新時代に向け、大東文化大学第一に新しい3つの要素が誕生します。一つは「進学クラス」の理系コース、もう一つはICT教育の拠点、そして新制服です。
同校には進路目標に応じて「進学」「選抜」「選抜特進」の3クラスがあります。
「進学」は勉強と部活動を両立して充実した学校生活を送りながら、併設の大東文化大学をはじめとする大学に推薦入試で進学したいというニーズに応えるクラス。「選抜」はMARCHレベルの大学を、「選抜特進」は国公立や難関私立大学をめざす生徒のためのクラスです。
「『選抜クラス』と『選抜特進クラス』は、それぞれ2年次に文系コースと理系コースに分かれますが、『進学クラス』には文系コースしかありませんでした。本校は大東文化大学の付属校なので、入学する生徒も文系をめざす生徒が多い傾向にあります。これまで、大東文化大学への進学を視野に入れた生徒は『進学クラス』を、理系をめざす生徒は『選抜クラス』や『特進選抜クラス』を選んでいました。しかし、最近では『進学クラス』で理系に行きたいというニーズも高まってきています。
本校には大学の指定校推薦枠が多く、その中には理工系学部も多数あります。『選抜クラス』や『特進選抜クラス』の生徒はMARCH以上の大学を第一志望にするため、こうした中堅大学の指定校はあまり志望しません。そこで『進学クラス』の中で、指定校推薦などで理工系学部に進むことを希望する生徒に対し、高校でしっかりとした理系の勉強をさせてから大学の理工系学部に送り出したいというのが教員全員の願いだったのです。そのため、2018年度の春に入学した生徒から『進学クラス』に理系のコース制も導入することになりました。実際に稼働するのは現在の1年生が2年生になる2019年春からです」(教頭/池田祐輔先生)
「進学クラス」に理系コースを導入するのには、もう一つ大きな理由があると池田先生は話します。2018年4月に大東文化大学のスポーツ・健康科学部に新しく看護学科が開設されたのです。
「看護志望の生徒は生物か化学で受験するため『選抜クラス』の理系コースで学んでいました。その一方で『進学クラス』の文系コースに在籍したまま、3年次に選択科目で生物を履修して看護系に進む生徒もいました。しかし、看護系の大学に進んでからのことを考えると、これでは十分とは言えません。そこで『進学クラス』に理系コースをつくり、生徒に十分な知識をつけて看護系に送り出そうと考えたのです。また、大東文化大学のスポーツ・健康科学部には、スポーツ科学科や健康科学科があります。こうした学科に推薦入試で進む生徒にも、理系の科目を高校時代に学んでもらい、大学で有意義に学問に励んでほしいという願いもあります。さらに、経済学部などに進む生徒に対して、大学での学びに必要となる数学をしっかり学んでもらうことも狙いの一つです」(池田先生)