体幹トレーニングに加え、足上げなどでしっかりとした軸をつくることも演技をするうえで必要不可欠な要素です。
テクニックを磨くこと、そしてチーム力を上げることが大会で成績を残す絶対条件です。
チアダンスの大切な基礎のひとつ、アームモーション。力強さとメリハリ、キープ力、そして一体感がポイントです。
チアダンス部『CLOVER』の練習は週5~6日、平日の練習時間は15:45~19:00。大会だけでなく学校行事や地域イベントにも参加しています。
「やっていて良かったと思うのは、大会で結果を出せたときや地域のイベントなどで『良かったよ!』と褒めていただけるときです」(尾島さん)
「全員が同じ気持ちで踊らなければ、見ている人には伝わりません。日々の学校生活と練習は、そのためでもあるのです」(佐藤泰子先生)
2019年の全国高等学校ダンスドリル選手権で3位入賞を果たすなど、全国レベルの実力を誇るチアダンス部。人気クラブの一つである同部の目標は、「各大会での入賞」ですが、「本当に大事にしているのは、普段の学校生活とコミュニケーション能力を育てること」と顧問の佐藤泰子先生は言います。
「周りの方々に応援してもらえるような部活動をめざしています。そのためには学習態度はもちろん、あいさつをきちんとすることや、クラスや学校行事の手伝いを自主的に行うことを重要視しています。学外においても、『制服を着てチアダンス部のリュックを背負っているということは、大東一高の看板を背負っているのと同じ』ということを生徒たちに伝えています」
チアダンス部の活動は週5~6日。体操や柔軟などのウォーミングアップから始まり、チアダンスの根幹となるアームモーションや、バレエの基礎でもあるターン、足上げ、体幹トレーニングなどの基礎練習を大事にしています。
「チアダンスは採点競技です。演技が緩いと減点の対象となるので、例えばアームモーションなら、姿勢をしっかりとキープしてメリハリのある動きを一糸乱れず同じ形に見えるように練習をする。そのために必要な基礎練習を行っています」
部員は現在36名。メンバーの中にはチアダンスをはじめバレエ、ジャズダンス、ヒップホップなどの経験者に加え初心者もいるため、練習は全体のバランスを見ながらメニューを構成しています。
「普段から、経験者と初心者に差のある1年生には『競技レベルで上下関係が生じないように取り組まなければならない』という話をしてはいます。1年生同士でもお互いに、『こうするんだよ』と教え合うことをしています。
チアダンスはチーム競技なので、部活内でお互いの演技を見てどう思ったか、どう感じたかを話し合い、助け合いによって高め合うことがとても大事です。そして、自分の意見をしっかりと言えるようになることも、演技で表現することにつながっていきます。今、部員たちは切磋琢磨しながらレベルアップしていこうという意識は高いですよ」
幼稚園の頃からチアダンスを続けています。部活動体験に参加したときの雰囲気がとても良かったので、大東一高に進学しました。実際に入部してみると、先輩方は先生に頼ることなく、キビキビと動いて自立している印象を受けました。今、私たちは「全国1位」を目標にCLOVER(チーム名)らしい力強さをもっと磨けるようにがんばって練習しています。そのためにも一人ひとりと私自身が意思疎通をはかって、みんなとしっかり向き合い、話しやすい環境作りを心がけています。
キャプテンの鴨下くんは中学時代までサッカー部に所属。ほかの部員も“競技転校組”が多いのだとか。
投球練習、トスバッティングは各自でテーマを決め、ときにYouTubeなども参考にしながら取り組んでいます。
部員は17名(高3も含めると25名)、マネージャー5名。練習は週4日(日曜日は不定期で練習)。
練習は常に誰かと一緒に取り組みます。コミュニケーションが取れるのも自主練習のいいところ。
練習にはOB(捕手役)も参加して現役部員たちをサポート。OBとの仲も良くOBチームとの試合も行われます。
「部活動は教育の一環でもあります。勝敗だけではなく、仲間との関係性を大切にしてほしいと思っています」(大須賀先生)
インターハイ出場2回を誇る男子ソフトボール部。2019年は東京都秋季新人戦を制し、春の全国選抜大会出場権を獲得(新型コロナウイルスのため大会は中止)した強豪ですが、練習は和気あいあいとした雰囲気のなか行われ、いわゆる体育会系の厳しい練習風景とは違います。
「入部する前の生徒たちに必ず言うことは、『真面目に練習すること』と『チームの和を大切にすること』です。この2つがあれば上達します。だからこそ楽しみながら、仲良く活動する。“勝ち”はその先にあると思っています」(顧問の大須賀渉先生/国語科)
週4日行われる活動は通常、荒川河川敷と同校のグラウンドで行われていますが、取材で訪れた日のような雨天の場合はピロティを使用します。練習メニューは基本であるキャッチボールをていねいに行い、グラウンドを使用する場合はボール回し、ノック、レギュラーバッティング、さらには紅白戦を行うこともあります(練習にはOBがサポート役として参加することも多く、ときには現役チームとOBチームで試合を組むこともある)。
雨天の場合はピッチング、トスバッティング、素振りといったメニューとなりますが、大須賀先生によると、「生徒とコミュニケーションをとりながら練習メニューの大枠を決め、あとは好きなように各自で足りないところを自主練習というスタイルでやっています」とのこと。
もうひとつ、大須賀先生が指導する上で大切にしているのが「チームのためにどうすればいいのか、その役割を各自で見つけ出す」ことだといいます。
「試合に出られるのは9~10人。ただ、コーチャーであったりベンチワークであったり、声出しや応援も大事な役割です。そういうところでがんばれるかどうかです。『真面目に取り組むこと』と『チームの和を大切にすること』と話し
ましたが、部活動を通じて私が選手につけてもらいたい力は、成長する実感と仲間と一緒にがんばってきたという経験です。その2つが大人になったときの支えになると思うのです」
明るく、ほがらかなチームカラーは、そうした指導方針のもとにつくられているのです。
一番大切にしていることは、みんなで楽しく、ていねいに練習していくことです。そうした雰囲気をつくるためにも、周りを気遣いながら積極的に話しかけることを心がけています。部員たちはみんな仲が良いので最高に楽しいです。この仲間とずっと一緒にがんばりたいと思っています。
最初は試合に出られなくて悔しい思いをしたのですが、一生懸命練習してそれを乗り越えたことで、精神面が鍛えられました。辛いときもあると思いますが、それを仲間と一緒に乗り越えることができれば、充実した3年間になると思います!
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