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実体験を通して議論を重ね
思索を深める「哲学ゼミ」

アイヌ民族について学ぶ「哲学ゼミ」
東洋大学京北高等学校

〒112-8607
東京都文京区白山2-36-5

TEL:03-3816-6211

学校情報 学校HP

"より良く生きる"ために
事前学習を積んだ上で現地へ

 井上円了博士は「諸学の基礎は哲学にあり」の精神を基として、東洋大学京北高等学校の前身となる京北尋常中学を創設しました。この精神を受け継ぎ、東洋大学京北では「より良く生きる」をテーマに哲学教育を行っています。多様な経験と自由な思索を通して、自己の人生観や価値観を陶冶することが目的です。その哲学教育の一つに「哲学ゼミ」があります。実体験から生まれる意見と自由な発想で1年間をかけて思索を深める少人数制の講座です。

 東日本大震災の被災地となった岩手県大槌町を訪れたり、沖縄県の各地を巡って沖縄戦と基地問題を考えたり、乳幼児遺棄問題について学習を重ねた上で熊本にある慈恵病院の「赤ちゃんポスト」を見学したり……。これまで「哲学ゼミ」は、毎年テーマを変えて土曜日と夏休みに開講されてきました。

 2018年は、「人と自然の共生」をテーマに学習。佐渡で自炊しながら棚田を観察したり、漁師の方の仕事を体験したり、地元の高校生と交流したりしました。

 そして2019年に5回目を迎えた「哲学ゼミ」では、アイヌの人々について学んでいます。前期にはアイヌを取り上げたテレビ番組などを見て事前学習を積み上げていきました。そして、夏休みに北海道札幌市と平取町を訪問。3泊4日の合宿を実施したのです。

アイヌの歴史や文化を
知るために北海道で合宿

哲学教育推進部/松山 賢治郎 先生 哲学教育推進部/松山 賢治郎 先生

 合宿1日目にはアイヌの血を引く北海道大学の研究員の方とディスカッションをしたり、樺太アイヌの末裔の方からアイヌ文化などについてのお話をうかがいました。

 2日目は北海道大学博物館や北海道博物館などを見学。続いて、札幌大学の本田優子教授の講義を受講した後、教授が主宰する和人(本土出身の日本人)とアイヌとの交流クラブ「札幌大学ウレパクラブ」に参加し、一緒にアイヌの踊りを体験しました。

 3日目は平取町二風谷アイヌ博物館を見学。学芸員の方からアイヌの生活について話を聞き、お昼にはアイヌ料理を味わいました。午後は、アイヌの人たちが生活していた森の中で自然体験。なお、合宿中の夜はその日学んだことについて意見を交わす「哲学対話」を行いました。受講生の指導にあたる哲学教育推進部の松山賢治郎先生は、今年の「哲学ゼミ」の目的を次のように話します。

「アイヌについて知ることで、日本人とは何か、民族とは何かを考えていきます。そして、自分が今まで知らないことを経験することで、いかに生きるべきかを考えます。来年の『哲学ゼミ』では、「日本の国境について」をテーマに長崎県の対馬を訪れる予定です」

アイヌの人々の美しい文化を知りました

今年の「哲学ゼミ」を受講している5人に話を聞きました

Kさん(高1) Kさん(高1)

「札幌大学の本田先生がラジオでアイヌ文化について語っているのをゼミ学習で聞き、ますます興味がわきました。北海道に行って実際に本田先生からお話を聞き、アイヌの人たちも私たち和人も同じ日本人なのだという思いが強くなりました。
 アイヌの人たちは山や湖、動植物といった自然だけでなく、生活の道具にも『カムイ』という神様が宿ると考えているそうです。そのため、本田先生は『自然も大切ですが、物も大切にしないといけません』とおっしゃっていました。これは和人にも通じる考え方です。また、アイヌの人たちへの差別の一方で、やさしくしていた和人も大勢いた事実を知ることもできました」

Kくん(高1) Kくん(高1)

「差別を受けてきたアイヌの人たちの話を聞いたり、アイヌの人たちが使っていた道具を見たり……。北海道では、アイヌの歴史や文化を肌で感じることができました。なかでも印象深かったのは、万物に霊魂を宿ると考えるアニミズムです。
 この考え方に従い、アイヌの人たちには神様の化身であるヒグマを小さな頃から育て、成長したら食べるために殺し、天国へと送り返すイヨマンテという伝統儀式があります。自然と対等に、そして真剣に向き合ってきたアイヌの人たちの姿を初めて知って感銘を受けました」

Mさん(高1) Mさん(高1)

「私は東洋大学京北中学校から進学した一貫生です。中学校には『哲学』の授業があり、そのなかでほかの人との対話を通して思索を深める『哲学対話』を行います。私が今年の『哲学ゼミ』を受講したのは、『哲学』の授業がとても楽しく、しかも、歴史が好きでアイヌのことも勉強していたからです。
 合宿に行く前、アイヌの人たちは差別された民族という印象がありました。そのため先生から『アイヌはただのかわいそうな民族ではない』と言われていても、十分に納得することができなかったのです。でも、北海道に行って実際にアイヌの血を引く人たちと語り合い、その歴史や文化を目にすることで、素晴らしい文化を持った気高い人々であることがわかりました」

観光の仕事に就くために
日本の文化を知りたくて参加

Kさん(高2) Kさん(高2)

「中学生の頃にアイヌや琉球の人たちの存在を知りました。珍しい民族衣装を身につけた人たちの写真を見て関心を持ち、自分でその文化について調べたこともあります。そこで、もっとアイヌの人たちについて知りたいと思い、この『哲学ゼミ』に参加しました。
 学んでいて気づいたのは、私も含めて多くの人たちには、意識していなくても差別する心があるのではないかということです。差別をどうすればなくしていけるのかを考えることが、私たちの課題であると思いました」

Mさん(高2) Mさん(高2)

「私の将来の夢は観光業界で働くことです。そのため、東洋大学の国際観光学部に進学したくてこの学校に入学しました。『哲学ゼミ』を受講したのは、観光の仕事に就くために日本の文化を知りたかったこと、また、中学でアイヌの伝統文化を体験する授業を受けて、もっと深く知りたいと思ったからです。
 ゼミの学習会で、『アイヌモシリに生きる』というテレビ番組を見て衝撃を受けました。アイヌの男性が子どもの頃に和人の子と遊んでいたとき、和人の子が大ケガをしたそうです。アイヌの子から輸血をしたのですが、和人の子の両親は『うちの息子の身体にアイヌの血が入った』と大騒ぎしたといいます。アイヌの男性は泣きながらこの話を語っていました。私は日本にこうした差別があったこと、また、自分には知らないことがまだまだたくさんあることを知って驚きました」

 5人は1年間かけて学んだ成果を、3月に東洋大学井上円了ホールで開催される「哲学の日」で発表します。

チセというアイヌの伝統民家では、鹿汁などアイヌ料理を味わいました。 チセというアイヌの伝統民家では、鹿汁などアイヌ料理を味わいました。
平取町立二風谷アイヌ博物館で、学芸員の方からアイヌの人々の生活についての説明を受ける生徒たち。 平取町立二風谷アイヌ博物館で、学芸員の方からアイヌの人々の生活についての説明を受ける生徒たち。
アイヌの踊りも体験。 アイヌの踊りも体験。
「哲学対話」で意見を分かち合う生徒たち。他者との対話が、気づきや成長を与えてくれます。 「哲学対話」で意見を分かち合う生徒たち。他者との対話が、気づきや成長を与えてくれます。
アイヌの人々が生活していた森の中に分け入り、沢登りをしたり、沢を渡ったりする体験もしました。 アイヌの人々が生活していた森の中に分け入り、沢登りをしたり、沢を渡ったりする体験もしました。
雄大な自然の中で、アイヌの人々がどのような暮らしをしてきたか、肌で感じることができました。 雄大な自然の中で、アイヌの人々がどのような暮らしをしてきたか、肌で感じることができました。

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