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私立高校 進学なび

2017

私学トップインタビュー
東京成徳大学高等学校

自分を深める学習、文部両道、DDR、CTP
斬新な取り組みで真のグローバル人材を育てる

野中 修也 副校長

1957年生まれ、福島県出身。筑波大学体育専門学群卒業後、同大大学院に進学、修士課程修了。専門は体育社会学。大学院卒業後の1982年、同校に奉職。体育科教員として活動しつつ陸上競技部の顧問も担当。また生活・生徒指導にも携わる。教頭補佐、教頭を務め2013年より現職。

目標は“他者の痛みがわかる”強靱さ
柔軟性を有する国際人の育成

 2015年に学園全体の指針「東京成徳ビジョン100」が策定されて以降、現在までその内容に基づくさまざまな教育改革を推進してきました。この指針において大きなテーマとなっているのがグローバル人材の育成です。しかし、それは「東京成徳の精神」を有する人材でなければならないと考えます。では、東京成徳の精神とは何か――。本校はこれを“他者の痛みがわかる、思いやり豊かな人間性”と定義しています。さらに、グローバル人材の実像をより明確化する必要があります。本校が考えるグローバル人材とは、単に国際舞台で活躍する人というだけでなく、国際社会に貢献できる人材、広い視野で物事を考察し、解決できる人間のことです。

 高校3年間の教育は多様な要素で構成されていますが、第一義は人間教育です。これを中心的支柱に据えないと他の教育は土台の弱い建築物のような、もろい存在となってしまいます。そのため本校は人間教育に力を入れていますが、“他者の痛みがわかる”だけでは十分とは言えません。とくにしれつな競争にさらされる国際社会に貢献するとなると、思いやりややさしさのみならず、少々の挫折やストレスではへこたれない強靭さ、柔軟性が求められます。

 こうしたことを踏まえ、「自分を深める学習」と「文“部”両道」の二本柱により人間教育を実践しています。前者は「自分とは? 生きるとは?」といった哲学的テーマを、親しみやすい題材をもとに自身で考察し、文章化して発表するという特別授業です。こうした作業の繰り返しにより生徒たちの心を開き、広がりと深みのある視野と思考力を育成し、その過程で“他者の痛みがわかる”感性、人間性を培うというのがこの授業の目的です。

 一方、後者は「課外活動」を奨励することを意味するフレーズです。大学受験を控えて勉学に忙しい高校生ですが、課外活動にも全力で打ち込んでほしい。二つを両立させるなか、多くの困難に直面するでしょうが、それらを克服する過程で強靱さ、柔軟性が培われると考えています。

グローバル人材育成のために導入した新たな取り組み

 本校がグローバル人材を育成するために現在実践している取り組みを具体的に紹介します。まず国際社会で必要不可欠となる「コミュニケーション・ツールとしての英語」の能力を高める努力です。この分野に関しては近年、DDR(ディスカッション・アンド・ディスカバリー・ルーム)を開設したことが挙げられます。これは5名いるネイティブ教員が常駐する英会話教育の拠点です。通常の英会話授業はもちろん、昼休みや放課後も自由に訪問していいというルールで、最近は英語に興味がある生徒たちがひんぱんにここを訪れ、ネイティブ教員たちと楽しそうに会話する姿が見受けられるようになりました。また、現在模索中ですが、今後は民間の英語検定試験への取り組みも強化していく予定です。大学入試において、こうした検定試験の結果を判定基準に取り入れるという動きが顕在化してきましたから。

 そして新たに高校での教育や大学入試においてクローズアップされている「思考力」「判断力」「表現力」についてです。これらは国際貢献できるグローバル人材には必須の能力でもあり、本校はCTP(クリティカル・シンキング・プログラム)という取り組みにより、この3つの力を培う努力をしています。クリティカル・シンキングとは、物事を考える際、既存の知識や理解を盲信するのでなく、「多角的な視点から検証し、柔軟な姿勢で自ら考える」という思考法です。これを培うための特別授業がCTPなのです。学ぶ内容がかなり難解なこともあり、現在は学力最上位の1クラスのみ実施していますが、今後は様子を見ながら順次、規模を拡大していきたいと考えています。

 さらに、昨年より新たな企画『リーダーズ・キャンプ』もスタートさせました。これは各部活動の部長や副部長、生徒会役員など、それぞれの組織でまとめ役を担当している生徒を対象に奄美大島で2泊3日のキャンプを実施します。共同生活を送るなかで真のリーダーシップを育成するという取り組みです。今後の社会においてグローバルに活躍するか否かに関係なく、リーダーとしての資質は非常に重要な財産となるでしょう。

 これまで述べてきたように、本校は新たな教育スタイル「アクティブ・ラーニング」的な取り組みをふんだんに取り入れています。ただ、そうした取り組みを多く盛り込むと基礎学力を培う時間が減少してしまう恐れがあります。ですから、それを解決するため2016年に導入したのが「45分×7時間授業」です。この新制度により、基礎学力を定着するための豊富な学習時間も確保できました。斬新で有効な教育であったとしても、土台が堅牢でなければ能力はスムーズに伸びていきません。こうした事実にも目を向けた教育を実践していきます。

基礎学力の土台が堅牢でなければ能力は伸びない
そのためにも「文“部”両道」は大事なのです

︎第96回全国高校野球選手権大会「東東京大会」で全校あげて応援。こうした課外活動が多いのも同校の特色です。

(この記事は2017年11月に掲載しました。)

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