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私立高校 進学なび

2015 No.2

世界を意識する生徒を育てる
啓明学園高等学校

教育目標は「世界を心に入れた人」の育成
世界を学び、体験し、世界のために行動する

高3の選択授業「国際理解」では、オーストラリアの高校生たちとスカイプを介した会議を行った。

高3の選択授業「国際理解」では、オーストラリアの高校生たちとスカイプを介した会議を行った。

「SGHアソシエイト校」指定により
さらに活性化した教育プログラム

 2014年度、同校は文部科学省が展開する「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」のアソシエイト校に指定されました。SGHとは、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーを育成するための教育プロジェクト。同校は帰国生の受け入れ先として創設され、長年、この分野の教育に力を入れてきた信頼と実績があります。2015年度には2020年までと指定が延長されています。

「本校のグローバル教育がめざすのは、『世界平和を築く人』を育てることです。2014年にSGHのアソシエイト校になって以降、その取り組み内容は進化しており、今後も積極的に各種取り組みを推進していくつもりです」(国際教育センター・関根真理先生)

 同校が実践するグローバル教育を具体的に紹介していきましょう。内容は「世界について学ぶ」「世界を体験する」「世界のために行動する」の3つに分類され、「学ぶ」に関しては次の2種が核となります。

グローバル教育講演会(高1・高2対象)

 国際理解教育に関連する全員参加のイベントで、毎回、外部から講師を招き、ワークショップ形式で展開されます。例えば2015年度は、次のような講演が行われました。

高1→「平和であるとはどういうことか」(明治学院大学・高原孝教授)、「国際問題の発見」(JICA地球ひろば・中川誠子氏)。

高2→「国際問題解決の模索・国連という立場から見る」(国連広報センター・千葉潔氏)、「インドで7580軒の農家を抱えるサラリーマンだけど、質問ある?」(「企業の社会的責任問題」に関する専門家・葛西龍也氏)。

※この取り組みは2016年度よりグローバルスタディズと改称して正規のカリキュラムに組み込まれます。

選択科目「国際理解」(高3対象)

 学年の3~4割が選択している人気の科目で、海外の大学生とのグループ討論、NGO関係者による講演、海外の生徒との共同授業などに取り組みます。

「今回は『iEARN』※を活用し、プロジェクトの一つ『Girl Rising』を視聴。その内容についてオーストラリアの高校生たちとスカイプ会議を開催しました。『Girl Rising』は開発途上国の少女たちのことを描き、教育と人間の精神力の強さを訴えたドキュメンタリーです。生徒たちは感想や意見を熱心に交わし合っていました」

※iEARN:International Education and Resource Networkの略で、インターネットを介して学童、教育者の協同支援を行う非営利組織。125カ国、30,000以上の学校が参加している。

姉妹校を活用して実施する多彩な体験プログラム

世界を舞台に働く方々を招く機会を多く設けている。写真は、ルワンダ等で活躍する義肢装具士と質疑する生徒。

世界を舞台に働く方々を招く機会を多く設けている。写真は、ルワンダ等で活躍する義肢装具士と質疑する生徒。

「世界を体験する」の内容も充実しています。

「本校は欧米やアジア・太平洋に多くの姉妹校を持っており、例年、姉妹校との交流を中心に各種の海外体験学習を実施しています」

 行き先は毎年変わり、2015年度は「ドイツ体験学習」「カンボジア・ワークキャンプ」「アメリカ体験学習」が実施されました。ゴールデンウィークにはドイツ、夏休みの後半にはアメリカのテキサス州にある姉妹校で学校生活と異文化体験をしました。そして夏休み前半にはカンボジアで、地方の村の視察と子どもたちとの交流を行いました。

「いずれも希望制で、体験学習は約2週間、『カンボジア・ワークキャンプ』は6日間です。2016年度はモンゴルやアイルランドの姉妹校で、その翌年はカンボジア・ワークキャンプとオーストラリアの姉妹校での体験学習を予定しています」

世界平和のために立ち上がり、行動する人に

昨年からはカンボジアの子どもたちのために、「啓明学園裁縫プロジェクト“Stitches for Riches”」を実践している。

昨年からはカンボジアの子どもたちのために、「啓明学園裁縫プロジェクト“Stitches for Riches”」を実践している。

 最後の「世界のために行動する」は、「自分たちのできる範囲で世界支援について考え、授業や課外活動などで実践する」というもの。国際理解教育を掲げる学校が多いなか、ここまで踏み込んだ内容を実践している学校は、あまり見かけません。女子教育の重要性を問う活動『Because I am a Girl』への参加や、アフリカの少女保護団体への募金による支援など、これまでに生徒主導で多くの活動を行ってきました。

 そして2014年度からは、前述の「国際理解」における学びとカンボジアでの体験が一体化したプログラムが実施されています。「国際理解」を選択する生徒たちが中心となって推進した、「啓明学園裁縫プロジェクト “Stitches for Riches” 」です。

「家庭が貧困なため、同国の子どもの多くは労働を強いられ、学校に通う機会を与えられません。この事実を知った生徒たちが、この状況をクリアする計画を立案し、実行したのです」

 その計画とは、NPO法人ASAP(アジアの子どもたちの就学を支援する会)の協力を得て、現地の母親に裁縫を教え、できた布製品を日本で販売し、その利益を就学資金として母親たちへ送り、子どもたちを学校に通わせるというもの。母親たちへの説明、できた製品を同校のバザーで販売するなど、生徒たちは積極的に活動を続けました。

「理念・観念だけでは世界の『平和を築く』人にはなれません。行動が伴わななければ。生徒たちには世界平和のために立ち上がり、行動する人に成長してもらいたいですね」

(この記事は2015年11月発行『私立高校進学なび No.2』に掲載しました。)

進学なび2015年 No.2
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