同校は“自分を語れる品格ある個人になる”という教育理念のもと、個々の力を伸ばす3つのコースを設置、独自の教育を展開しています。なかでも進路指導を支えるのが、「基礎学力の定着と向上」「探究を軸とした思考力・表現力の育成」「語学力を活かした進路選択支援」という3本柱です。時代の先を見据えたカリキュラムは、多様化する現代の入試形態にも柔軟に対応しています。では、これらの取り組みが各コースでどのように結実し、生徒たちの進路実現へと結びついているのでしょうか。
「本校では探究学習の必修化を見据え、約10年前から独自の探究学習である『ニコルプロジェクト』に取り組んできました。特にキャリアデザインコースでは、週4コマの探究学習を通じて各自のテーマを深く研究しています。この長年の蓄積による“付け焼き刃ではない探究活動の成果”が、総合型選抜や学校推薦型選抜といった早期入試での高い合格率に結びついています。
また、早期入試では学力を示す指標として英検の上位級保持が有利に働くため、資格取得にも力を入れてきました。カリキュラムが早期入試と親和性の高い『キャリアデザインコース』と『グローバルコース』では、多くの生徒がこの探究の成果と高い英語力を武器に、合格を勝ち取っています。
一方で、探究学習が注目され始めた当初から、私たちは『いずれ探究偏重から学力重視への揺り戻しがくるのではないか』『早期入試でも学力を測る大学が増えるのではないか』と予測していました。そのため、本校では全てのコースで基礎学力の育成に力を注いできました。特にアドバンストコースの前身となる、一般入試での大学進学をめざすクラスでは、その高い学力を武器に、多くの生徒が一般入試で志望校合格を勝ち取っています。どのコースに所属していても、『基礎学力』『探究』『語学力』をバランスよく伸ばせること。それこそが、生徒たちの幅広い進路選択を可能にしている最大の理由です」
生徒が希望する進路や、総合型・一般・海外大といった多様な入試形態に合わせ、個別最適化した進路指導を行えるのも同校の大きな強みです。さらに、小論文や英文の添削指導にはAIを積極的に導入。テクノロジーを賢く活用することで、効率的かつ効果的な個別指導を実現しています。
「志望理由書や小論文、面接が必要となる推薦・総合型選抜(早期入試)では、生徒一人ひとりに寄り添ったサポートが欠かせません。そこで本校では学年の教員が全体会議を開き、生徒が受験する学部や大学に合わせて最適な担当教員を決定しています。理系学部なら理科の教員、海外大学ならその国のネイティブ教員が付き、小論文指導や面接練習を合格まで徹底的に伴走します。スポーツ推薦の場合も、体育の教員やコーチが総出でバックアップする体制を敷いています。
こうした『人の手(マンパワー)』が必要な指導に教員が100%集中できるよう、中高生向けのAI学習アプリケーションを活用しています。生徒は小論文の構成を練るための壁打ちや、英文の一次添削といった前段階でAIを利用し、最終的な仕上げやより深い指導を教員が担う。この二人三脚の体制が効果的な指導を実現しています。
このAI学習アプリケーションは、自学自習にも非常に優れたシステムです。例えば、数学の問題を撮影するだけで解法のプロセスを提示してくれたり、英検のライティング問題をその場で添削してくれたりと、日々の基礎学力向上にも役立っています。
教員の限られたマンパワーのなかで、このようにAIを賢く活用することで、私たちは面接練習や最終的な小論文の添削といった“人にしかできない指導”により多くの時間を割くことができます。教員とAIの相乗効果こそが、近年の進学実績の大幅な向上へとつながっています」