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私立高校 進学なび

2016

高大連携教育への取り組み
獨協埼玉高等学校

自分の「問い」を徹底追求して卒業論文を完成させる「獨協コース」

生徒が演じる古代ギリシア悲劇。迫力ある演技に夢中になり、涙を流す観客も多いそうです。

生徒が演じる古代ギリシア悲劇。迫力ある演技に夢中になり、涙を流す観客も多いそうです。

獨協大学への進学を前提にした高大連携カリキュラム

 同校の「獨協コース」では、併設の獨協大学への進学を前提にした高大連携カリキュラムのもと、教養教育を行っています。同コースの特色は、同大の外国語学部(ドイツ語学科・フランス語学科)、国際教養学部、経済学部のいずれかに、入試を実施しない代わりに卒業論文の執筆によって進学できることです。そのハードルは高く、論文の文字数は平均して2万字あると言います。獨協コース運営委員長の田口淳先生は解説します。

「生徒の希望によって高3から5コースに分かれます。コースを決めるのは高2の2学期です。『獨協コース』を選んだ生徒は、ここから卒業論文の準備に入るのです。
 まず、テーマを探します。ここで考えなければならないのは、卒業論文を通して社会にどう貢献できるかです。そのために多くの文献を読み込み、調査・取材を重ねていきます。
 今まで答えを与えられてきた生徒がほとんどだと思います。自分ならではの『問い』を持つ経験が少ないわけです。卒業論文では疑問を見つけ出し、根気強く、そして深く掘り下げていきます。そうやって問題意識を持つことが、社会とつながる大きなきっかけになることを知っていくのです」

 

数多くの文献を読み込み獨協大学に課題を提出

 卒論のテーマについては、高3の1学期から獨協大学の教員に個別指導を受けます。生徒が獨協大学へ行くこともあれば、獨協大学の教員が同校を訪れることもあります。そして同校で大学の教員やほかの生徒、保護者の前でテーマに基づいたプレゼンテーションを行います。

「プレゼンテーションは年に5回実施します。生徒たちはお互いのテーマを知ることで触発され、世界を広げていきます。ほかの生徒が一生懸命にテーマを追求する姿を目の当たりにして切磋琢磨していくのです」

 2学期になると獨協大学の教員へ向けて中間発表を行い、12月には全員が卒業論文の仮提出を行い、より踏み込んだ指導を大学より受けます。

 1月に最終提出発表会があり、「優秀論文」が選ばれて卒業式で表彰します。完成したテーマはさまざまで、高校生が書いたとは思えないハイレベルなものが多数あります。

「自分の『問い』を手放さずに最後まで追い求めていくことが、人生にとっていかに大切かを生徒たちは卒業論文の執筆を通して気づきます。この体験や達成感は大学で学ぶうえでも、社会に貢献するうえでも大きな財産になるのです」

「獨協コース」の生徒は卒業論文のほかに、「読書ノート」と呼ばれる課題に取り組みます。志望する学部・学科が指定するリストの中から文献を30冊選び、読んだ証として内容をノートにまとめていくのです。生徒は卒業論文執筆のための読書に加えて、数多くの学術書に触れることになります。

「生徒たちは本を読んだり、考えたりすることの喜び、手応えなどを実感していきます。こうした毎日を過ごすことで学ぶことの素晴らしさを知り、表情を輝かせて卒業していくのです」

古代ギリシア悲劇を全員で上演

「獨協コース」の生徒は、9月の文化祭で古代ギリシア悲劇を上演します。卒業論文執筆のための心と体づくりが狙いの取り組みです。

「古代ギリシア悲劇は『問い』から始まり、『答え』に至ります。悲劇ですから答えは理不尽なものばかりです。その上、解決しても新たな問題が生まれてきます。

 社会と向き合うことも同じだと思うのです。問題が解決しても、次に新たな問題が見つかります。その繰り返しです。ギリシア悲劇の上演を通してこのことを学び、諦めずに『問い』を追求してほしいと考えています」

 一昨年はエウリピデス作の『アウリスのイピゲネイア』、昨年はソフォクレス作の『エレクトラ』でした。今年はソフォクレス作の『オイディプス王』を上演します。どれも2400年以上前に書かれた悲劇です。台本が完成して配役も決まり、生徒たちは練習に励んでいます。

「『獨協コース』の卒業生は、ほかの高校生とは一線を画す経験を積み重ねています。そのため、獨協大学ではほかの学生たちに多くの刺激を与える存在になっているようです。また、レポートや論文を書く技術を確実に身につけているので、ゼミなどでリーダーシップを発揮しているようです」

「獨協コース」がめざすのは、時代を越えて通用する学びなのです。

獨協コースの生徒たちは自分の書いた卒業論文を堂々とプレゼンテーションします。

獨協コースの生徒たちは自分の書いた卒業論文を堂々とプレゼンテーションします。

膨大な文献の中から、自分の「問い」に必要なものを抽出して卒論執筆に役立てていきます。

膨大な文献の中から、自分の「問い」に必要なものを抽出して卒論執筆に役立てていきます。

(この記事は2016年11月に掲載しました。)

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