎても、今度は「バックナンバー」として長期間、掲載する予定ですので、高校受験を考え始めた中学生や保護者の皆さんにも、時間を気にすることなくじっくりとオンラインでの文化祭を楽しんでもらうことができます。高校選びの参考として大いに活用していただけるとうれしいです。
池田くんオンラインの文化祭なら、実際に学校に足を運ばなくても、その学校の魅力が手に取るようにわかります。「気になる学校の文化祭に行こうと思ってたのに行けなかった」ということも少なくなると思っています。
藤井くんモザイクアートやクラスTシャツのほかにも、「世界遺産検定」という選抜授業の取り組みを紹介するコーナーもあります。僕らが世界遺産について調べたことを新聞にして公開するのです。こちらにも全力を注いでいます。
池田くん新聞はとても大がかりなもので見応えも十分です。それと、“調べる”ということで言うと、ぼくらは今回、世界中の人々が関心を寄せるSDGs(持続可能な開発目標)についても調べ、それぞれが思い思いの活動に取り組んだ結果も、オンライン文化祭で発表します。ちなみに、世界中で困っているプラスチックゴミ問題に興味があったので、ペットボトルの「エコキャップ運動」に取り組んでいます。ペットボトルのキャップというほんの小さなもの一つの取り扱いで、人を助けられるということがわかってとても良かったです。
藤井くん僕もSDGsの中から環境問題に注目しました。私はライフセービング部に入っていて、普段からビーチに落ちているゴミ拾いをしています。ゴミが落ちていないきれいなビーチにすれば、海洋生物も守れますし、海に来る人たちのケガ防止にもつながります。そんな活動の詳細もオンライン文化祭で発表する予定ですので、ぜひご期待ください。
田中先生そうですね。2人が今、いろいろな話をしてくれたとおり、生徒会だけではなく、生徒一人ひとりが歴史に残る新しい文化祭にしようと悩みながらもがんばっているところです。ただ欲を言えば、オンライン文化祭だけで本校の雰囲気をつかむのではなく、最終的には実際に足を運び、学校の雰囲気を肌で感じ、躍動感のある匂いをかぎながら、五感を使って日体大荏原を評価してほしいと思っています。
藤井くん・池田くん僕たちからも「よろしくお願いします!」。
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