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私立高校 進学なび

2017

「学び」を楽しむアクティブ・ラーニング
花咲徳栄高等学校

全学年、全教科にアクティブ・ラーニングを導入
大学入試制度改革対応の“真の学力”を育成

今年度の国公立大学合格者が前年の2倍以上に増加

 今春の大学合格実績には特筆すべき点があります。例年、20名前後だった国公立大学合格者数が、40名へと倍増したのです。

 この大躍進を受け、同校は「来年は50名」という目標を設定。しかし、学内には「それでは志が低すぎる」という声も上がっています。

「記述・論述の割合が高い国公立大学の入試において大幅に実績が伸ばせたという点がポイントです。ようやく本校が実践する『アクティブ・ラーニング(=能動的な学び。以下AL)』の成果が目に見える形で表れ始めました」
(AL推進委員長・国語科・大塚晃史先生)

 2020年の大学入試制度改革にも大きな影響を与える新たな学びの形態、AL。同校がこれを全教科に導入したのは2013年のことでした。同じくAL推進委員を務める菅井優美先生(英語科)が、導入時からのプロセスを解説します。

「外部からALの専門家を招き、本校の全教員がその講習を受けるところからスタートしました。その後、教員個々が外部の研究会に参加、校内で研修会を開く、教員同士が授業を見せ合うといった取り組みを行い、内容を煮詰め、少しずつ授業に盛り込んでいったのです」

 ALにはグループ学習、ペアワーク、個人研究、教え合い・学び合いなどさまざまな形態があり、どれが相応しいかは教科ごと、教員個々で違っています。そのため各教員が独自に検討を行い、「担当教科や自身に最も合ったものを取り入れる」という方針のもと、ALを授業で実践していったのです。

国語は授業時にグループ学習を展開
英語はAL的手法を導入

 大塚先生と菅井先生が授業に導入したALを具体的に紹介しましょう。大塚先生の国語の授業では、グループ学習を取り入れました。

「従来の授業では結論まで直線的に突き進んでいたのですが、それをグループごとに『なぜ、その結論に行き着いたか』などを検討させるスタイルにしました。このシステムなら自分だけでなくほかの生徒の意見も考慮する必要があるので、思考の幅が広がっていくと考えたのです」

 例えば古文で、自分が「変わる」と訳した言葉をほかの生徒は「移ろう」と表現したとします。すると「移ろう? その表現、かっこいいね」となり、語彙力や表現力も高まっていくのです。

 こうした検討が続く間、大塚先生は生徒たちの話し合いに耳を傾け、必要と思われるアドバイスをします。また、話し合いが見当違いの方向に進んでいると感じた場合は、黒板の前に立って改めて解説することも。そして検討の結果、たどり着いた内容はクラス全員の前でプレゼンテーションするという流れで授業を進行させます。

「グループワークは適宜取り入れていますが、英語ではこの形態で授業を展開するのは難しい場合があります。そこで私は独自のAL的手法を導入しました」(菅井先生)

 まずは通常の教科書のほかにレベル別のオリジナルテキストを作成し、学力に応じて生徒個々にテキストを配付。「友達と話し合いながら学習してもOK」というルールを設定し、課題を出すというシステムにしたのです。

「複雑で大量の文法知識を理解するのに多くの時間がかかるのが英語で、文法への対応は従来の一斉授業が効率的だと考えています。でも、その授業をスムーズに進行させるには、事前にある程度の土台が築かれている必要があります。そこで、その土台形成の段階にAL的手法を取り入れてみたのです」(菅井先生)

 これはALにおける学習者同士の「教え合い・学び合い」に分類される取り組みです。そして、その結果、休み時間や放課後に友達同士で英語の課題に取り組む光景がごく自然に見られるようになったと言います。

菅井優美先生(英語科)

大塚晃史先生(国語科)

ALを実践する上で必要不可欠な自学・自習体制を構築する

 ALを導入する際、不安に思うことがありました。それは基礎学力を養成するための時間が減少してしまうことです。つまり、ALを実践するには基礎学力を培うための自学・自習体制と学習意欲が必要不可欠になるのです。菅井先生の場合、課題に取り組む段階でALを導入して好結果を得ているので、この問題はクリアされています。

「生徒一人ひとりにオリジナルテキストを配付することで、『先生は自分を見てくれている』という印象を与えているのかもしれませんね」(菅井先生)

 では、大塚先生の場合はどうなのでしょうか?

「私の場合、自学・自習に取り組みやすいように基本的な知識をまとめ、空欄補充形式のオリジナルプリントを作成して事前に配付しています。『これさえやっておけば授業で行われるグループ学習に参加できる』という内容のプリントです。生徒にとって怖いことは、“自分だけがついて行けない”ことなので、みんなきちんとこなしています」

 教育手法の工夫だけでなく、生徒の心理をも読んだ上での授業展開。こうした取り組みにより、生徒たちは今後も“真の学力”を伸ばし続けていくはずです。

国語の授業と数学の授業。グループ学習により「教え合い・学び合い」の姿勢が自ずと身についていきます。

英語の授業は教科書とオリジナルテキストの併用、さらにAL的手法を導入して展開されます。

(この記事は2017年11月に掲載しました。)

花咲徳栄高等学校  

〒347-8502 埼玉県加須市花崎519
TEL:0480-65-7181

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